新業態を取材する機会の多い私(佐藤)が、今年もっとも印象に残ったお店をひとつ挙げるとしたら、「武蔵野うどん 小麦晴れ」だ。イオングループの「オリジン東秀株式会社」の新業態で、うどんを頼むとご飯・天ぷら・カレー・デザートまで食べ放題になるスゴイお店である。

そのオリジン東秀がまた新業態の「鉄鍋焼きスパ “ゲッティ”」をオープンしていた。その名の通り、焼きスパのお店で、並盛400~特盛600グラムまでが同一料金となっている。どんな感じなのか、実際に利用してみた。それにしてもなぜオリジンが焼きスパ?

・パスタじゃない

お店は2025年12月16日に東京・JR立川駅の南口から徒歩約3分のところにオープンした。出店に関する情報は12月の初めにニュースリリースで告知されていた。だが、「12月中旬オープン」としかアナウンスされておらず、正確なオープン日がわからなかった。

気づけば16日にオープンしていたので、実際にお店を訪ねたところ、店頭には「並盛・大盛・特盛同一料金」の垂れ幕がかかっていた。これは助かるねえ~。

引くことを知らない値上げの波が絶え間なく押し寄せてくるなかで、特盛まで同一料金はありがたい。とくに量を食べたい人には大変助かるだろう。


メニューを見ると、ここが「スパゲティ」と称していることがよくわかる。ナポリタンやミートソースのほかに醤油バジリコや和風カルボナーラ、焼きめんたいや黒胡麻肉味噌など、いわゆる和製スパゲティが主力メニューとなっている。

「おすすめスパゲティ」には、トッピングの乗ったアレンジメニューが9種挙げられていた。

これらの中で、トッピングが1番豪勢な「ゲッティナポリタン」の並盛(税込1640円)を頼んでみた。ちなみにこのお店の小盛(300グラム)は一般的なお店の並盛。ということは並盛は大盛に相当すると考えて良いだろう。


・なぜオリジンが?

訪ねた時間がちょうど昼時だったために、店内は一時満席となった。開店から1週間で昼時に満席ということは、なかなか評判が良いと考えて良いだろう。おかげで料理の提供に多少時間がかかって、10分程度待つことになった。その間に、セルフサービスのスープをすすりながら、料理の提供を待つ。

そして出てきたのが、こちらです。ワンパクだな~!


麺を覆い隠すほどのトッピング。ハンバーグに目玉焼き、カニクリームコロッケ、骨付きフランク……。


さらにその向こうには、ベーコンが2枚横たわっている。かなりのボリュームとわかるのだが、久しくこんなワンパクメニューを食べていない私が、完食できるだろうか? ちょっと心配……。


さっそく麺をすすってみると、まずは圧倒的なニンニクに驚く。ひと口目からかなりパンチが強いな。ケチャップの酸味もしっかりしていて、味は全体的に濃いめ。充実のトッピングに引けをとらないパワフルなナポリタンだ。麺は柔らかくて短いので、ケチャップが飛び跳ねにくくなっている。


トッピングの主力のひとつ、ハンバーグは見た目ほど味の主張は強くない。いや、ソースの味の主張の方が強すぎて、ハンバーグがやや霞んでいる。


弱パンチ気味のハンバーグの存在を補うのは、骨付きフランクだ。これ1本あればトッピングは十分かも。肉感はこれで間に合いそうだ。


あえてもうひとつ、トッピングを付けるとしたら、目玉焼きがあると良い。黄身を絡めて麺をすすれば、またひと味違ったナポリタンを楽しむことができる。別途+50円で「粉チーズ」のオーダーも可能なので、もうひとつコクを添えたいと思ったら、そちらもどうぞ。


それにしても、なぜオリジンが今になって焼きスパのお店を出したのだろうか? ニュースリリースによると、「中華食堂『東秀』で長年培ってきた、火加減と鍋さばきのノウハウを活かし」て、中華鍋の高火力で仕上げるスパゲティを提供するに至ったそうだ。

将来的には、カレーやラーメン・牛丼のように、焼きスパを国民食にまで引き上げていきたいという。志が高いのは素晴らしいことだが、どこまで浸透していくだろうか? 店舗展開のこれからが気になるところだ。


・今回訪問した店舗の情報

店名 鉄鍋焼きスパ “ゲッティ” 立川南口店
住所 東京都立川市錦町2-1-3
時間 11:00~23:00 日祝11:00~22:00

参考リンク:PRTIMES
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24