
皆さんは、伊藤英明さんをご存知だろうか? 長年テレビドラマや映画作品に出演している、実力派の人気俳優である。その整った顔立ちから温厚な人柄と、誰もを魅了するカリスマ性を携えていることがよくわかる。いうまでもなく、日本を代表する人気俳優の1人である。
しかしワシ(佐藤)は、彼にある件で怒りを覚えている。手の届かぬ存在であるがゆえに、その怒りをぶつける術を持たなかったのだが、最近、彼に直接モノ申す機会が得られることがわかった。
2025年12月5~7日の日程で開催の「東京コミコン2025」で単独取材をさせて頂くことになったのだ。千載一遇のチャンス! この日をおいてほかにない!! いくぞ、伊藤~! ワシャ、もうガマンの限界じゃ~!! ぶちかましたるッ!
~~ 12月6日(東京コミコン2025 2日目) 海浜幕張 ~~
オーーー
オラーーーーー
オラオラオラーーーーーー!
カチコミじゃーーーーーーーーい!!
佐藤「いくぞ、伊藤! 目にモノ見せちゃるけえの!」
ワシが怒っているのにはちゃんとワケがある。2022年はじめ、彼のマネしてラーメンをすする画像を記事で紹介したところ、彼はその画像を自らのInstagramに投稿したのだ。
そこまではまあよかろうもん。だがその後、何の音沙汰もないまま、いまだに画像が投稿されたまま。なんか一言くらい連絡寄こしてもよかろうもんやろがい! 一言でもありゃあ、まあええかって思うとこだが、何も言わんとはどないなっちょるんじゃ、ボケー!
佐藤「ワシをタダで使えると思うなよ、画像の使用料、徴収しちゃるけな~ッ!」
ってことで、出演予定の東京コミコン2025会場の幕張メッセに来た。ここに伊藤はおる。見つけ出して説教じゃい!
・東京コミコンにドンケツメンバー登壇
さすが日米のアニメ・映画などのポップカルチャーの祭典だけあって、規模がデカい。今年は有名セレブが多数出演するとあって、来場者も多いな。このメインステージに伊藤さんは出演するらしい。
佐藤「立派なステージやないかい。ほんまに伊藤は出てくるんかいな?」
彼はDMM TV独占配信のドラマ『ドンケツ』のシーズン2のPRで登壇するらしい。これは同名の漫画原作(ヤングキングおよびヤングキングBULL)の実写版で、2025年4月25日にシーズン1が配信開始するや否や、またたく間に話題となり、11月28日より待望のシーズン2が始まったそうだ。
その主人公の沢田政寿、通称「ロケマサ」を演じるのが伊藤さんなのである。
佐藤「ロケマサ? ロケットランチャーの政が伊藤なら、ワシはロケットニュースの佐藤「ロケサト」やないかい! ロケマサとロケサト、どっちが上かハッキリさせたるわい!」
この日ステージに立ったのは、伊藤さんのほか、作品の主要メンバー、青柳翔さん・金子ノブアキさん・柳葉敏郎さん・本宮泰風さん、そして原作者のたーし先生という錚々(そうそう)たる面々。硬派なヤクザ映画の出演者の皆さんだけあって、その迫力はハンパない!
実は伊藤さんは、毎年東京コミコンに3日間参加するほどアメコミ好き。いつか自分の作品で、キャラクターを持って出演したいと願っていたそうだ。今回その夢をドンケツで果たすことができたと喜びをあらわにした。
そして、配信が始まったシーズン2の完成度の高さに満足し、自信を持っておすすめできる作品と語った。
佐藤「…何を隠そう、ワシは全話観ちょる。悔しいが面白い……」
佐藤「く~、この場で一言くらい「ロケサトさんにもお世話になりました」くらい言わんかい! 気が利かんのう、このバカ助が!」
そうして制作秘話や俳優陣の裏話を交えたトークは盛り上がり、あっと言う間に時間となってしまった。そして最後に記念撮影。
佐藤「伊藤さん! こっちにも目線お願いします! ああ、いいですね、カッコいい! さすがロケマサ、ドンケツ最高!」
その後ステージを降り、登壇者 + ドンケツ俳優の皆さんがサプライズでホールに姿をあらわし、号外配布を敢行。すると、またたく間に来場者に取り囲まれてしまった。そりゃそうだよ、人気俳優の皆さんを間近で見られるまたとないチャンス!
