徒歩で訪ねるSA・PAシリーズ。今回は2022年に従来のパーキングエリアから生まれ変わった「川口ハイウェイオアシス」である。首都高初のハイウェイオアシスとして開業したこの施設は、一般道からでも利用可能。もちろん徒歩でも行けちゃうぞ!
で、実際に行ってみたら、「イイナパーク川口」(赤山歴史自然公園)と一体化していてめちゃくちゃ広い! そして遊び場が充実していて、子ども連れにはうれしい施設であるとわかった!!
・はじめに
本稿を進めるにあたって、まずはじめにお伝えしなければいけないことがあります。「徒歩で来た」と言いながら、私(佐藤)は今回、バスを使ってしまいました!
連日猛暑日が続き、このまま徒歩のみで目的地にたどり着くことにこだわり続けていると、確実に熱中症になると自ら判断し、やむなくバスに乗車してしまったことをあらかじめお伝えさせて頂きます。
・あのバスを追え!
さて! 今日のスタート地点はJR西川口駅だ。いや、厳密にはここがスタートではない。なぜなら、歩き始める場所がここではないからだ。まずはバスで行かせて頂きます。
いつも通り、徒歩で向かうと1時間半かかる。先週の私なら間違いなく「行く! 徒歩で行く!」と宣言したはずなのだが、先日青梅から青海を訪ねたとき、暑さにやられて手の震えが止まらなくなって以来、ちょっと怖くなった。あの時、多分熱中症の1歩手前まで行ってたはず……。
なので、今回は国際興業バス(西川01)で「西川口駅」から「鳩ヶ谷浄水場入口」まで行き、そこから歩きます。
GoogleMapsによると、1番のバス停から発車するはずなのだが、時間になってもバスが来る気配がない。もしかしてここじゃないのかな。
ふと見ると、ロータリーの向こう側にバスが来てる。そのままこっちに来るかと思ったら、違う方に曲がっていった。あれ? こっちに来なさそう、とりあえず追いかけよう。
よく事情はわからないけど、1番ではないバス停に停車した後に、そのまま鳩ヶ谷浄水場入口方面に向けて走り出してしまった。
よ~し! それなら先のバス停でキャッチしてやる!! きっとまだ追いつけるはず。ワシはまだ若い、全然走れるぞい!!
次の「駅前通り」で追いつくはずが、一歩遅かった~。でも諦めん! まだ走れるッ!
バスの背中が見えている。あと少しだ。
よし、並んだ! そのまま乗車したいところだけど、ここはバス停じゃない。もう1つ先まで行かないと。
「川口警察署」のバス停に、バスより先に到着! やったぜ、追い抜いた!
よ~しよし、これで乗車できるな。
ハアハアハア……。体力を温存して、暑さを避けるためバスに乗るつもりだったのに、汗だくじゃないか。何やってんだ、俺……。
・本当のはじまり
目的の鳩ヶ谷浄水場入口で下車しました。ここが今日の本当のスタート地点です。
ここから川口ハイウェイオアシスまで徒歩で約20分。
行くぞ、そこに道がある限り。SA・PAにたどり着くまで。
徒歩で行く!
星児、すまん。今日はバスで来ちまった。こんな軟弱な俺を許してくれ。お前は行けよ、徒歩でどこまでも……。
・ここから徒歩で行く
今日のナビゲーターはGoogleMapsだ。この前、幕張PAに行ったとき、AppleMapsが正確に道順を案内できなかったせいで、一瞬迷ってしまった。そこで今回はGoogleを指名。Appleはしばらく戦力外とする、反省しろ。
バス停からしばらくは、住宅街が続く。景色に首都高を感じさせるものは微塵もない。
10分ほど歩いた後に、大きな通りに出た。お、向こうに見えているのは……。
首都高! やっぱSA・PAを訪ねるなら、高速道路が見えた方が気分も上がるよね。いよいよ来たな! って感じで。
すぐそこに安行(あんぎょう)インターチェンジがあるみたい。ETC専用なのでご利用の際はご注意を。
高速の高架下を通り抜けたらそこには……。
キター! イイナパーク川口(川口ハイウェイオアシス)の入口の案内板。もうあと200メートルで着くぞ。
このフェンスの向こうが、その敷地のようだ。
いるいる、車がたくさんいるぞ。
ここが入口になります。東日本高速道路が運営する高速道路の商業施設「Pasar」は立派な入口を設けてくれているので、たどり着いた時に感動するんだけど、首都高の入口は割とこじんまりとしている。到達感が薄くて残念……。
とはいえ、ちゃんと到着しましたよ。川口ハイウェイオアシスにね。その証に、首都高からの車がたくさん停まっている。皆さん、お車でいらっしゃったんでしょ。私? 私は徒歩ですよ。だからその気になったらお酒も飲めちゃいますよ。飲まないけどね。
2022年に開業したばかりだから建物はまだまだ新しい。ごちゃごちゃしている方がSAらしいけど、ここはここで洗練された雰囲気で良いですね。
では行こう、いつものヤツ。皆さんご唱和ください! せ~の!!
