
「モスク」と聞いて何色を思い浮かべるだろうか?
日本人だとイスラム教の礼拝場「モスク」にお目にかかる機会が少ないからイメージが湧きにくいかもしれないが、普通なら「白」が多い。
私が住むインドネシアでは「緑」も多い。その他の色のモスクもあるにはあるが、インドネシアでは白か緑色が基本。だが、奇抜すぎる色をしたモスクが世の中にはある。それが……
・まっかっか
今回紹介するは「Masjid Moekhlas Sidik(ムクラス・シディック モスク)」、別名「Masjid Merah(赤モスク)」。東ジャワのパスルアンにあるモスクだ。
名前の通り、これはもう真っ赤(と白のアクセント)のモスク。こんな赤いモスク、マジで見たことないよ。なんなら周りにある物も赤い。
調べたところ、このモスクは「H. Moekhlas Sidik」というお方が自費で建てたそうだ。故にモスクの名前が「Masjid Moekhlas Sidik(ムクラス・シディック モスク)」。
彼は元インドネシア国家軍の退役軍人。海軍中将の階級を持っていたらしく、モスクの赤色はインドネシアの国旗である紅白旗から着想を得ているとのこと。
確かによく見れば、赤と白で統一していてインドネシアの国旗らしさはある。さすが国家軍の退役軍人が建てたモスクなだけあって、強い愛国心を感じる。
モスクの中に入ると白色がメインになる。が、赤色のアクセントもちらほら見えるし、なんならカーペットも赤い。礼拝の指導者が立つところは赤色の大理石(なんだろう、レッドトラバーチン?)で造られていて、とにかく外も中も赤色がいっぱい。
ちなみに、モスクでは持ってきてない人のために礼拝用服を用意しているようだが、女性の礼拝用服は真っ赤なものを用意しているらしい。
・モスク敷地内にレストラン?
驚きなのが、なんとモスク敷地内にレストランがあるということ。レストランの色もモスクと同じく真っ赤。おもろい。
レストランからの見晴らしは結構よく、なんならレストラン自体も広い。ワンチャンモスクより広いぞこのレストラン。
ここではインドネシアならではの料理が楽しめる。値段は普通、味も正直言って普通。
真っ赤なモスクの前にある真っ赤なレストランだが、名物はなんと「さつまいも」。さつまいもアイスとさつまいも蒸しパンが売っている。赤色なのには紫色なんだ。
アイスを買ってみたのだけど、これがバカ固くて、たぶんあの新幹線のアイスぐらい固いと思う(しらんけど)。
でもめっちゃ美味しい。さつまいもは濃厚で、ほんのり甘くて美味しい。甘さ控えめだから多分健康にも良さそう。
珍しい色で、敷地内にレストランがあり、礼拝場を兼ねながらも観光地としてデザインされているモスク。その一帯は、イスラム教徒じゃない人でも気軽に訪れる。
モスク内部はさすがに許可がないと入れないけど、すごく開いているので外からでも中を見渡せる。また、モスクに興味がなくてもレストランで珍しい色をした建物を拝めながらお食事ができるので、観光で立ち寄るのはアリだと思う。
というわけで、Sampai Jumpa Lagi!
執筆:アキル
Photo:RocketNews24