
宿泊費の高騰が続くなか、いま静かに注目を集めているのが「泊まれるスーパー銭湯」である。深夜料金を支払えば朝まで滞在でき、なおかつ大浴場・サウナは入り放題。ホテルより安いのに、むしろ疲れが取れるのだ。
そんなわけで私は新宿の編集部からアクセスしやすいエリアを中心に “朝まで営業しているスーパー銭湯” を巡り、実際に一晩過ごしてきた。今回はその中でもとくに快適だった7施設をランキング形式で紹介したい。
もちろん訪れた日の混雑具合や利用状況によって印象は変わるものの、どの施設も「泊まれるスーパー銭湯」として十分おすすめできる。それではさっそく、第1位からどうぞ!
【第1位】竹取の湯(東京・多摩)
京王永山駅・小田急永山駅から1分もかからない場所にある「竹取の湯」。入館料には「都内最大級の岩盤浴」も含まれているから1日フルで過ごすことも可能。都内の人気施設と比べると空いていて休憩スペースの量も圧倒的だ。
プラス1000円の「スーパーシート」はホテル代わりとして最強クラス。ゲーム・卓球・ボーリング・マンガコーナーなどの娯楽設備が多く、泊まれるスーパー銭湯としてはトップクラスの使い勝手だと断言できる。
【第2位】なごみ湯(東京・荻窪)
荻窪駅西口から徒歩1分という抜群のアクセスが魅力。露天風呂では奥多摩の名湯「つるつる温泉」を楽しめるぞ。こちら美肌の湯として有名だ。
深夜帯は静かで、地下1階の男女兼用レストルームは照明が暗めで寝つきやすい。館内の温度管理も良く、総合的に落ち着いて眠れる銭湯として非常に優秀だった。隣にはコメダ珈琲店があるから朝食もどうぞ。
【第3位】楽天地スパ(東京・錦糸町)
東京メトロ半蔵門線・錦糸町駅2番出口と直結する楽天地ビルの9階に位置する男性専用スパ。24時間営業、展望レストランの充実したメニューも魅力である。
名物は1時間ごとに行われる熱波エンタテインメント「ロウリュ」。1日15回の開催で、仕事帰りにロウリュで疲れを吹き飛ばしていく常連も多い。朝まで利用するなら、フルフラットソファが並ぶ「A休憩室」が快適。しっかり仮眠を取りたい人に最適な環境だった。
【第4位】タイムズ スパ・レスタ(東京・池袋)
池袋駅東口から徒歩7〜8分。駐車場事業でおなじみのタイムズが運営する “大人向けスパ施設” だ。利用は18歳以上限定。館内は静かで清潔感があり、女性でも安心して滞在できる落ち着いた雰囲気が特徴である。
ワーキングスペースもあるから池袋で終電を逃した時や、もうひと頑張りしたい時にも最適。翌朝には仕事帰りと思われるホスト軍団が静かに汗を流していて、まさに都会のオアシスといった印象。ラグジュアリーで快適だが立地の影響もあり4位にランクイン。
【5位】テルマー湯(東京・新宿)
新宿三丁目駅「E1出口」から歩いて2〜3分。新宿の “眠らない天然温泉” ことテルマー湯が5位にランクインした。サウナ2種類、お風呂は白湯、中性電解水風呂、関東最大級の高濃度炭酸泉などバリエーションが非常に豊富。
ただし、新宿という立地ゆえ深夜帯でも人が多い。休憩スペースも人気で、朝まで快適に過ごせるかは運次第となる。
【第6位】川越湯遊ランド(埼玉・川越)
西武新宿線・本川越駅から徒歩約5分、昔ながらの健康ランド感が楽しめる施設だ。炭酸泉のシュワシュワ感は関東最強クラスと言っていいだろう。深夜料金と仮眠ルーム料金を合わせても3800円からと破格で、コスパの高さは今回のランキングでも随一。
館内にはキッズスペースや休憩スペースが豊富にあり、大衆演劇まで楽しめるらしい。一方で「朝風呂が9時スタート」という点は惜しいところ。もう少し早く利用できれば順位はさらに上がったかも。とはいえ、総合的には非常に使いやすい施設だと言える。
【第7位】スパ・ラクーア(東京・後楽園)
最寄駅は後楽園駅で、春日駅・水道橋駅も徒歩5分圏内と立地は最高。種類豊富なサウナと湯船を楽しめるが、露天も内風呂も深夜までメチャメチャ混んでいた。さすが人気施設。
一方で「朝7時に館内放送が流れるため起床はしやすい」というメリットもある。まあでもホテル代わりに使うという観点では、今回は惜しくも7位とした。
・銭湯に泊まるのは楽しい
くり返しになるが、順位はあくまで「実際に泊まった日のリアルな体験」によるもの。とはいえ、今回紹介した7施設はどこも朝まで快適に利用できる “選ばれし銭湯たち” である。
仕事終わりにサウナでととのってそのまま泊まる……なんて使い方もアリ。うまくハマれば最高に便利だぞ。気になる施設があれば、ぜひ一度チャレンジしてみてくれよな!
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.