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バイクの祭典「東京モーターサイクルショー2024」でライダーが気になった展示をご紹介 / 人気漫画コラボや最新マシンなど

2024年3月26日

2024年3月22~24日、東京ビッグサイトにて開催された「第51回東京モーターサイクルショー」。

すでにコンパニオン写真集ワークマンブースのレポートにて現地の様子をお伝えしたが……モタサイの主役といえば、やっぱり車両&用品!

みっちりと会場全体を練り歩いた中で、普段からバイクに乗る筆者が気になったアイテムをピックアップしてお伝えするぜ~~~っ!!!!

・バイクのあれこれが全部そろう

国内最大級のバイクの祭典である東京モーターサイクルショー。

最新の技術からニッチなレアアイテムまでバイクに関するものなら大体なんでも揃っているため、どんなライダーでもきっと琴線(きんせん)に触れる展示が見つかるだろう。

あぁっ、気になったものがあり過ぎて 何からご紹介すべきか悩ましい!


──ってことで、まずは言わずと知れた人気車両メーカー、「ホンダ」の新型車両からピックアップしよう。

こちらの「CB650R」は 1週間前の大阪モーターサイクルショーで日本初公開された車両。ホンダが開発した二輪初の技術が採用されている。


それがこの「Eクラッチ(Honda E-Clutch)」という機工。

これが搭載されることで、MT(マニュアル)車両でありながら ギアを変更する際のクラッチ操作が不要になるのだそう。


ぶっちゃけ筆者自身は すっかりクラッチレバーの操作に慣れているため、むしろなくなった方が運転しづらそうな予感がするのだが……それは個人的な話。

ライダーの中には握力がそれほど強くなかったり(あるいは弱くなってしまったり)、発進時のエンストがきっかけで立ちゴケしてしまったりする方だっている。

バイクならではの操縦する楽しさはそのままに、誰でもスムーズな走行を簡単に楽しめるようにするのが目的なんだって!


さらに素晴らしいのが、このEクラッチの機能は特別な操作ナシに自動でオン・オフが切り替わるということ。

ってことは、筆者のようなマニュアル好き人間であっても 普段はクラッチ操作をしながら走って、渋滞に巻き込まれた時は自動制御に任せちゃえば楽ちんってことだよね。便利な時代になったなぁ~!



実車を展示しているのはホンダだけではない。ヤマハ・カワサキ・スズキといった国内メーカーはもちろんのこと、輸入車もよりどりみどりである。

個人的にオススメなのは、国内メーカーと比較すると店舗が少なく なかなか実車を見られない海外メーカーの車両だ。

例えば現存する最古のバイクメーカーである「ロイヤルエンフィールド」。イギリスにルーツを持ち、現在はインドに本社を置く会社だ。

中でも注目されていたのは、最近発表されたばかりの「ヒマラヤ450」。

同社にとって初めての水冷エンジン「シェルパ450」が採用されており、高低差が大きく未舗装のデコボコ道が多いインドの道を想定し どんな場所でも力強く走るパワーと性能、そしてそれらをまとめあげた機能美にあふれている。

過酷な環境をアクティブに走りたいライダーから 強い支持を得ている1台だ。


ちなみに、身長156cmの筆者では足つきはご覧の通り。

ローシートの用意もあるそうだが、それでも慣れるまではヒヤヒヤしそうな予感がする!



・「バリバリ伝説」コラボのヘルメット

実物の展示があるのは車両だけではない。あらゆる用品メーカーが 商品をズラッとそろえて集まるのもモタサイならではだ。

中でもユニークだったのは、ヘルメットメーカー「ショウエイ」と人気漫画「バリバリ伝説」のコラボ。


コラボヘルメットは2種類あり、ひとつめはエッジの効いた赤いパターンが目立つのこちらのデザイン。


なんと、主人公「巨摩 郡(こま ぐん)」のヘルメットをそのまま再現しているじゃないか!


ふたつめは、パターンそのままにマンガの名場面をちりばめたこちらのデザイン。


どちらも派手過ぎるかなぁ、なんて思ってかぶってみたところ……

うん、普通にカッコいいじゃん!


