2024年2月8日から、ロッテリアが『絶品ミートソースバーガー』という新作を販売している。価格は490円。
ミートソースかぁ。ん? 待てよ。ミートソース……? バーガーでミートソースと言えば、モスの一番ベーシックなやつが昔からある。
ミートソース系バーガーはモスの十八番というか、もはやモスそのもの。これは比較するしかねぇ……!
・ミートソース
モスのミートソースが美味いことは知っているが、いつからやっているのかは知らなかった。ググったところ、公式HPに誕生秘話が書かれていた。
どうやら1972年の誕生時から、ずっとミートソースでやってきたらしい。何度かリニューアルしているそうなので、味は変わっているもよう。
50年以上ものキャリア。モスのミートソースはある種の極みに達していてもおかしくない。実際、ミートソースだけ食っても美味いからな。
対するロッテリア。公式HPには “新たに大きめにカットした牛肉と玉ねぎをトマトなどで煮込んだ肉のゴロゴロ食感を味わえる特製ミートソースを開発” とある。
完全に新規のものだ。歴史と伝統のモスに対し、新開発のロッテリア。気づかぬ間に、バーガー界でミートソース対決が勃発していた。
これは食べ比べねばなるまい。我が家からモスとロッテリアは、それぞれ別の方向に電車で同じくらい行ったところにしかない。
公平を期すため、ウーバーでオーダー。買いに行ったら1時間差くらいになるところ、5分差でゲットできた。ほぼ同時と言っていいだろう。
・モス
まずはモスからだ。と言っても、芸歴50年越え。皆知ってるいつものやつっすね。
あくまで確認的な感じで見ていこう。ご存じの通り、バーガーから堂々とあふれ出すミートソース。
優しい味付けの中に、玉ねぎと牛肉の旨味が深みを持って存在しているのが分かる。そしてトマトのフルーティ感。
食った瞬間に “いいミートソース” だという情報が、舌から脳に伝わる。バーガー屋というか、もはやミートソース屋と言っても良さそうなクオリティだ。絶対的な安定感がある。
・ロッテリア
対するロッテリアはこちら。
ビジュアル的に、ミートソースそのものの量はモスより少なめか。水分も控えめで粘度が高そうに見える。
食べてみると……なるほどね。ジャンク感ある強めの味付けだ。マヨネーズが仕込まれており、レタスとピリッとしたスパイスも合わさって、タコライス的な味わいになっている。
これはこれで美味いなぁ。バチっと分かりやすい味付けで、キャッチー感が圧倒的だ。
ぶっちゃけミートソースというよりは、ステイツのタコミートみたいな。そういう遺伝子を感じる。
なんにせよ、モスとは方向性が全く違う。そもそも、ミートソースを主戦力にしていない気配すらする。
まあ純粋にミートソースのみでやろうとした場合、容易にモスの牙城を崩せないのは明白。もしかしたら、ロッテリアはリスクのある戦いを避けるため、全く違うスタイルを選択した……のかもしれない。
真相はわからないが、心底別種なバーガーに仕上がっているのは間違いない。ともにミートソース系なのはそうなのかもしれないが、ミートソース戦争は未然に防がれていたもよう。
伝統と新規の2つのミートソース系バーガーは、平和的にそれぞれのスタイルで美味しかった。
参考リンク:ロッテリア、モスバーガー
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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