
ベーシストには変態が多い。これはバンド界隈の格言だ。私(中澤)がギターを始めた頃から言われ続けているので、歴史的な積み重ねとか実績(?)もきっとあっての言葉なのだろう。
先日、福井にバンドのツアーで行った際、『si,irene(シー・アイリーン)』のベーシスト・木内さんがやたら県庁に執着していた。いわく「福井に行ったら県庁だけは絶対に行く」と心に決めていたそうな。ベーシストがそこまで執着する場所とは? 一緒に行ってみたら笑った。
・会話は知見を広げる鍵
AIの社会への浸透が進む現代。ネットでは興味を解析されてオススメ情報が表示される。ゆえに、人によって見ている世界は全然違って常識は千差万別だ。
さらに、木内さんは普段飄々としており、イギリスにツアーに行った時も飄々とマクドナルドにかけ込むような男だ。ここぞとばかりにイギリスで話題のラーメン屋とか海外寿司屋に凸していた私とは生き方そのものが違う。我々はセパレートコースを走っている。だからこそ、これは知見を広げる鍵だと思う。
・パンチ力
道すがら聞いた木内さんの説明によると、福井県庁は城の跡地に建っているらしい。まあ、跡地ということは福井城はすでにないわけだし、歴史的に見ると県庁建てて良い場所なんじゃないかなあ。何か問題あるんですか? いい加減に話を聞いている時はそう返事してたんだけど、到着して目の当たりにすると……
いや、跡地すぎるだろ!
まさかお堀や石垣そのままで中心に県庁が建っていようとは。難攻不落かよ!!
・福井県庁最強説
福井県庁は何と戦っているのか? そんな疑問まで浮かぶくらいに堅い守りだが、調べてみたところ、ネットでも福井県庁最強説を唱えている声がいっぱい出てきた。県庁を戦わせるんじゃない。
そんな福井県庁はお堀が残ってるだけでなく、城門もあって見張り台もついている。臨戦態勢を取るんじゃない。
・ラピュタ感
中に入ってみると、城跡だけあって史跡もあった。個人的には天守台跡の石垣が一番歴史の重みを感じる。1948年の福井震災でナナメになった石垣なども残されていて、色々乗り越えての今であることを実感できた。
さらに、日陰に当たる部分の石垣は苔むしていて歴史の積み重ねとは違った悠久の時の流れを感じる。どことなくラピュタ感があるな。
福井と言えば、近年、恐竜のイメージが強く、駅前の様子からも県をあげて恐竜を推しているのが伝わってくるが、作り込まれた面白みとは別の天然ものを県庁に見たのであった。この県庁は強い。シレッと日常に溶け込んでることに笑った。
恐竜博物館は山だし、東尋坊は海だし、有名スポットが都市部から遠く観光しようとすると気合が必要になる福井。そこまでの気合いはないけど、味見程度に福井の醍醐味を味わいたいという人には県庁散歩は結構オススメかもしれない。
・今回紹介した店舗の情報
店名 福井県庁
住所 福井県福井市大手3丁目17−1
営業時間 8:30~17:15
定休日 土、日
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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▼福井の名前の由来となった井戸もある
▼福井震災でナナメになった石垣
▼天守閣跡は展望台みたいになってて気持ちいい
▼城門に守られている
▼裏側の難攻不落感が凄い
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