
東京・銀座は日本トップクラスの高級商業エリアだ。老舗百貨店や世界的なラグジュアリーブランドが立ち並び、平日週末を問わずに多くの買い物客が足を運んでいる。ここだけは不景気とは無縁に思えるほど賑わっている。
「銀座 = 高級」という概念を覆すような価格設定のカレー専門店をご存知だろうか? 2014年に1度紹介したことのある「ふくてい」である。あれから12年を経て世の中は変わり、物価も比べ物にならないほど高くなっている。
当時600円だったステーキカレーは倍の値段になっていたのだが、よくメニューを見ると、毎日サービス価格で提供していた! 銀座にありながら良心価格にもほどがある!!
・12年前は600円だった
ふくていは昭和30年(1955年)に神田で創業したカレースタンドだ。70年もの長きにわたってカレーを提供し続ける老舗で、私が初めて訪問した2014年12月当時は、名物の「ステーキカレー」が600円。「とんかつカレー」は火曜日限定で500円だった。
当時でも安いと感じていたのが、今となっては幻。夢のような価格だったんだなあ。
600円でも決して貧相なものではなく、ライスの上に肉がドン! と乗っていて視覚インパクト絶大。食い甲斐もバツグンだったことが思い出される。
・今はどうなった?
あれから12年も経ち、私もロマンスグレーの50代に突入している。はたして、お店は健在なのだろうか? JR有楽町駅の高架下を東京駅方面に歩き、お店の場所へと向かった。
有楽町高架下センター商店街。銀座の街は常に少しずつ変化し続けているけど、この辺はあまり変わんないなあ。最近は耐震工事等の影響で高架下の景色が一変なんてこともある。JR高円寺の高架下は昔の風情はなくなったものなあ……。店はこの奥にあったはずなんだが。
あ、あの奥に見えている看板は……。
「カレー」って書いてある! お店は健在だ!!
おお~、変わらず営業してて安心した。あまり普段、この辺に来ないから様子がわからなかったんだよな。それでメニュー価格はどうなったのかな?
レギュラーメニューを見てみると、ステーキカレー1200円・とんかつカレー950円・ハンバーグカレー950円など。今のご時世、ランチでも1000円越えが当たり前だから、このくらいの価格は妥当だろう。
……と思ったら、入口の横に日替わりの割引価格が記載されていた。それによると、ハンバーグカレーもとんかつカレーも山賊焼きカレーも全部840円になってる! 毎日割引ってマジかよ!!
さらに驚くことにステーキカレーはしばらく毎日サービス価格の940円だって!
1200円で妥当だと思ってたのに、1000円以下で提供しているじゃないか。「しばらく毎日」ってところに、妙な生々しさを感じてしまう。こんな時代に1000円以下とは恐れ入った……。
・変わらない味
そんなわけで、迷わずステーキカレーを注文した。12年前と比べて、器も盛り付けも全然変わってないんだなあ。
ステーキの肉質も変わってなさそうだ。いや、以前にも増して美味そうに見えるのは気のせいだろうか。
表面にはこんがりと焼き目がつき、中はほんのりと赤みを帯びたミディアムレア。カレー屋であることを忘れるような、美しい焼き加減である。
カレーの味も変わってない。日本式の欧風で、私が1番好きなタイプのカレーソースだ。安心するんだよな、とろみのしっかりしたカレーを食べるとね。
そんなわけで、ふくていのステーキカレーの通常価格は倍になったけど、毎日サービス価格だから1000円以下で食べられるぞ。なお、「しばらく毎日」の “しばらく” がいつまでかは不明なので、銀座(有楽町)に出かける機会のある人は立ち寄って欲しい。定休日は日曜日なので、平日に訪ねてほしい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 ふくてい 有楽町本店
住所 東京都千代田区丸の内3-6-7
時間 11:00~22:00
定休日 日曜日
参考リンク:ふくてい
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼ステーキカレーはしばらくの間、サービス価格の940円。安いだけでなくちゃんと美味い