ただしこのヘルメット、赤い方が税込10万3400円で モノクロの方が税込8万2500円とかなりの高級品

近年ヘルメットも値上げの波を受けており、ベースとしているヘルメット「Z-8」自体が最低価格6万500円と安くない。人気漫画とのコラボ商品と考えると、ツラいが妥当な価格と言えるんだろうな。



・安全にツーリングを楽しもう

ここまで楽しい話題をお伝えしてきたが、バイク系ライターとしては大事な話もしておきたい。

バイクに乗る上で完全に防ぐことができないのが交通事故。どれだけ安全運転に努めても、ミスをしたり巻き込まれたりする可能性は決してゼロにならない。

万が一事故にあった際、ライダーの身体を守る最後の砦となるのがプロテクターやヘルメットなのだ。


東京モーターサイクルショーでは、メーカーによっては それらの装備の強度や仕組みを体験できるコーナーが用意されている。

各社考え方の違いや独自の素材があるので、きっとぐるっと一周見て回るだけで好みのメーカーが見つかることだろう。


まず向かったのは、ライディングウェアのメーカー「ヒョウドウ」

ブースの中央に置かれたクリアケースに満たされていたのは、プロテクターの原料であるジェル状の素材。


ゆっくり触るとスライムのように柔らかいのだが、ハンマーで叩いて強い衝撃を加えると瞬時に弾力を持った硬い性質に変化した。


この特製のおかげで、普段は身体にフィットする柔らかさを持ちながら 事故から身を守るプロテクターが作れるのだそう。

ヒョウドウのウェアはレースシーンでも選ばれることが多く、プロからの信頼も厚い。



続いては同じくライディングウェアメーカーの「コミネ」。手に取りやすい価格と 最近一気にあか抜けたデザインが魅力で、プロテクターの普及にも力を入れている。

そんなコミネから昨年(2023年)発表された 衝撃の胸部プロテクター「ドライカーボンチェストシールド」がこちら。

ロケットや航空機に使用される日本製カーボン素材が採用されており、わずか1mmという薄さに対して抜群の強度が特徴だ。


ブース内ではプロテクターを身体に当ててハンマーで叩き、点で受けた衝撃を面に分散する実験ができた。

絵面としては面白いが、いたって真面目である。


実は二輪事故で亡くなる方の多くが胸を強打しており、胸部プロテクターの装着で致命傷を防げる可能性が高くなると言われている。

ドライカーボンチェストシールドの価格は税込2万2000円。プロテクター単体にしては高級だが、高品質な素材&命を守る価格だと思うと高くはない……のかも!?


ちなみに、ひと昔前のライディングジャケットといえば レーシーなデザインばかりで 日常使いには不向きなものが多かったが、2024年現在では業界全体としてかなり洗練されている。

例えば「ラフアンドロード」ではカジュアルなパーカータイプが人気。

サイズ違いのポケットがたくさんあったり プロテクター&インナーが 同社製の他のジャケットと共用できたりと、機能盛りだくさんなのが嬉しい。


流行に敏感な方には「RSタイチ」のジャケットがオススメ。

こちらはなんと、フィッシングベストを重ね着しているように見えるジャケットだ。今までにない斬新なデザインに、コレ本当にバイク用? と聞きたくなる。

どのメーカーも 毎年着実に進化している。ダサいという思い込みでライディングウェアを避けている方は きっと驚くハズなので、是非最寄りの用品店を覗きに行ってみて欲しい!



さて。最後に安全性を体験したのは、ヘルメットメーカー「アライ」のブース。

ヘルメットには「シェル」と呼ばれる、骨格のような部品がある。

シェルは2mmほどの薄さで 一見すると簡単にパキッと折れてしまいそうなのだが、万が一の転倒の際は衝撃を分散させる役割をになうため 実際は非常に頑丈。


その丈夫さを体感しよう、というのがこの「剛さ(つよさ)体感」コーナーなのだ。


体験コーナーの台に開けられた穴の中にはシェルが無造作に置かれている。

何をするのかと思えば、シェルの上に全体重をかけて割れないことを確認して欲しいのだそう。


えっ、シェルの上に乗るんですか? 私、結構体重あるけど大丈夫かな、バキッていかない!?!?


…………!!!!

すごいっ、全然割れる気配がない!

足元でボヨボヨとシェルがたわむ感覚があるが、それこそが正常な状態。衝撃を受けても割れることなくダメージを分散させるには、柔らかすぎてもダメ、硬すぎてもダメなのだ。



・名古屋でも開催予定です

以上、2024年も非常に楽しく有意義な東京モーターサイクルショーであった。

残念ながらこの記事が公開されるときにはすでに閉会してしまっているが、毎年3月に開催されるため 気になった方は是非来年行ってみて欲しい!


そしてそして、なかなか東京まで行けない! という地方のライダーに朗報。実はモーターサイクルショーは、東京以外でも開催されているのだ。

すでに大阪・北海道は終了してしまったが、4月5~7日には名古屋での開催が予定されている。

名古屋では車両・用品メーカーの他にも人気YouTuberが出展し、アットホームな雰囲気が特徴。モーターサイクルショーの回し者ではないのだが、バイク乗りなら行って損はないはずだ。(しかも高校生以下&女性は入場無料!)


気になる方はこちらのページから詳細をチェックしてみてくれよな。バイク業界、一緒に盛り上げていこうぜ~っ!!

参考リンク:第51回東京モーターサイクルショー第3回名古屋モーターサイクルショー
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.

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