「栃尾揚げ」をご存じだろうか。新潟県長岡市にある「栃尾地域」などでよく食べられている、大きくて分厚い油揚げである。

筆者の家では普段、焼いた栃尾揚げに納豆を乗せて食べることがメジャーだ。栃尾揚げが入っている袋の説明文にも、焼いて食べるよう書かれていることが多い。

だけど……要は油揚げなんだし、もっといろんな料理に使えるんじゃないだろうか。


・1つめ 味噌汁

ということで、実際に栃尾揚げを使って3種類の料理を作り、味などを確かめてみることにした。

まずは栃尾揚げを短冊切りにして、味噌汁の中に入れてみた。油揚げは味噌汁のメジャーな具のひとつだし、多分間違いないはず。


さっそく食べてみると……思ったとおり合うな~!!

分厚い栃尾揚げは周りの味噌汁をたっぷり吸いこんでいて、通常の油揚げと同じようにふわふわ。咀嚼すると、洪水かと思うくらいの水分がしみ出してきた。溺れる。


サイズが大きい分、表面の香ばしい味や豆腐の味もしっかり感じることができておいしかった。

食べ応えもしっかりあって、味噌汁の具としてかなり優秀なんじゃないかと思った。


・2つめ ハムカツ風

2つめは以前当サイトでご紹介した「お揚げのハムカツ風」。

「白子のようなビヨンドとうふ」などを作っている「相模屋」さんの公式サイトで紹介されていたレシピだ。

油揚げにハムとスライスチーズを挟んで焼くというものなのだが、これがとにかくおいしい。記事執筆後も度々作っているお気に入りの料理だ。


通常の油揚げで作った時には、焼いた時に溶けたスライスチーズが中から溢れてしまうことが度々あったのだが、栃尾揚げの場合はそれが一切なかった。


先述したように栃尾揚げはかなりビッグサイズなので、スライスチーズが溶けても一滴も逃さずに包み込んでくれている。

おかげでトロトロのチーズを存分に味わうことができ、かなり幸福度が高かった。

中に入れるハムとチーズの量は変えていなかったのだが、1個食べただけでもかなりお腹が膨れたぞ。


・3つめ いなり寿司

最後に作ったのはいなり寿司。


分かってたけどでっかいな……ただでさえ大きい栃尾揚げの中に酢飯が詰まっているので、より大迫力に見える。


「重すぎて絶対に箸で持ち上げられない」と確信したので、半分に切ってみた。これでやっと普通のいなり寿司と同じくらいのサイズになったかな……?


口の中に入れてみると……うおお、思ったより豆腐が主張してくる!


栃尾揚げの内側には、分厚い豆腐の層がある。

この豆腐の存在感が半端ではなく、普通ならすぐに分かるはずの酢飯をなかなか見つけられなかった。結構たっぷり入れたと思ってたんだけどなぁ……


酢飯を単体で味見した時にはしっかり酸っぱさを感じたのだが、それをほとんど感じなかったのにも驚いた。

栃尾揚げから甘い調味液がたっぷり染み出してくるせいで、酸味が押し負けている感じ。

私、今ちゃんとお米も食べているんだよね……? と一瞬不安になるレベルだった。栃尾揚げ、強い。


・汎用性が高すぎた

ということで、栃尾揚げは思ったよりはるかに汎用性が高いことが分かった。どれも大ボリュームでとってもおいしかったな~!!

この調子なら、今回挑戦した料理以外にもいろいろな油揚げの料理に使えそうだな。

皆さんももし栃尾揚げを手に入れたら、是非普通の油揚げの代わりに使ってみてはいかがだろうか。

いつもと同じ料理でも、ボリュームが跳ね上がって大満足できること間違いなしだ。

参考リンク:執筆:栃尾観光協会
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.

▼栄養成分表示はこんな感じ