ドコモの最安プラン「irumo0.5GB」を今年1月から契約している私(中澤)。一瞬で制限がかかるのにも慣れたから不便は感じてないんだけど、同時に「もうええかな」とも思い始めていた。2024年も11月20日。ほぼ1年経ったし、irumo0.5GBは味わいつくしたと言える。
プラン変えを検討していた矢先のこと。『カブアンド』がサービス提供を開始したという報が入って来た。前澤友作さんが手掛ける新サービス『カブアンド』。どうやら、携帯キャリアやネットもやっているらしい。ちょうど良いタイミングなのでMNP(電話番号を変えずに他キャリアを利用できる制度)してみることにした!
・カブアンドとは
「サービスを使った分だけ株がもらえる」という言葉が公式サイトに書かれているカブアンド。じゃあ、そのサービスは何かと言うと、電気、ガス、水、モバイル、ひかり、ふるさと納税を提供している。
インフラのサービスを中心として、契約するとその支払い料金に応じてカブアンドの株引換券がもらえるという方式である。要は、ポイント還元みたいなノリで未公開株をゲットできるのだ。ちなみに、サイトの説明によると、株引換券は1枚1円でカブアンドの株は5円(11月20日時点)である。
・気になるのは
もちろん、株価は変動するものなので、実際支払いが発生する時期になっても5円をキープしているものなのかは不明だ。ただ、もともと私はスマホのプランを変えようと思っていたし、未知のキャリアに踏み込むのも一興だろう。料金が割高じゃなければだけど。
そう、古今東西、未知のシステムが出て来た時に誰しもがまず疑うのが料金だろう。そこで月額基本料を確認したところ、データ通信量によって分かれているようで、「3GB980円(税込1078円)」から「50GB3480円(税込3828円)」まで5つのプランがある。割高というわけではなさそうだ。ただし……
これはあくまで基本料金。「データ通信量20GB(税込2178円/月)」にすることに決め申し込みを進めたところ、通話などのオプションの選択画面が表示された。やっぱり基本料だけでは終わらない! 一体どれくらいむしり取るつもりなのか見せてもらうぞ!! 利用方法に合わせてオプションを選択し、実際かかる月額料金を算出してみると……
2178円だった。
電話のオプションは1回あたり5分以内なら月額税込み550円から、無制限(税込み1650円/月)まであるのだが、よく考えたら電話自体をほとんどしないから定額じゃなくて良い。
・プラス会員
回線でドコモを選ぶと、留守番電話サービスに月額税込み330円かかるけど、auもソフトバンクも選べるからソフトバンクにした。そうやって選んでいくとお金がかかるオプションがなかったのである。
ところで、その利用料の下に表示されている月額500円の「プラス会員」とは何ぞや? また金を加算させるつもりか!
と思いきや、これに登録すると支払いに対する株引き換え券が2倍になるらしい。あと、前澤社長のブログにコメントできたりするのだとか。入らなくても利用に全くもって問題はないが、念のため申し上げておくと、私の月額は2678円でファイナルアンサーとなった。
・MNP予約番号
リアルな利用料金はこれで分かったのではないだろうか。ちなみに、初月は契約事務手数料として3300円がかかるのだが、特に異議なしのため申し込みを進めていきたい。
そして、申し込みを進めるにあたって必要になるのがMNP予約番号である。
新規契約じゃない場合、現在のキャリアからMNP予約番号を取得して、カブアンドのサイトの申し込みページに番号を入力する必要があるのだ。MNPを店頭以外でしたことがないため、その簡単さに衝撃を受けずにはいられない。と思いきや……
マイドコモの「お手続き」からモバイル項目の「解約」の中の「携帯電話番号ポータビリティ予約」を選択して「お手続きする」を選択したところ……
なんか知らんけどうまくいかない。
そうだった。私のマイドコモは認証メールが届かず設定系がなぜかできない。ドコモを契約した際にマイドコモの登録に不備があって、ドコモショップに持っていったら3時間くらいああでもないこうでもないと調べられた挙句、「ログインはできてるから大丈夫」みたいな感じで放逐されたことを思い出した。
・必然的に電話での取得へ
たしかに今まで問題なかったけど、こんな場面で足かせになるとは……。その時のドコモショップの店員さんの話によると「マイドコモは結構意味不明な問題が起きる」らしいので、もし問題が起きている場合は早めに解決しておくことをオススメしたい。
とはいえ、MNP予約番号の取得は電話でもできる。むしろ、そっちの方がメインと言っても差し支えないだろう。そこでサポートに電話してみたところ……
繋がらねェェェエエエ! リアルに10回くらい「現在、大変混みあっております」を聞いたと思う。オペレーターに繋がったのはスピーカーにして料理を始めた頃だった。料理できるんじゃないかと思うくらいのレベルだと理解していただければ幸いである。
・やっと出たと思ったら
だが、やっと出たと思ったら、その電話ではMNP予約番号は取得できなかった。どうやら、本人確認をした後、かけ直すのがルールのようなのである。頼むからMNP予約番号を取得させてください……。
不安に思ったため、「こちらが電話に出られる時間の指定はできるか」聞いてみたところ、「それはできない」との答え。折り返しは10分後くらいとのことなので、そのまま料理もストップして10分待機したところ、再度の電話でようやくMNP予約番号をゲットすることができた。
サイトから電話に振られ、「現在、大変混みあっております」を10回以上聞いてからのかけ直しは耐久力が試されると言っても過言ではないだろう。ちなみに、注意事項の説明は15分あった。
・MNP予約番号についての注意点
分かっとるんです! 私は電機屋で携帯販売員のバイトをしていたこともあるしテレアポをやったこともあるから分かっとるんです!! 仕事において「工程をこなした」という事実がなにより大事なことは! でも、それはそれとしてブチギレそうになった。対応してくれた方は悪くないという事実とイライラの板挟みである。
冷静と情熱のあいだの地獄に放り込まれたドコモのMNP予約番号の取得。同じようにMNPを考えている人へアドバイスできることがあるとすれば、サポートにかけた時の自動案内音声についてくらいだ。
問い合わせ内容の番号をプッシュするようガイダンスが流れるのだが、最初の選択肢は④が「MNPに関して」で2つ目の選択肢は③が「オペレーターによるMNP予約番号の案内」である(11月20日時点)。
なお、MNP予約番号を取得した後は、カブアンドのサイトで各種情報を打ち込んだらすんなり登録することができた。ただし、注意が必要なのは、この時にMNP予約番号の有効期限も入力しなければならないこと。
待たされるゆえに、番号をゲットした段階で安心してしまいがちだが、その後に告げられる有効期限もちゃんとメモしておこう。念のため、メモし忘れちゃった人のためにオペラーターさんに聞いた話を記しておくと、ドコモのMNP予約番号の有効期限は「当日を含む15日間」とのことだ。
・キャリアとしての実力は?
さて、ここまでカブアンドの携帯キャリアへの移行に伴い起こったことをザッと書いてきたが、価格や契約だけではなく電波状況とかもキャリアトークにおいてよく上がる議題であろう。
前述の通り、大手3社の回線を使っているので問題なさそうな気もするのだが、未知の部分が多いのも事実。キャリアとしての良し悪しは、正直まだ分からない。なので、未公開株の取得の件も含めて何か起こったら追ってお知らせしようと思う。
参考リンク:カブアンド
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.