「徒歩で来た。」(半分バス使ったけど)
・ここは子どもの遊び場
施設はセンターテラスを挟んで、南側がレストラン・売店。北側は屋内遊び場となっている。
実は建物のある範囲は敷地のほんの一部。イイナパーク川口と一体化しているので、施設全体はものすごい広さだ。
屋内あそび場「ASOBooN(アソブーン)」は、屋外も合わせると関東最大級の遊戯施設なのだとか。
平日は親子1組1500円で時間無制限で遊べるそうだ。しかも当日の施設入退場も可能。朝から遊んでお昼にレストランで食事して、また遊ぶ。そんな使い方もできてしまう。
ちなみに土日は時間制限(2.5時間)があり、当日入退場はできない。そのほか利用する際に注意点については、あらかじめ公式サイトをご確認頂きたい。
イイナパークはとにかく広大! ここが高速道路のPAであることを忘れさせるほどの広さである。
公園内には歴史自然資料館もあり……。
フワフワドーム(3歳~小学生限定)もあり……。
地域物産館というのもあった。ここは営業しているかわからなかったけど。
高速道路の休憩所というよりも、完全に子ども向けの遊び場。それが川口ハイウェイオアシスといっても過言ではないだろう。
・ドッ君には顔がある
レストラン・売店の方は、遊び場の充実っぷりに比べると普通かなあ。
売店では埼玉土産を中心に、近県の農産物なども販売している。
レストランのメニューは、公共施設の食堂といった感じのラインナップ。役所っぽいかな。
飲食エリアはそれほど広くない。平日昼時で7割くらい埋まっている感じだったので、週末はかなり混雑してるんじゃないかな~。家族連れでごった返している気がするぞ。
注文したのは、埼玉名物の「肉汁うどん」(税込830円)である。
久しぶりに食べる武蔵野うどんはコシが強く、ムチムチとしていて食い甲斐がある。讃岐のようにツルっとしていないので、すするのに力がいるけど、これはこれで暑い日にいいね。肉感の濃い出汁との相性はバツグン。元気出る!
ついでに何かもうひとつ、何か食べときたいなあ。売店のホットスナックを覗いてみたら、こんなの見つけました。真っ黒なアメリカンドッグ!
鋳物の街・川口を具現化したアメリカンドッグの「鋳鉄(いてつ)ドッ君」(税込350円:テイクアウト)。
ドッ君、顔がある! 食いにくい!!
食べてみると黒かったのは衣だけじゃなかった! ソーセージも真っ黒じゃないか!!
このソーセージは、ドッグそのものと同じく鋳物をイメージして作られた「たたらフランク」というそうだ。フランスの黒いソーセージ「ブーダンノワール」のように豚の血を使った黒さではなく、竹炭パウダーを加えているからこんなに黒いとのこと。
今回の川口ハイウェイオアシス訪問で、黒いアメリカンドッグに1番ビックリしました。
ということで、ここは子どもの遊び場としては最高のPAではないだろうか。なお、アソブーンは事前予約(当日のみ)が可能なので、訪ねる時には予約した方が良いかも。
ただし、夏休み期間は混み合う可能性が十分に考えられるので、空き状況については公式サイトを確認の上、お出かけ頂きたい。
・今回訪問した施設の情報
名称 川口ハイウェイオアシス(イイナパーク川口)
住所 埼玉県川口市赤山501-1
時間 公園9:00~18:00、レストラン・売店7:00~21:00
屋内あそび場10:00~17:00(平日) 10:00~18:00(土日祝)
定休日 屋内あそび場:火曜日
参考リンク:首都高速道路サービス株式会社、川口ハイウェイオアシス
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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