ロケットニュース24

ビール会社が作った「飲みづらいグラス」がシャレにならんくらい飲みづらかった / 飲みきる時間は通常の3倍以上

2024年7月23日

夏と言えばビールである。逆にこの暑さでビールを飲まないのは怠慢ではないか。私(あひるねこ)は常に真面目に、誠実に生きたいと思っているので、平日の昼間だろうが関係なくビールを飲む所存。そう、これはもはや義務なのだ。

とそこへ、クラフトビールメーカー「よなよなエール」から荷物が届いた。開けてみると中から出てきたのは、ビールグラス……なのか? 本当にビールグラスなのかこれは。

こんな奇妙な形状のグラスは見たことがない。さっそく使ってみることに。

・飲みづらいグラス

ビールメーカーがオリジナルグラスを製作・販売することは特に珍しくないが、よなよなエールは今回、ビールをあえて飲みづらくするグラスを開発したらしい。何でやねん! それがこちらの『ゆっくりビアグラス』だ。


砂時計を思わせる特徴的なルックス。


よなよなエールによれば、ビールの通り道をミリ単位で調整しながら、並々ならぬ想いを注ぎ、徹底的に “飲みづらさ” を追求したとのこと。関係者全員酔っているのだろうか?


実際に注いでみると……


コポコポコポコポ……


・遅い

まさに砂時計のようなスピードでビールがグラスの下部分に落ちていく。高速道路なのに前の車が40キロで走っているみたいな気分になるが、琥珀色が鮮やかに映えてめちゃめちゃキレイだ。これはアガる!



それではよなよなKP(乾杯)


・飲んでみた

こ、これは……! 尋常ではなく飲みづらい……!! と思いきや、別に飲みづらくはない。至って普通である。一体どこが「飲みづらいグラス」なんだ。関係者全員酔っているのだろうか?


ところが。





全ッ然飲めねぇ……!!


・激遅

正確に書くと飲めないというより、ビールがグラスから口に到達するまでの時間が永遠(とわ)くらい長い。砂漠だったら命取りになっているレベル。



その原因となっているのが、先述した細いビールの通り道であることはまず間違いないだろう。そう、よなよなエールが並々ならぬ想いを注いだという、あの通り道である。何してくれてんねん。


・ガチで迷惑

真っ逆さまにしてもチョロチョロとしか出てこない極めて鬼畜な仕様で、どんなに急いで飲もうとしても、グラスの中のビールを飲みきるには通常の3倍以上の時間がかかるそうだ。飲み会がまったく盛り上がらなそうである。


これにより、ビール最大の醍醐味であるのはずの喉ごしや爽快感といった要素は、限りなくゼロに。なんなら缶から直接飲んだ方がウマい気さえするぞ。「お前みたいなモンはこれで飲んどけ」と言わんばかりの仕打ち……まさに罪なき罰ゲーム。ただ!



・飲みづらい理由

アルコールをゆっくり飲むことは、肝臓がアルコールを効果的に処理する時間の確保につながり、結果としてそれが肝臓へのダメージの軽減になるということも忘れてはならない。


そう、つまりこのグラスは、ゆっくり飲むことの重要性を、少し変わった角度から啓発するツールとしても機能しているのだ。よかった、ただの変態迷惑グラスじゃなかったんだな。安心したぞ!



・「飲みづらいグラス」で飲みたい人は

『ゆっくりビアグラス』は現在、期間限定で抽選販売を受付中だという(10名)。また、実際に『ゆっくりビアグラス』を使ってビールを飲めるお店もあるとのこと。詳細は よなよなエールの公式サイトをチェックしてみてほしい。


今後はぜひみなさんも『ゆっくりビアグラス』を使って……とは言わないが、末永くお酒を楽しむためにも、これを機にゆっくり飲むことを意識してみてもいいかもしれません。

参考リンク:よなよなエール『ゆっくりビアグラス』
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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