
みなさんは『ポークビンダルー』なるグルメをご存じだろうか? ポークビンダルーとはインドのゴア地方発祥のカレーのことで、旧宗主国であるポルトガルの影響を受けていることでも知られている。
つい先日のこと。たまたま食べたポークビンダルーに衝撃を受けた私は、そのことを記事にした。すると読者の方から気になるポークビンダルーのお店について複数の情報をいただいた。ポークビンダルー……マジで愛してしまいそう。
・サンダーが走るウマさ
冒頭でもお伝えした通り、ポークビンダルーはインドのゴア地方発祥のカレーである。最大の特徴は酢とにんにくが使用されていることで、特に酢(ビネガー)の酸味が他のカレーには無い独特の風味を生み出しているのだ。
私が衝撃を受けたのは南インド料理の名店「エリックサウス」のポークビンダルー。当初は別のメニューを目的にしていたものの、ポークビンダルーのウマさにビックリ仰天! 真面目に目を見開くほどのウマさであった。
なぜ複数のカレーの中からポークビンダルーを選んだのかはわからない。ただ今となっては「ディスティニー(運命)」としか言いようがないほどポークビンダルーに強いシンパシーを感じている。
・すごい名前
そんな記事を書いたところ、読者の方からポークビンダルーに関する複数の情報をお寄せいただいた。中でも最も多かったのが、渋谷にある『ポークビンダルー食べる副大統領』というお店についての情報だ。
ポークビンダルー食べる副大統領……なんて摩訶不思議な店名であろうか? ポークビンダルーを知らない人にとっては何のこっちゃわからないお店であると同時に、強烈な “ポークビンダルー愛” を感じずにはいられない。
気になり調べてみたところ同店はミシュランのピブグルマンを受賞しているんだとか。運営しているのは人気ポルトガル店「クリスチアノ」で、なんとメニューはポークビンダルーしか無いらしい。
現時点においてもポークビンダルーの知名度はさほど高くないと思われるが、それでもポークビンダルー1本槍で勝負する心意気たるや。これは気になるに決まってる! というわけで、渋谷へと急行した。
・メニューはポークビンダルーのみ
で、お店は渋谷からやや代々木公園寄りのビルの2階にあり、めちゃめちゃカジュアルな雰囲気でもない。どちらかと言えばバーを思わせる造りで、初めてだと「ここで合ってる?」と感じる方も少なくないことだろう。
この日は土曜日の昼下がり。8席のみの店内はお世辞にも広くはなく、着席した瞬間に「当店はポークビンダルーのみのご提供となります」とのアナウンスが。価格は1人前1000円だ。
で、物静かな店内で待つこと数分。目の前に現れたのはカラフルな野菜が添えられたカレーである。心なしかエキゾチックなビジュアルに見えるが、ここまではカレーと言えば間違いなくカレーだ。ところが……。
・鮮烈
一口食べてみると、とんでもなく酸味が強い! というかここまで酸味が立ったカレーは食べたことが無い!! それはエリックサウスともまた違った方向性で「酸味に振りまくったポークビンダルー」といった感じだろうか?
シャキッとスキッとした味わいは一般的なカレーと一線を画す一方で、その実態はカレーでもある。なんてエキセントリックでカレーなんだ……! ポークビンダルー、めっちゃ奥が深い。
ポークビンダルー歴が浅いので何とも言えないが『ポークビンダルー食べる副大統領』のそれは「ビネガーキレキレ系ポークビンダルー」としておきたい。少なくとも私は味わったことが無いカレーであり、とんでもなくウマかった。
日本に何軒のお店がポークビンダルーを提供しているかはわからないが、今後も可能な限りポークビンダルーを掘っていくつもりである。情報提供はぜひこちらからお願いします。そしてみんなもポークビンダルー食べてみてね! めっちゃウマいから!!
・今回訪問した店舗の情報
店名 ポークビンダルー食べる副大統領
住所 東京都渋谷区宇田川町41-26 パピエビル 2F
時間 月~日11:30〜19:00(LO 18:30)/ 祝日11:30〜17:00(LO 16:30)
定休日 不定休
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼ゆでたまごが1つサービスだった。