「糸うり」という野菜をご存じだろうか。
「そうめんかぼちゃ」「なますかぼちゃ」「金糸瓜(きんしうり)」などとも呼ばれる、麺みたいな形になる面白い野菜だ。
筆者が住んでいる新潟県もこの野菜が栽培されている地域の1つで、収穫の時期になると時々食卓に上がってくる。
そんな糸うりの調理法を先日母から教えてもらったので、実際に試してみた結果……超気持ちよかった。
・作り方
こちらが今回使用する糸うりだ。かぼちゃ1個と同じくらいか一回り大きいくらいのサイズで、手に取ってみるとずしっと重さを感じる。
ちなみに筆者は糸うりを食べたことはあるけれど、自分で調理するのは初めて。この塊が、どうやったらあの麺みたいな形状になるんだろう……?
ドキドキしながら調理を始めてみる。
まずは糸うりをこんなふうにざっくりと切る(イラスト:母)。
かぼちゃほどではないけれど、それなりに硬いので気を付けながらカットしよう。
カットが終わったら、真ん中にある種とわたの部分を取る。外側にある皮は、この段階では取らなくてOKだ。
それからたっぷりのお湯と大きい鍋を用意して水から茹でる。箸が刺さるようになったら、しっかり火が通った合図だ。
ここまで来たら、糸うりを水で冷やしながら手や箸を使って水中でほぐす。すると……
あっさりほどけた!!!!
うおおお、何だこの感触……めっちゃ気持ちいいぞ……!!
さっきまでの硬さが嘘みたいだ。この時、同時に皮や最初に取り切れなかった種も除いておこう。
ほぐし終わったらザルにあけて全体に塩をかけてもみ、水洗いをして塩を流す。
水がしっかり切れたら、最後に適量のポン酢とマヨネーズで味付けをして……
完成!
・唯一無二の食感
皿に盛りつけられた糸うりは、綺麗にバラバラになっている。元々があの大きな塊だったとは思えないな。
錦糸卵みたいで、一般的な野菜とはかなり違う見た目だけど……
シャキシャキとした食感は間違いなく野菜のそれ! 一本一本にしっかりとした歯ごたえがあり、独特の舌触りを楽しめる。
糸うりそのものに味はほとんどなく、しみこんだポン酢とマヨネーズの酸味がしっかりと感じられる。
さっぱりとした味付けと相性がいいようなので、今回使用したポン酢とマヨネーズ以外にも調味酢やめんつゆなどを使ってもおいしいらしい。
・新潟にお越しの際には是非
──以上、不思議な野菜・糸うりのご紹介でした。
地元ではスーパーで当たり前のように売られていたり畑で育てられたりしていたので、あまりメジャーじゃないと知った時にはびっくりしたなぁ。
積極的に栽培されている地域以外ではなかなか入手するのが難しいかもしれないけれど、機会があったら是非味わってみてほしい。
他の野菜とはひと味違う食感が、クセになってしまうこと間違いなしだ。
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.
▼種はこんな感じ。かぼちゃにそっくりだ