
開催期間中は常に天候に恵まれ、温暖で比較的快適だった「コミックマーケット107」。今回は意外な組織が企業ブースとして初出展し、話題を集めていました。
それが環境省です。コミケとは無縁そうですが、ブースでは何を行っていたのか……? 見に行ったところ、なかなか盛況で、初参加とは思えないこなれた感じ。また、実は隣の日本郵便も人知れず興味深い展示をしていました。
・南3
初参加となる環境省のブースは南3ホール。参加経験の豊富な日本郵便はその隣。似た者同士を近所に配置した感じがします。
ブースには「なくそう!リチウムイオン電池の火災!」とあります。事前情報でリチウムイオン電池の取り扱いに関する啓蒙活動をすることは発表されていたので、おおむね予想通り。
予想外だったのは、ブースへの入場待機列ができていた点。正直言うと私は、コミケでそんな真面目な感じの展示をしても、人は来ないだろうと思っていましたから。
これは詳しく見る必要があるでしょう。私も待機列へ。
ここで早くも “慣れてんな” と感じたポイントが。待機列の形成スペースは環境省ブースの真横に設けられていたのですが、ブースの展示エリアに対し、同じくらいの面積を待機列用スペースとして用意している。
一般的には思い切った判断だと思いますが、コミケでは正しいと思います。ここでは人を集めることよりも、集めた人の群れを管理することの方が重要です。
床にはテープで列形成のガイドが設けてあります。やってきた参加者の多くは、特に何も言われずともガイドに沿って並ぶわけです。
私もそれなりにコミケ参加経験がありますが、行列の捌き方は、出展者の腕の良し悪しが最も出る要素の1つだと思っています。
何度も出展している企業や人気サークルであっても、待機列の扱いをミスって準備会スタッフの手を煩わせるケースは珍しくない。
ブース周辺にいたスタッフに聞くと、彼らは環境省職員のようでした。きっと他の同僚は全員正月休み。年末にこんな、一般人だったら絶対に来たくないであろう場所によく……。お疲れ様です。
しかしブース自体の、コミケをわかってる感ある設計。慣れた感じで我々オタクの列を捌く様子。もしかしたら一般人ではなく、こちら側かもしれません。
・アイマス
ブースは「アイドルマスター ミリオンライブ!」とコラボ。周防桃子と北沢志保による啓蒙動画がモニターに表示されていました。この動画は環境省公式YouTubeにあります。アイドルの年末ドサ周り営業感。
アイマスって選択肢も上手いですよね。最も無難に何でもやれそうで、かつコミケ来場者に安定して人気のあるIPを選んできている。
ブース内では周防さんと北沢さんによるリチウムイオンの扱いや処理方法などに関する四コマ漫画を展示。この漫画は環境省HPに掲載されています。
ブースの出口では、ステッカーの配布も。ちゃんと報酬も用意されているわけです。
ブースで来訪者をカウントしていた職員に聞いたところ、1日目14時過ぎに900人弱、2日目12時頃に約500人とのことでした。
累計で何人が訪れたのか不明ですが、1400人超えは確定です。コミケで行うリチウムイオン電池に関する啓蒙としては上々の成果ではないでしょうか。
・日本郵便
実は日本郵便も、いつものグッズ販売の横で興味深い展示をやっていました。
それがこちらのドローン。
これは日本郵便による、ドローンを用いた配達の実証実験で使われている実機だそう。
ブーススタッフによると、現在、実証実験で稼働させているドローンは全3機。展示しているのは1世代前のモデルで、2機が稼働中。残る1機が最新型で、もっと大きいそうです。
航続距離は半径10㎞で、郵便局ではなく専用に設けた基地から発進し、ダミーの荷物を運ぶ試験に従事しているのだそう。実験はまだ実用化の可否を判断できるところまで至っておらず、今後も試験を重ねていく予定だとか。
すでに国内のいくつかの自治体でドローンによる配送サービスを実施している民間企業がありますが、日本郵便もそこに参画するのか否か……今後に注目です。
参考リンク:コミックマーケット107、環境省、日本郵便
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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