あれっ……こんなのあったっけ? 先日、都内のスーパーで冷凍食品を買おうとしていたら「高菜炒飯」が目に入った。なんだか違和感を覚えたことで、スマホを取り出してその場で調べてみたところ……やはり!
同商品は2023年秋に登場した西日本限定のものだった。ここにきてなぜ都内で置かれていたのかは謎だが、せっかく見つけたのだ。これはいっちょ食べてみよう。
・味の素と食べ比べ
てことですぐさまゲット。他社の高菜炒飯と比べて何がどう違うのか探るため、比較対象として……
味の素の高菜炒飯を用意した。こちらはスーパーに置かれているのも珍しくなく、一度は食べたことある人も多いのではないだろうか。
さて、基本的な情報から比べてみると味の素は450gで429円、ニチレイは430gで334円だった。買ったお店が違うので一概に言えないが、お得度はニチレイの方が高いといったところか。
ちなみにどちらも使用している高菜は九州産。なんだ、それじゃ中身は見るまでもなく似たようなものか……と思うなかれ! 掘り下げていくと全然違ったから驚いた。
・同じ高菜炒飯でも全然違う
まず大きな差があったのは具材のサイズだ。皿に出して並べてみると……
味の素はタマゴ推し、一方のニチレイは高菜の大きさに気合を感じる作りになっているではないか。レンジで加熱したら、その差がさらによく分かり……
こんな感じで同じ高菜炒飯ながら明らかな違いがある。では、一番大事だと言っても過言じゃないお味はどうだ。
・味を食べ比べ
これでそう変わらないなら内容量と価格からニチレイに気持ちが傾くが、結論からいえばこちらも全然違った。というのも!
味の素はパッケージに「純正ごま油で香ばしく!」と書かれているだけあって、ごま油がヒジョーにいい働きをしている。香りがいいのは当然として、旨味がギュッと凝縮されているように感じるのだ。
そうなるとタマゴに比重を置いた作りも自然と活きてくるから、計算されて作られているのがよく分かる。また、そこに高菜がチラリと顔を覗かせてくるのも絶妙だった。安定。そしてウマい!
対するニチレイは高菜を主役に据えたタイプである。時折ピリッとした辛さが来るが、誰でも食べやすいように設定されている印象を受ける。具材も小刻みに入っていて、高菜だけ大きめで差がつけられていた。
ふとしたときに豚肉を感じるのと、高菜のザクッとした食感が食べていて楽しく全体的にハイレベル。なぜ西日本限定での販売にしたのか。そう不思議になるような一品で、こちらもウマかった。
・総評
──てな感じで甲乙つけがたい高菜炒飯の食べ比べになったワケだが、高菜炒飯のベクトルが全然違った。それでいながら、双方とも互いの強みを出せていたように感じる。
タマゴがあればあるほど正義でごま油好きなら問答無用で味の素。量と味、トータル的なコスパで考えるならばニチレイといった感じだろうか。
それにしても、ラップをかけずレンジに入れるだけでこのレベルの高菜炒飯が食べられるのは改めてスゴい。てか、高菜炒飯ってこんなにウマかったっけ。そう思わずにはいられない食べ比べでもあった。
参考リンク:ニチレイ
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
▼ニチレイの原材料など
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