博多駅の匂いと言えば、そう。クロワッサンである。あの香りを嗅ぐと、福岡出身の記者は「帰って来たなあ」と感じるほどだ。もはや故郷の匂いと言っても過言ではなかろう。
そんな『MIGNON(ミニヨン)』のクロワッサンが近頃、九州圏外(主に関東)に進出していることは本サイトで以前に紹介した通りだ。
しばらく前に大阪にもやって来ていたのだが、ようやっと買いに行く機会に恵まれたため、みなさんにも紹介したい。果たして他所の地で食べる博多(駅)の味は如何なものだろうか。
・匂いにつられて
高校生の頃、博多駅近くの塾に一時期通っていた記者はちょいちょい『MIGNON』に寄っていた。ひとつから購入できるので、オヤツとして重宝していたのだ。お腹いっぱいになり過ぎないところが、これから勉強しようという身にはありがたかった。
あの頃は小腹を満たすために買っていたに過ぎないが、県外で暮らすようになるとその味が恋しくなるもので、今では帰省の楽しみのひとつでもある。
2021年、大阪は梅田にも店ができたという話は聞いていた。今(2024年)のところ関西の出店はココだけ、である。現在関西で暮らす記者としては行かなければと思いつつ、それほど梅田に用事がある訳でもないので延び延びになっていたのだ。
先日ようやく通りすがる機会があったため、寄ってみることにした。地図でなんとなく場所を確認していたものの、梅田は土地勘があるとは言い。阪急電車を降りて、それっぽい方角へと歩いていくことにする。
念のためスマホの地図を起動してみたが地下を通ったりしたためか、うまく作動している気がしない。ちょうど帰宅ラッシュと思われ、人の波に流されるようにして進むしかなく困っていたところに馴染みある香りが漂ってきた。これは……『MIGNON』の匂い!
嗅覚を頼りにそちらへ向かうと、本当にあった。まさかの地図なんていらない現象である。そんじょそこらのお菓子屋さんでは出せないほどの、強烈なバターと砂糖の香りは県外でもその威力を十二分に発揮していた。
周りに居る人たち人がみな、香りに釣られるようにして店へと足を向ける。わかるわぁ、と思いながらさっそく記者もその列に加わることにした。目を瞑ってみると、気分は博多駅だ。
人混みにアワアワしていた先ほどまでの気分はどこへやら、とっても落ち着いてくる。どうやら『MIGNON』のクロワッサンには、ヒーリング効果もあるらしい。
列はサクサクと解消され、すぐさまお馴染みのプレーン(税込75円~)とさつまいも(99円~)を数個買って帰宅。持ち帰る最中もずっと美味しそうな匂いが漂って来て最高だ。
・唯一無二のクロワッサンは大阪でも健在
気になる味だが、うん……間違いない! いつも食べているあの味だ。軽やかに見せかけてバターたっぷり、甘みもしっかりあるので、ひとつでも食べ応え十分。しかし小さいからとついつい食べすぎてしまう、危険な美味しさだ。
ありそうでどこにもない唯一無二のクロワッサン、それが『MIGNON』商品なのである。おやつにと少量買っただけだったが、もっと大量に買うべきだったと、空の袋を見て後悔したことは言うまでもない。
いやはやしかし、私たちの『MIGNON』はどこにいても、やっぱり『MIGNON』だった。場所が変わったとて、その旨さは変わらずで、すごく安心する。
博多以外に今回訪問した梅田ほか、東京の池袋や埼玉県さいたま市などにも店を構えている(2024年現在)。福岡育ちは言わずもがな、特にこの場を借りてオススメせずとも、近くを通り匂いを嗅いでしまえばついつい購入してしまうことだろう。
この変わらぬ博多(駅)の味を関東や関西だけでなく、今後そのほかの地の人に知ってもらい、楽しんでもらえるようになったらよかねぇ、と密かに願っているぞ。
・今回訪問した店舗の情報
店名 MIGNON梅田店
住所 大阪府大阪市北区角田町8-47 阪急グランドビル1F(HEP FIVE前 阪急サン広場横)
営業時間 月~土曜 8:00~22:30、日祝 8:00~22:00(館に準ずる)
定休日 館に準ずる
参考リンク:MIGNON mini croissant(ミニヨン ミニクロワッサン)
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.