ロックの聖地は数あるが、個人的にいつもいいライブが見られるなあと思う場所が「日比谷野音」こと「日比谷公園大音楽堂」である。
2024年9月12日(木)16時〜20時に入場無料、予約不要で「日比谷野音ナイトオープンデー」が開催された。
普段は関係者以外が立ち入ることはできない野音の施設内を特別公開。ステージに上がってスター気分を味わい、楽屋を見学できるというのだ! ミーハー心から行ってきた!
・改修前の一般公開
今から101年前の1923年に日本最初の大規模野外音楽堂として開設された日比谷野音。数々の有名アーティストがライブを行ってきた聖地である。
約40年前に一度改修されたものの、老朽化が進んでおり、東京都は施設を建て替えることにしたという。現在の野音のステージは2025年9月頃まで使用される予定で、再整備後の復活時期などは現状では未定だという。なんてこった。
いろんなライブ会場があるけれど、野音は格別。都会のど真ん中にありながら、緑に囲まれていて、ついでに席もあって、売店もあるから酒盛りしながらライブを見て、ゆったりと開放感を感じられるのだ。最前列はめちゃくちゃ近いし、最後列でもしっかりステージが見えるすり鉢状の座席配置もいい。
夕方から始まったライブが夕焼けに包まれて赤く染まり、やがて夜になり眩しいスポットライトの中でハイライトを迎える……というのも良い。
おそらくアーティストにとっても野音のライブは特別なようで、ゲストが登場したり、周年ライブで特別なセットリストになることも多かった。
有名どころで言えばキャロルの解散ライブ、キャンディーズの解散宣言、RCサクセションの伝説のライブ、尾崎豊の飛び降り骨折。ヒップホップの「さんピンCAMP」VS「大LB夏まつり」とか、後に伝説になるようなものも多い。私の愛する小沢健二のソロライブも野音のフリーライブが最初だった。
野音には音楽の神様がいるんじゃないかな〜ってくらい毎回いいライブだった。
・改修前の一般公開
一般公開されたのは
・バックヤードエリア(楽屋1・楽屋2)
・舞台エリア
・客席エリア
の3ヶ所。なんといっても貴重なのはステージとバックヤードの公開であろう。貴重な機会とあって、オープン前から30人ほどが列を作っていた。
16時のオープンと同時にみんな会場に入り、目指したのはステージ!
中央にマイクスタンドが置いてある!
ステージからの景色はこうなってるのか〜! 客席めっちゃ近いし、最後方までバッチリ見える!
はじっこの席も、後ろの立ち見席もこんなにハッキリ見えてたのか〜! これはアーティストの力が入るのも納得だ。
嬉しくなってステージで自撮りしてしまう!
さて、ここからは気になる楽屋!
こちらは主にスタッフなどが使う控室だそう。
もしかしたら有名アーティストの衣装合わせで使ったかもしれない鏡とか
ハンガーを見てしまう。数々の伝説を残した野音だし、壁に落書きとかステッカーとか貼られまくってるのかと思いきや、全くアーティストの痕跡はなかった! 意外。
こちらは搬入口。
そしてもう一つの楽屋が、アーティストが控室として使用するものらしい。
今回はアーティストの控室を想定した配置にしてあるらしいけど……薄暗くて意外と狭くてビックリ。
ここで本番前に集中するのか……! みんなドキドキするんだろうな!
そしてここが舞台袖! ここから歓声をうけながら飛び出していくわけね。
熱唱するフリしたりなんかして。
・彼女面席の謎が解けた
そして、舞台裏に入ってみてわかったことがある。
いつもステージ左手側の階段脇のところに関係者っぽい人たちが溜まっている場所があったのだが……
そこは舞台裏から通じていて、まさに親しい関係者しか入れない場所だったのだ!
というわけで、匂わせ彼女風ショットを撮ってみた。
いや〜、しかし野音はやっぱりいい会場だよなあ。あらためて、どこから見てもステージがよく見えるし。
木々の間から高層ビルが見える不思議な空気感も含めて、都会のオアシスみたいな場所だ。
終演後、ライブの余韻にひたりながら歩く木々に囲まれたこの道もいいんだよなあ。
野音のナイトオープンデーは本日19時半が最終入場。近くの方はぜひこの機会をお見逃しなく!
参考リンク:日比谷野音ナイトオープンデー(PDF)
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.
▼2013年以降の野音ライブ年表
▼現在の形になった1983年ごろから。RCサクセション、NAONのYAONなど
▼二代目年表。キャンディーズ解散宣言、キャロル解散ライブなど
▼宝くじの助成金で昭和58年に改修されたらしい。私と同い年だ
▼定員は3053名。最後方の端まで見えそうな距離感だったよ