大阪万博への出店が発表されているくら寿司。言わずと知れた日本を代表する回転寿司チェーンだが、実は攻めたネタが多く、サイドメニューも充実している。なんなら一番ウマイのはうどんだ。そう言い切れるくらいには寿司屋の枠を飛び越えている。
そんなくら寿司でホールケーキが食べられることはご存知だろうか? しかも、普段税込1000円のところがクリスマス期間の24日、25日は半額の500円になるという。翌日半額はよく聞くけど、クリスマスに半額になるんかい! しかも、寿司屋で!! というわけで、どんなものか食べに行ってみることにした。
・注文方法
ホールケーキは2024年11月16日から順次導入されている「プレゼントシステム」のメニューの1つである。注文することにより回転レーンでプレゼント的な感じでメニューが届くというプレゼントシステム。
注文できるメニューは「特撰ばらちらし(1000円)」「季節のフルーツプリンアラモード(800円)」「季節のフルーツケーキ(1000円)」の3つとなっている。この「季節のフルーツケーキ」がホールケーキなのだ。
プレゼントの注文はタッチパネルメニュー下の「プレゼント ケーキ」「プレゼント ちらし」「プレゼント プリン」というタグから注文することができる。進むと、注文前の画面でメッセージの選択が表示された。
・注文してみた
今は「おめでとう!」と「ありがとう!」が選べる様子。そう言えば、メニューのところに「スペシャルメニューを音と映像でお届け」と書かれていたっけ。でも、レーンでメニューが届くくら寿司のシステムにおいて音と映像ってどういうことだろう?
よく分からないのでとりあえず注文してみた。アナウンスが流れるような感じなのかな? 「ご注文いただきました!」みたいな。と思いきや……
\パーンパパッカパラリラツッタカター♪/
向こう側のレーンのさらに奥から安いエレクトリカルパレードみたいな音が近づいてくる。そこで音がする方を見たところ、心なしか衝立の隙間がキラキラ光ってる。なんだアレは……? 目を凝らして見てみたところ……
_人人人人人人人人人人人人人_
> 私の席番が書かれている <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
・100均のエレクトリカルパレード
音だけじゃない。前後にキラキラした電飾の置物が一緒に流れていて、その真ん中のモニターに思いっきり「47番席のお客様ご注文品」と書かれている。まるで100均のエレクトリカルパレードだ。これが話題沸騰につき土日祝だけじゃなく平日も開催するようになったというくら寿司のプレゼントシステム……!
パレードが席の前を通過すると、余すところなく注目する向こう岸のお客さんたち。なんか申し訳ない。そんなド派手なパレードの音が1回遠ざかっていく。向こう岸のレーンからこちらに渡って来るために裏側を通っているのだ。パレードの位置が音で分かる。
音がゆっくりと近づいてくる。どうやらこちらのレーンに入ったようだ。じわじわと大きくなる音。この音が私の前にたどり着いた時、何が起こるのだろう? その得体の知れなさに、音が迫ってくればくるほど息をひそめてしまった。今、動いたらヤラれる。
・これがくら寿司のプレゼントシステム
そして、ついに私の前へと現れるパレード。モニターから鳴り響く「ちゅうもーく! ちゅうもーく!」という音声! しゃべった!? モニターの文字まで「←注目!」になっているぞ!? そんなに注目させてここで何が起きようと言うんだ!? と、その時!
\パカッ/
開いた……!!!
これが、21日から80店舗に拡大するというくら寿司のプレゼントシステム……! 独特のドキドキがあったな。
・ホイップクリームがウマイ
なお、ホールケーキはくらの皿くらいの大きさ。「ホール」という響きから受けるイメージよりはサイズ的にはちょっと物足りない気もするけど、フルーツがいっぱい乗ってる。具沢山な感じがするところは良い。
しかし、食べてみたところ、そんなフルーツよりもホイップクリームの方が武器なように感じた。ホイップクリームがミルキーなのである。さすが北海道産加糖練乳入りだ。
・注文を躊躇する理由
考えてみたら、くら寿司ってわさびやガリなどの脇役にこだわりが感じられる。ホイップクリームがウマイのはそんなくら寿司イズムを感じた。1000円だと迷うところだが、これが500円になるなら安い。
うん、ウマイはウマイし、安いは安い。ただ、クリスマスに注文するとなると、私は注文を躊躇してしまうことだろう。実際に注文して分かったそのたった1つの理由は、ここまで読んでくれた人にはもう言うまでもないことかもしれないが……
まあまあ恥ずかしい。パレードが向こう岸のレーンを通ってる時なんて身を隠したかった。こんなん何も知らずにいきなりレーンを流れてきたら笑うだろ。プレゼントシステムにはそんなテンションがある。
ただそれゆえに、お子さんは喜ぶかもしれない。当方独身のオッサンのため、全くそこに考えが至らなかったのだが、よく考えたら親子をメインに想定したシステムなのかもしれない。
というわけで、オッサンだけどくら寿司のホールケーキを食べてみたいという人は、強い意志が必要だ。店にいる人全員にネタを提供するくらいの気持ちで注文ボタンを押そう。
参考リンク:くら寿司お知らせ[1][2]
執筆:回転寿司マニア・中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼くらチキ(330円)とくらポテト(480円)も注文してみたらパーティー感があった
▼かにフェアも開催中なので食べてみた。「かに三種盛り」は新宿西口店では450円。
▼ケーキ、チキン、ポテト、かにが揃うと、さすがにテンションが上がる。「特盛りかににぎり(430円)」は盛り盛りだった
▼かにマヨ(170円)が一番ウマかった。くら寿司って軍艦の創作系寿司がウマイと思う