これは加齢によるものなのか、妊娠によるものなのか……。

体質が変わって、いきなり食が細くなってしまった。脂っこいもの、味の濃いもの、量が多いものは全然ダメ。円安と物価高の影響で食べ放題が人気らしいけど、今、食べ放題なんか行ったら絶対に損をする。

ならば、逆転の発想で食を楽しめばいいのでは……? たとえば焼肉。前は元をとるべく食べ放題なんかに行ってたけど、今なら、高級肉一皿だけで満足できそうな気がする。

・人生初の叙々苑へ

というわけで訪れたのは、高級焼肉の代名詞とも言える「叙々苑」

ちなみに、2021年の忘年会は叙々苑で豪遊だったらしいのだが、私はまだその頃ロケットニュース所属じゃなかったので参加していない……。去年の全く盛り上がらなかったコンビニ忘年会はなんだったんだよ……。

おっと、話がそれた。

以前の自分が叙々苑に来て頼むなら、コスパの良さそうなランチにしていたと思うが、今日はアラカルトで勝負である。

っていうか、一皿しか食べる気がないので、思い切って普段なら絶対に注文しない高い肉を注文してみたいと思う。

しかし、一皿だけの注文ってしていいものなんだろうか……。ドリンクとかライスくらいはさすがに頼んだ方がいいよな。


・叙々苑のアラカルト、おそるべし

さすが叙々苑。アラカルトの牛肉メニューは安いものでも1皿3000円から。ちょっといい店のランチコースが食べられちゃうお値段である。

ホルモンや豚、鶏、海鮮でも一皿1700円からときた。もし育ち盛りの食いしん坊を連れて「何でも頼んでいいよ」とか言ったら会計が大変なことになるだろう。競馬当たったとしてもおいそれと来れないな。

ちなみに、店舗にもよるけど一番高いのは「特選シャトーブリアン」(1万8000円)である。たっけ〜! おぼっちゃまくんの世界じゃないか。

だが、ここにいるのは食が細くなったアラフォーの女ひとり。

「私(ワタクシ)、上質なお肉を食べに来たんですのよ」的なムードで一皿だけ注文するのだ。

脂っこいのがダメなので、狙いは赤身のロース。一番高いのは……上ヒレ焼(5800円 ※店舗により価格が異なる)である。よし、キミに決めた!

ちなみに、私が今どれくらい食が細くなってるかというと、お昼にコンビニおにぎりを2個食べたら胃もたれで夜まで何も食べられないくらいである。

・いざ注文

結局、私が注文したのは以下の通り。

・牛ロース 上ヒレ焼 (5800円)
・野菜焼き(1200円)
・青みかんサイダー(850円)

上ヒレ焼とドリンクだけでいいや……と思っていたのだが、結局、叙々苑の豪華な雰囲気に気圧されて「野菜焼き」も頼んでしまった。小心者すぎる。

通されたのは窓際の夜景が見える席。荷物の上には匂いがつかないように布をかけてくれるし、エプロンは店員さんが結んでくれた。これが高級店……。

・たった3切れの肉に震える

しばらくして運ばれてきた「上ヒレ焼」は……たったの3切れ!


だがしかし、わざわざランの花が使われた盛り付けは豪華だし、何より肉のサシの美しさ、そして大きさと厚みがハンパじゃない!


激安焼肉店の紙みたいに薄い肉とは大違いである。焼肉というよりステーキみたいだな……。

タレは4種類で、右からネギ塩、特製タレ、レモン、辛口が提供された。


そして「野菜焼き」は、長ネギ、エリンギ、椎茸、えんどう、にんじん、とうもろこしの盛り合わせにおろしダレがついてくる。けっこうボリュームがあるな。

さっそく「上ヒレ焼」を焼いてみる。トングで持った肉の重みがたまらない。

焼きすぎないように注意しながら火を通し……特製タレにつけてひとくち。

赤身とは思えないほどの肉の柔らかさ、脂の甘み、香ばしい焦げ目の香り、それでいて上品な味わい……。脳天にひびくほど美味い! 食べただけでこんなに口の中から全身に幸福感があふれることがあったろうか。

間違いなく、今まで食べた肉の中で一番美味しい……!!!


死ぬときの走馬灯に、この上ヒレを食べているところを再生してほしいくらいに美味しかった。一皿5800円の価値はあった。


大きい肉なので一口だともったいないので最初はハサミで切って食べたのだが、ハサミなんか不要。あっさり歯で噛み切れるくらい肉が柔らかいのだ。


一方、「野菜焼き」は完全に蛇足だった。玉ねぎやとうもろこしなど水分のある野菜は美味しいのだが、きのこなど他の野菜はただ焼いただけだと水分が飛んでしまって、ポテンシャルを発揮できないのだ。網の上が華やかにはなったけども。


ちなみに、食後はデザートとしてバニラアイスと熱いお茶が出てきました。

・食が細くなったときこそ高級焼肉!

最初はもっと食べたくなるんじゃないかと思ったが、分厚い上ヒレを3切れ食べただけで大満足。赤身とはいえ、そこそこ脂があるので満腹感があるのだ。

3切れの極上肉を一人で焼いて、じっくり味わいながら食べる時間は何にも代えがたい贅沢な食の時間だった。


野菜を頼んだこともあり、最終的にはお腹いっぱいに。

腹ぺこでいくらでも食べられるときだったら、この量ではとても満足できなかったと思う。高級焼肉は、歳をとって食が細くなってからこそ楽しめるのではないかと思った。上質な脂は胃にももたれにくいし、完全に量より質の食事である。


ちなみに、消費税に加えて、サービス料5%が加算されるので会計は8600円でした。

さすがに上ヒレ焼1皿だけだと注文しづらいけど、1万円を握りしめて自分へのご褒美で3000円のお肉を2皿くらい叙々苑に食べに行くのもいいかもしれない……と思いました。

参考リンク:叙々苑(メニュー)
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.

▼これが3切5800円の肉だ!

▼飾り付けに蘭の花……!

▼YOSHIKIが弾いてそうな透明のピアノが置いてあった