もみくちゃにされながらも、笑顔で対応する伊藤さん。噂通りの温厚な人柄が窺える。
・いざ、楽屋へ
佐藤「でも、ワシは騙されんで~」
佐藤「その温厚面の化けの皮、はいじゃるけの~……」
佐藤「いつまでワシの写真を載せとる気じゃい」
佐藤「2022年から3年間の画像の使用料、きっちり請求しちゃる」
佐藤「筋通さんかい、コラーーー! ぶちかますぞッ!!」
佐藤「お、見つけたぞ。ここが伊藤の楽屋だな」
佐藤「おっしゃいくで、目にモノ見せちゃるけな」
ガチャ!
佐藤「伊藤はおるか?」
伊藤「なんじゃい、ワレ」
佐藤「オラーッ! 見つけたぞ、伊藤! カチコミじゃい!」
佐藤「きさん(貴様)、いつまでワシの写真をアカウントに載せとんじゃい!」
伊藤「キャンキャンキャンキャン、うっさいのお。何を吠えとるんじゃ」
佐藤「ワシの写真をいつまで載せとんじゃい。3年間の画像使用料、きっちり払ってもらうでなあ」
伊藤「あの写真はな……」
佐藤「じゃかあしい! 今さら申し開きする気か」
伊藤「いきなり部屋入ってきて何をいうとんじゃ、あの写真を載せとんのはなあ…」
佐藤「デ、デカ! や、やるんか? 」
伊藤「自分からカチコミに来て、何をビビりよるん」
佐藤「コレやコレ! この写真、ワシやがな。3年間の使用料払わんかい!」
伊藤「だからな、その写真を載せてるのはな……」
佐藤「3年分の使用料、100億万円じゃい! ビタ一文負けへんでッ!」
伊藤「ガキみたいなことを言いくさってからに。ワシにそんなこと言ってええんか? おお?」
佐藤「脅しなんかきかへんぞ。そんなことでビビる思うなよ」
伊藤「じゃあコレを見てもごちゃごちゃ言うんか?」
伊藤「覚悟せえよ」
佐藤「え!?」
佐藤「ウソでしょ、ウソでしょ!?」
伊藤「ワシはなお前のことが……」
伊藤「好きなんじゃーーーーーッ!!!!」
佐藤「あ、あ、あの……。すみません、1回カメラ止めてください……。こんなの聞いてなかったんですけど。ウソでしょ……」
伊藤「どや? まだなんかごちゃごちゃ言いよるか? 使用料がどないしたって?」
佐藤「あ、あの伊藤さん、それ自前ですよね。聞いてないんですけど……」
佐藤「まさか、そこまでしてもらっているとは、ホンマにすんませんでした~~!!!!」
伊藤「ほれ、もう1枚あんで」
伊藤「もうええ、顔上げえや」
佐藤「で、でも、アニキ……」
伊藤「お前も着たらええがな」
佐藤「ア、アニキーーーーーッ!」
佐藤「アニキ、ワシ、あの、アニキ……」
伊藤「オモロイ顔やのう。ワシはお前のオモロイ顔が好きやで」
ということで、伊藤さんは本気のサプライズで2人のオリジナルTシャツを作ってくれていたのである。
「Technologia Parallel Universes」の文字に2人が麺をすする顔写真。
こんなの作って頂いて、感無量としか言いようがない。
一生大事に着ます! 家宝にします!!
少しだけ裏話をすると、多忙な伊藤さんとは事前打ち合わせができず、こちらから取材案を提供していたものの、結局現場合わせとなってしまった。伊藤さんにどこまでネタにお付き合い頂けるかわからないまま、手探りで撮影が始まったのだ。
あまり顔を近づけすぎると失礼かな? 怒鳴り込むような演出はマズいかな? なんて思いながらも、恐るおそる撮影を進めていたところで、突然伊藤さんが上着を脱いで、このTシャツを披露。
私はホントに膝から崩れ落ちた。安心したと同時に、ここまでやって頂けることに感動したからだ。一介のウェブメディアの取材でもここまで全力で応対頂ける人はそういない。
いや、16年この仕事に従事してきて初めてだ。この人柄とサービス精神があるからこそ、ドンケツをはじめとする話題作に抜擢されるのだとわかった。感服いたしました。
・ドラマ『ドンケツ』の魅力、「匂い立つ凄み」
さて、そのドンケツについて、事前にシーズン1・2ともに観ていた私は、お伺いしたいことがいろいろとあったので、率直にお話を伺った。
佐藤「伊藤さん、今までいろいろな作品にご出演されて来たかと思いますけど、ドンケツのロケマサはかなりこれまでとはイメージが違ったと思いますけど」
伊藤「そうですね、今まではドラマなり映画なり、その作品のオリジナルキャラクターだったんですけど、ロケマサは漫画のキャラで作中に存在していましたからね。まず演じるに当たって、ロケマサの見た目に近づくことが大事だと感じましたね」
