
吉野家とは牛丼を摂取するために行く場所であり、松屋と違って何を頼むかで迷うことは基本的にはない。が……! 今回ばかりは、私(あひるねこ)も牛丼を無視せざるを得ないだろう。
2025年8月1日から8月31日までの期間限定で始まった「選べるおつまみ吉吞みセット」(税込1100円)。なんとビールと人気のおかずを自由に選べるという。マジかよ、牛丼食ってる場合じゃねぇ……!
・いきなり罠
というワケで家を飛び出した私だったが、まず注意しなくてはならないのが、実施店舗が限られているという点である。
対象は全国の缶ビール販売店舗のみ。吉野家の公式サイトから検索できるので、事前に必ずチェックすべし。
そしてもうひとつ、気をつけたいのが実施時間だ。このセットは毎日15時~23時限定となっているので注意してほしい。
実際、私はこれを知らずに14時くらいに来店してしまい、この炎天下の中で1時間ほど時間をつぶす羽目に。改めて入店したら同じ店員さんでだいぶ気まずかったぞ。
・自由にカスタム
それでは「選べるおつまみ吉吞みセット」を注文してみよう。セット内容は以下の全4品。
・缶ビール(1本):税込409円
・牛皿並盛(1皿):税込444円
・鮭単品 または 塩さば単品(いずれか1品):税込250円
・お新香、キムチ、ねぎラー油、から揚げ単品(1個)から1品:税込162円
通常合計金額は税込1265円なので(缶ビールの価格は店舗によって異なる場合あり)、165円お得な計算だ。
で、私のチョイスがこちら!
缶ビールは『サントリー生ビール』。
牛皿並盛。
鮭か塩さば……かなり迷うところだが、個人的にはビールに合わせるなら塩さばである。これが日本酒なら鮭もアリだったかもしれない。
そしてさらに迷う小鉢系。キムチも捨てがたいが、ここは以前の記事で編集長・GO羽鳥が絶賛していた から揚げをチョイスしてみよう。
結果、めちゃめちゃ茶色い布陣となってしまった。紅しょうがの存在が唯一の救いであるが……
始めてしまえば どうということはない。
缶ビールでは味気ないかと思いきや、常時サウナのような暑さに耐えた身体にとっては、まさしく “神水”。涼しい店内で冷たいビールを飲めるだけで至上のご褒美である。
吉野家で塩さばを食べるのはおそらく人生初だが、思った以上に脂がのっていてウマし。これはビールがすすむ!
さらにから揚げを食べるのも初めてだが、たしかに羽鳥の言う通りめちゃウマい! 外はパリッ、中はじゅわ~で味もよく染みており、これまたビールがすすむすすむゥゥゥゥゥゥウウウ!!
が!!!
ここで私は、「選べるおつまみ吉吞みセット」に仕掛けられた罠にようやく気づいたのだ。それはあまりに凶悪かつ狡猾……! 注文して初めてわかる不可避のブービートラップである。そう……
つまみに対しビール量が貧弱すぎるのだ!
・酒くれ
見よ。ビールはすでに空だというのに、牛皿はまだ半分近く戦力を残している。まさに持てる者と持たざる者。こんな不公平が許されていいのだろうか? いや、いいはずがない。
世界の均衡を保つため、私は単品で缶ビールを追加した。ただ、そうなると今度は牛皿が足りなくなる可能性がある。そこでバランスをとるべく、キムチも一緒に注文。これで一安心だ。
……賢明な読者諸君ならもうお気づきだろう。もはや脱出不可能であると……! 今度はまたビールが足りなくなると……!! 無慈悲で無意味な無限ループだと……!!!
唯一の救いは、私が入った店舗が日本酒を扱っていなかったという点か。もしあの冷酒が置いてあったら終わっていた。おそらく二度とこの店から歩いて出られなかっただろう。なんて恐ろしいトラップ……。
・冷静であれ
吉野家で「選べるおつまみ吉吞みセット」を頼む時は、そこに仕掛けられた数々の罠を紙一重でかわす必要があるだろう。
いつの間にか会計が3000円を超えていた……なんてことがないよう、細心の注意を払っていただきたい。酒は飲んでも飲まれるな。諸君の冷静沈着な判断に期待する。
参考リンク:吉野家
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼余談だが、吉野家の隣の建物の温度計があまりの暑さでバグっていた。