2023年12月12日から、松屋が一部店舗限定で販売している「京風豚ステーキ定食」。公式HPでは “肉の旨味じゅわっ” “極厚柔らか” と、食欲を喚起する文言が見受けられる。
肉の量は200gらしく、中々のもの。値段は930円。気になったのでさっそく食べてみることに。
・930円~
注文用のタッチパネルの表記では「”京風” 200G豚ステーキ定食」となっている。
ライスの量にかかわらず、値段は930円で統一。 “930円~” ではあるが、実態は930円で確定している。
待つことしばし。こちらが提供された実物だ。
白米とサラダ、みそ汁という通常の定食についてくる品々の他は、今回のメインとなる豚ステーキと西京味噌という内容。
・西京味噌とは
今回のこちら、松屋公式でも西京味噌だと記載しているので、これは真に本物の西京味噌なのだと思われる。
実は西京味噌はどんな味噌でも名乗れるものではなく、厳しい定義が存在する。
単に甘い味噌なのではなく、京都府味噌工業競合組合に所属する企業しか作ることができないのだ。
原材料も組合によって指定されており、京都府内で生産しなければならない。製造技術を有するか否かの判断にも厳格な基準がある。
詳しくは京都府味噌工業競合組合の公式HPをご覧いただきたい。
東京では、その辺のスーパーにて米麹が多めで甘い白みそが「西京風みそ」といった名称で販売されている。そして消費者は、そういった味噌全てが西京味噌だというおぼろげな認識を抱いているように見受けられる。
実のところ、「西京風みそ」を食べたことこそあれど、本物の西京味噌を食べたことは無いままな人も多いに違いない。
今回は店舗限定とはいえ、松屋で本物の西京味噌を使用したと思しき料理が展開されたということで、本物の西京味噌が広く知れ渡るいい機会となるかもしれない。
・豚ステーキ
こちらが豚ステーキ。
厚さはこのくらい。そこそこ頑張っているのではなかろうか。ほぼ、キービジュアル通りの厚さだと思われる。
豚ステーキ単体の味付けは極めて淡白だが、素の状態が好きという人がいても不思議ではない味わい。豚肉の旨味もそれなりに感じられる。
柔らかさについては諸説あるように感じた。柔らかい部分もあれば、硬く感じられる部分もあった。
これに付属の西京味噌をつけて食べると、淡白な豚肉に西京味噌の風味がよくはえる。なかなかに興味深いメニューだと思う。もし取り扱いの店舗が近隣にあれば、試してみるといいだろう。
参考リンク:松屋、京都府味噌工業競合組合
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.