佐藤「あれに近づけて実写をやるのはCGじゃなきゃムリですよね。でも、伊藤さんはその存在感と迫力を、見事に表現されていたように思います」
伊藤「15キロ増量して臨みましたからね」
佐藤「めちゃくちゃガッチリとした肉体になってましたもんね。15キロの増量は大変だったんじゃないですか?」
伊藤「約半年かけて身体作りをして行きました。漫画作品が原作ですからね、ヴィジュアルが大事だと考えていました。しっかりやんないと、現場でも説得力がないですからね。
坊主にして眉毛も剃って、剃り込みも入れてって。娘のお迎えをしてるんですけど、その収録期間は坊主だから「学校に来ないで」って言われちゃいましたね(笑)」
佐藤「撮影は1年前くらいだったんですよね? 今はすっかり身体も元に戻られて」
伊藤「いや、まだ落ち切ってないですよ。髪の毛は生えて来ましたけど(笑)」
佐藤「あと印象的だったのは、出演者の皆さんの方言がとても自然だと思いました。演技ではあるけど、出てる言葉がとってつけたものではなく、反射的に方言を話されているように見えたんですね」
伊藤「方言指導の方が付きっ切りでお教え頂いたんですよね。その辺もちゃんと作り込んでおかないと、その方言の地元の方の気持ちが離れてしまうじゃないですか。「こんな風に言わないよ」って。そこにもちゃんと向き合っていきたかったんですよね」
佐藤「方言ひとつでも、制作陣のこだわりが窺えて、出演者の皆さんはもちろん、制作側の皆さんも本気でやっていることが伝わってきましたね」
伊藤「ありがとうございます。みんな喜びますよ」
佐藤「方言などのディテールもさることながら、アクションでも迫力のある演出を多々見受けました。とくにシーズン2終盤の展開は、観ていてハラハラする場面の連続でしたが、現場でもその緊張感を保つ工夫があったんでしょうか」
伊藤「水田伸生監督をはじめとする制作チームの皆さんがとても素晴らしくて、撮影の進行がすごく早かったんですよね。日によっては3時間巻きなんてこともあって、スムーズであると同時に、みんなが高い集中力を維持して撮影を終えることができたんです。
みんなの作品に対する思いの強さ、それからチームの高いエネルギーが上手く形になったんだと思います」
佐藤「最後に見どころをお教え頂けますか」
伊藤「今お話した、みんなの高いエネルギーが形になった映像を見て頂きたいですね。原作には独特の緊張感があるんですよね。登場キャラはみんな匂い立つような凄みがあります。それを俳優のみんながそれぞれに努力して演じてますので、その辺もご覧頂きたいと思います」
佐藤「たしかに出演された皆さんの演技もすさまじかったです。今日はいろいろとありがとうございました」
伊藤「こちらこそ、楽しいインタビューをありがとうございました」
私は取材の兼ね合いで、特別にシーズン2の最終話まで観させて頂いている。ストーリーもさることながら、俳優陣の演技は「圧巻」の一言に尽きる。とくに私は、ロケマサの所属する「弧月組」の宿敵、「月暈組」組長の野江谷栄一を演じる、柳葉敏郎さんの演技、その迫力に度肝を抜かれた。
柳葉さんだけでなく、「北九州中央警察署」佐藤一役の安田顕さんの演技の迫力もまた尋常ではなかった。振り返ると、「こんな伊藤英明見たことがない」、「こんな金子ノブアキ見たことがない」、「こんな柳葉敏郎見たことがない」、「こんな安田顕見たことがない」。
そんな “見たことがない” の集積した作品がこのドンケツだ。伊藤さんの言う「匂い立つような凄み」を映像化したもの、それがドンケツ。迫力と圧巻の任侠ドラマをぜひお見逃しなく。とくに最終話はすさまじく、歴史に残る名シーンといっても過言ではない。
~~ インタビュー後 ~~
佐藤「伊藤さん、これすごいですね。並べて描いて頂いて、感無量です」
伊藤「気に入って頂けてよかったです」
佐藤「今日は本当にありがとうございました」
伊藤「いつかこのラーメン屋、一緒に行きましょうね」
佐藤「またお会いできる機会が頂けることを願ってます。ありがとうございました」
作品タイトル:「ドンケツ season2」(season1)
DMM TV独占配信中(YouTubeにて1話無料公開中 / 全6話 / 毎週金曜最新話配信)
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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