
その瞬間、すべてがスローモーションに見えた。箸で持ち上げたエビフライが、私(あひるねこ)の目の前で真っ二つに折れたのだ。犯人はおそらく……いや、間違いなくタルタルソースである。
2026年2月26日に発売された「かつや」の数量限定『タルタル盛り揚げ丼』は成功作なのか? それとも失敗作なのか? 今回ばかりは慎重な審議が必要かもしれない。
・「かつや」新商品
つい先日『鍋焼きカツ煮』をリリースしたばかりの「かつや」から、早くも次なる新商品『タルタル盛り揚げ』が登場。価格は丼が税込869円、定食が税込979円となっているが、当然ここは丼を選択した。
“かつや者” 諸君には理由など不要だろう。事件はいつだって定食ではなく、丼で起きるものなのだから。
「かつや」によると、今回の『タルタル盛り揚げ』には揚げ物が4種類入っている。エビフライ、チキンカツ、から揚げ、そしてサバフライだ。
サバフライが登場するのは昨年9月の『秋の海鮮フライ定食』以来、約半年ぶり。ファンとしては嬉しいところだが……丼が到着した瞬間、その喜びは困惑へと変わった。
どれがサバなんだ? というより……。
誰が誰なんだ?
揚げ物を白く塗りつぶすかのように盛られた、あまりにも大量のタルタルソースに思わず言葉を失う。タルタルは少ないと残念な気持ちになるが、ここまで多いと見ていて不安になるな。成人が摂取していい量なのか、これは。
・想定外の悲劇
サバフライの所在は現在も不明。ならばまずは、姿かたちがもっともハッキリしているエビフライから攻めるべきだろう。ところが……!
箸でゆっくりとエビフライを持ち上げた瞬間、事件は起こった。
う、嘘だろ……。我がエビフライ、まさかの断裂である。突然の出来事でカメラに収めることはできなかったが、タルタルの重みに耐えきれず、前方から静かに折れていく様を私はこの目ではっきりと見た。
それはまるで崩れゆくナウシカの巨神兵。もちろん腐ってもいないし、早すぎもしない。ただただタルタルが重かったのだ。
折れたエビフライのインパクトに意識を持っていかれたが、ようやくタルタル沼から発掘されたサバフライの姿もまた、なかなかに衝撃的であった。
いかがだろうか?
そう、もはや固形化したタルタルである。一応ソースがかかっている(らしい)のだが、それすら判別できないほど味はタルタル一色。まさにタルタルの化身。
さて、こうして見ると『タルタル盛り揚げ丼』は失敗作のように思えるかもしれない。さすがにタルタルが過ぎる。これではただ衣のついたタルタルを食べているだけじゃないか……と。
実際、私も最初はそう感じていた。しかし、徐々にそれが嫌ではなくなってきた。タルタルの海に溺れることに快感を覚え始めていた。
なるほど、これが「タルタルハイ」ってやつか。そんな言葉があるのかは分からないが、ある一線を超えた時点で、体がタルタルに適応したらしい。失敗作どころか、むしろ最高だと私の全細胞が叫んでいる。
・向こう側へ
サバフライの下にあったチキンカツは、タルタルの浸食量が比較的穏やかであったが、それに対し私は「物足りない」と思ってしまった。もしかしたらもう手遅れなのかもしれない。
この『タルタル盛り揚げ丼』を愛せるかどうか。それは “向こう側” に行く覚悟があるかどうかを意味する。まだ見ぬ世界を見たいのなら、君もこちら側へ来るといい。ただし、帰れる保証はない。
……ちなみに、から揚げに関してはタルタルでぐちゃぐちゃになってしまったため画像は掲載していないが、信じられないくらい巨大だったことを最後に書き添えておく。いろいろと規格外の一杯であった。
参考リンク:かつや
執筆:エクストリームかつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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▼完全に余談だが、お昼時に行ったら混雑の影響で、「かつや」で初めて4名席に通された。謎の気まずさがあった。
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かつやの新商品「タルタル盛り揚げ丼」です。エビフライを持ち上げたらタルタルの重みに耐えきれずに折れました。 #続きは記事で pic.twitter.com/MbMXoPzGFK
— あひるねこ@ロケットニュース24 (@ahirunekoindie) February 27, 2026