量販店に格安イヤホンを買いに行くと、だいたい目にするのは有名ブランドのものばかり。「JVCケンウッド」「オーディオテクニカ」「パナソニック」「ソニー」などなど……。もう全部知ってる! その辺の製品はやり尽くして、もはや聞き比べるものがね~~ッ!

……と思ったけど、すべてをやり尽くしたわけではない。まだ私(佐藤)が知らないだけで、出会っていない名品が存在するはず。ってことで、Amazonを物色していたら、ちょうど良い価格の製品を発見した。

それが今回紹介する「エルパ」というブランドのカナル型イヤホン(購入時1207円)である。未知のメーカーはどんな音を聞かせてくれるのだろうか? 期待と不安に胸を膨らませて、その音を聞いてみたら、かなりイイ線行ってる!

・未知のブランドのイヤホン

電気機器ブランド「エルパ」を展開しているのは、大阪・大東市に本社を置く「朝日電器株式会社」である。同社の業務内容は多岐にわたっており、配線器具・照明機器を主力にセキュリティ機器や家事家電の企画・販売を行うと共に、商品開発やマーケティング、物流にも携わっている。

そのほかAV家電も取り扱っていて、AVケーブルやアクセサリー、リモコン、ラジオなどの販売も行っている。イヤホンはそれらAV家電のうちのひとつである。

今回購入した「RD-ST01」は2014年にAmazonで取り扱いの始まった製品で、すでに10年の販売期間が経過している。


そのためパッケージの表記が少し古くて、「iPod等に最適」と記されている。2022年にiPod Touchの販売を終了しているので、そろそろパッケージをアップデートした方が良いのでは……。


中身はイヤホン本体とイヤーピースが3種類(S・M・L)入っている。一般的にはデフォルトで本体に付いているイヤーピースはMサイズが多いのだが、これはLサイズがついていた。


ちなみにパッケージに記された「キャップ」とはイヤーピースのことだ。そのことに気づくのに少し時間がかかったな……。


形状はストレートのカナル式。黒地に金の配色を施しており、値段の割に高級感がある。


装着すると、Lサイズのイヤーピースが私の耳に合わないので、Mサイズに付け替えてみた。柔らかいタイプなので、若干フワフワとした着け心地で、やや落ち着かない。何かの弾みでスポっと抜けてしまいそう。


それからもう1つ気になったのは、コードの分岐部分。スライド式ではないので長さ調整できず、おまけに分岐部分がコードの上の方にある。服とかに引っかかりそうだな。もう少し、分岐部分を下の方にしてほしかったかも。


・聞き比べ

今回の聞き比べで使用したのは、AC/DCの「Back In Black」である。まずはいつもと同じく、「ハイユニット HSE-A1000」から聞いてみよう。


この曲は彼らの6作目の同名アルバムに収録されており、全世界で5000万枚を超える売上を記録している。ストレートなロックチューンで、ギタリストのアンガス・ヤングの軽妙なギターリフと、ブライアン・ジョンソンのハイトーンヴォイスが特徴だ。

ハイユニットで聞くと、ギターとボーカルが鮮明でありながらも、ドラム・ベースの低音もしっかり聞きとることができる。ステアドラムの残響音まで心地よい


エルパのイヤホンでも聞いてみよう。


音の出はとてもイイ! とくに高音が強く、ギターリフのソリッドさが際立っている。ロックを聞くにはかなり適していると感じた。が! ランクインは見送ることにした

というのは、現状ランキング3位のDENON「AH-C260」と聞き比べたら、バランスでエルパが劣っているからだ。


デカい音のイヤホンは聞き応えがあって、それなりに満足できる試聴体験を得られる。けど、バランスが悪いと聞いてて疲れてしまう。良いイヤホンは多少音量が抑えめであったとしても、楽曲の持ち味を引き出すことができている。そこの点で、エルパは物足りなかったのだ。よって、順位の変更はなしです。


1.アルペックス(Hi Unit)ハイユニット HSE-A1000(PK)」 税込712円
2.JVCケンウッドHA-FX6-T カナル型イヤホン」 税込821円
3.DENONAH-C260」 税込927円


このランクは随時更新していきたいと思う。皆さんの音楽ライフの参考になれば幸いである。


参考リンク:Amazon
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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