先日、ネットに激震が走った。ホロライブのVtuber一条莉々華さんの料理配信でとんでもない料理が爆誕してしまったのである。その名も『チャーメン』。
同ホロライブメンバーの白上フブキさんからは「爆発エフェクト」という声も上がっているこの料理。気になるのは味である。一条莉々華さんは配信で「ウマ! ヤバ!」と証言していたが、これ本当にウマイのだろうか? 気になったので配信の内容からレシピを再現して食べてみることにした。
・毎回ネットに激震が走る
洗い物が面倒くさいというメッセージを様々な配信で発信している一条莉々華さん。そのためか、昼のお料理配信もサトウのごはんを皿替わりにウインナーとミートボールを乗せてレンチンしたり、乾麺の状態のチキンラーメンに生卵をかけて食べたりと、料理とは名ばかりなことが多い。
所属するグループ『ReGLOSS』のイメージがホロライブの中でもシュッとしており、中でも莉々華さんはまともに見えていただけに、毎回リスナーをザワつかせている。
・新たな概念
そんな配信の2023年11月24日回で爆誕したのが『チャーメン』だ。「お米を使わずにチャーハンを作る」というコンセプトだったこの配信。だが、出来上がったものは悲しいかなどこからどう見てもチャーハンではなく、本人が『チャーメン』と命名する事態になった。
期せずして生まれた新たな概念。しかし、考え抜かれたものよりもこういう苦し紛れな誕生をしたものの方が常識をブレイクしていて後世に残る場合もある。一説によると、カレーうどんの誕生もカレー店に客が取られたそば屋の苦し紛れと言うし。
・材料
というわけで、配信で莉々華さんが話している内容を元に、材料だけではなく手順までそのまま作って味を確認してみることにした。まず、材料は以下の通り。
【材料】
もやし(税込32円)
キムチ(税込214円)
豚肉215g(税込343円)
チキンラーメン(税込146円)
合計735円
──配信での合計価格400円より335円オーバーしてしまったが、これはチキンラーメンがスーパーで売ってなくてコンビニで1袋だけ購入した差が大きい。スーパーでパック売りのものを買って1個だけ使うなら、配信でチキンラーメンが30円計算なのは頷ける。
キムチも家になかったので1パック分の価格を記載したが、もちろん全部は使わないので分量で割ったら、配信で書かれていた50円分くらいと言えるかも。もやしと豚肉はそのままの価格だったため、むしろ価格の表記的には正確なように感じた。
・作り方
それではいよいよ作っていこう。繰り返すが、作り方や手順は配信で莉々華さんが証言している通りに進めるぞ。当初、チャーハンを作ろうとしていたということも念頭に置いて読み進めていただければと思う。じゃあ、やるか!
1. もやしをみじん切りにする
2. 粉々になったもやしに植物油をかける
3. もやしの体積が消えるまで炒める
4. 豚キムチを作る
5. 味がないためごま油をかける
6. 豚キムチともやしを混ぜる
7. チキンラーメンを痛めつける
8. 粉々のチキンラーメンにフライパンの内容物を投下
9. コショウをかけたら完成
──以上、手順も全部言っている通りに進めたが、コショウだけ塩コショウをかけてしまった。最後にいくにつれて加速度的にどうでもよくなってきてしまい「コショウないし塩コショウでいいか」となったことをここに謝罪しておきたい。
・食べてみた
料理中ですら理性を保つのが難しいことが判明したチャーメン。その匂い立つようなヤケクソさは食べるのが怖い。この材料で不味くはならないと思うが、個人的な所感としては油と塩分を投下しすぎている気がする。あと、油のタイミングが意味不明すぎて精神が不安定になった。今からでも入れる保険ありますか?
これ本当に大丈夫なのだろうか。料理から謎のプレッシャーを感じながらも食べてみたところ、襲ってきた味は衝撃と言うより他なかった。
普通にウマイ……!
マジで? 具はこんなにベチャベチャなのにチキンラーメンの乾いたバリバリが食感を良くしている。さらには、豚の味が謎に引き出されており、チキンラーメンと一緒に食べると癖になる感じがする。
・と思いきや
一方、チキンラーメンの味はなぜかそんなに感じられない。というか、思ったほど味が濃くないのが一番衝撃だ。お互いの味が強すぎて対消滅したのだろうか。料理でそんなことある? そう思いながらもひと口ふた口と食べ進めていくと、味覚に驚くべき変化が起こった。
食べれば食べるほどチキンラーメンが塩辛くなっていく! そんなことあるんですか? 別に何も追加していないのに勝手にチキラーの味が変化していくではないか。え? この料理、自我でも持ってんの……?
食べ終わる頃には塩の塊を食べているような感覚すら覚えた。最初は癖になるのに、後からヤバくなっていくって詐欺の手口みたいな味である。
私もカブトムシとかゲンゴロウとかシュールストレミングとか食べてきたけど、また別のヤバみを感じた。というわけで、確かにチャーメンはウマイしヤバイ。また1つ、料理の奥深さを垣間見た気分である。さすがジーニアス。これからもお料理系YouTuberとしての活躍を応援しています。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.