ライターの表現力はどれだけのものか? そもそもそんな力が本当にあるのだろうか? その力量を試す企画、表現王選手権。細々と続けて、気づけば10回目を迎えるに至った。これもすべて投票頂いている皆さんのおかげです。ありがとうございます!

今回もテーマに沿ったキャッチコピーを考えてもらった。きっと素晴らしい言葉を紡いでくれる! ……はず。さて、今回のテーマは「扇風機」だ。昭和を代表する家電のひとつであり、昔ほど需要はなくなったとはいえ、まだまだ夏の必需品として使っている人も多いはず。この季節家電をメンバーはどんな言葉で表現してくれるのか。

各コピーの優劣は、読者の皆さんの投票で決まる! ぜひ投票のほど、よろしくお願いします!!

・前回の答え合わせ

まずは前回「遊園地」の答え合わせ。遊園地と聞けばおそらく多くの人が「ディズニーランド」を思い浮かべるはず。メンバーのコピーの中にもそれを匂わすものがいくつかあった。中には、すでに閉園してしまった「としまえん」の名を挙げて、アツい思いをぶちまける者も……。それぞれの名前の後ろの星印は、これまでの1位の獲得回数を示している。


1位 「大人が子どもに戻れる場所」 古沢崇道☆☆☆
2位 「『早く、早く!』と手を引いた場所で、『早く、早く!』と手を引かれ」 佐藤英典
3位 「奇跡も、魔法も、あるんだよ(有料)」 原田たかし☆
4位 「『楽しい』って言葉が一番似合う場所」 御花畑マリコ
5位 「一番の見どころは愛おしき人の笑顔」 GO羽鳥
6位 「“夢の国” なのはあそこだけじゃない」 和才雄一郎☆
7位 「お前がナンバーワンだ としまえん」 Yoshio
8位 「楽しみで眠れない! の最高峰」 イナバタクヤ
9位 「絶叫マシン嫌いでも遊園地の雰囲気は好き」 中澤星児☆
10位 「童心判定リトマス試験紙」 P.K.サンジュン☆☆☆
11位 「遊園地のプロ『前日が1番楽しい』」 砂子間正貫
12位 「1時間並んでも乗りたいものが、そこにはある」 あひるねこ
13位 「理想の彼氏は『自発的にディズニー行きたがる人』」 亀沢郁奈


以上の結果となった。古沢2連勝でついにサンジュンと並んだ! どうやら古沢は勘所をつかんだようで、打席に立てばホームランを打つスラッガーのごとく、成績を上げている。さて、今回はどうなるのか? 先行するサンジュンが意地で突き放すのか、乗っている古沢が1歩前に出るのか!?

10回も回数を重ねているのに、私は1つも星がつかないまま……。いい加減、1勝が欲しい! またしても2位だなんてチキショー……。


・今回のお題は「扇風機」

前回のお題の遊園地は、基本的に誰にとっても明るいイメージのある施設。そして子どものが喜ぶ場所という印象が強い。しかしながら古沢はあえて大人にフォーカスし「大人が子どもに戻れる場所」と表現している。

端的で、なおかつ遊園地の魅力を一言で表現している点は見事。共感による得票で勝利したのも納得だ。

私の「『早く、早く!』と手を引いた場所で、『早く、早く!』と手を引かれ」は、暗に時間経過を折り込んでみた。子どもの頃に親の手を引いて「早く!」と急かした思い出から、何十年か時を経て、今度は自分が子どもに手を引かれる。その間も、遊園地は人々を楽しませ続けたことを伝えたかったが、1歩及ばず……。

そして今回は扇風機。冷房施設はいうまでもなくエアコンが主流なのだが、それでも現在でも活躍の機会は多い。レトロ家電の側面に注目してノスタルジーな魅力を語るか? それとも、現在も必需品であることに注目して、その能力を伝えるか? さまざまなアプローチが考えられる。

さて、メンバーはどんな言葉で扇風機の魅力を表現したのだろうか? 今回も名前を伏せて、それぞれのコピーを紹介していこう。


1.「電気代、1時間あたり数円」


2.「アンガールズ田中の最強武器」


3.「あ”あ”あ”あ”あ”~~~ とふざけている間に冷やします」


4.「無性に指入れたくなるマシン」


5.「単純だけど夏は強い」


6.「この時期だけの…エモい風」


7.「エアコンと一緒に使えば効果テキメン、ニクイ奴」


8.「夏に吹く風」


9.「話しかけたら思い出す、我々が宇宙人であることを。」


10.「風呂上りに真っ裸で全身に風を浴びると気持ちイイ!」


11.「いじらしい家電、No.1」


12.「冷風が欲しいんじゃない。風情が欲しいんだ。」


13.「夏を感じる風」


以上、13名によるコピーである。扇風機は俳句で夏の季語に分類されているそうだ。はたして、どれが1番扇風機の魅力を表現できているだろうか? 誰がどのコピーを書いたかの答え合わせは、次回の表現王選手権でお伝えするのでしばらくお待ちください。では、今回も投票よろしく!

ちなみに、いずれこの企画は読者の皆さんからもキャッチコピーを募りたいと思う。詳しくは追ってお伝えさせて頂くので、しばらくお待ちください。


執筆:佐藤英典
Photo・イラスト:Rocketnews24