ロケットニュース24

『資さんうどん』が大阪に進出したので、福岡出身の私が食べに行ってみた / 嬉しさとほんのちょっとの淋しさと

2023年11月20日


ここ最近、北九州の『資さんうどん』の勢いがすさまじい。本サイトでも幾度となく紹介している通り、商品展開はもとより県外への進出にも意欲的だ。

2023年11月(正式なオープンは20日)、ついに関西は大阪へ初上陸。福岡県の出身である記者は居ても立っても居られず、その味を確かめようと今福鶴見店に足を運んだ。


・アグレッシブな資さんうどん

今さら説明するまでもないだろうが、上記の通り資さんうどんは福岡県・北九州市の名物うどんだ。福岡県内で広く展開するほか、福岡以外の九州エリアや山口県などにも店を構えている。

記者が子どものころ(20年以上前)は北九州でなければ食べられないうどん、というイメージだった。今ほど店舗数は多くなく、地域密着型の地元民に愛されるうどんという感じだったのだ。

生まれが福岡県でありながら北九州ではない(やや北九州寄りではあるが)記者は、正直なところ地元を離れたあと、長くその存在が頭から抜けていた。

しかしコロナ禍になり、福岡に帰ってうどんを食べたくてもできない状況の中、血眼になりながらどうにかして福岡うどんを食べる方法を探している時に資さんうどんの取り寄せセットを発見。恥ずかしながら、そこでようやく「あのキタキューの……!」と思い出した次第である。


資さんうどんが取り寄せうどんを始めてくれたおかげか、その後続々と他店の福岡うどんも取り寄せられるようになり、どれだけ感謝しているか知れない。

今回の大阪への進出もそうだが、ここ最近の資さんうどんは新しいことをどんどん先に立ってやってみるアグレッシブスタイルなのだろう。そのおかげで、ついには現在の生活圏内である関西でも福岡のうどんを楽しめることになったのだ。

関西で15年以上暮らしている記者だが、こちらの人はコシがあるうどんを好むように思う。福岡のうどんにしてはそこそこコシのある資さんうどんは、関西人に合うかもしれない。甘めの出汁も、ソース文化な大阪の人にはウケるような気もする。

……そうは言うもののどうだろうかと、資さんうどんの関係者でもなんでもないのに同郷のよしみで勝手に心配しつつ、プレオープン日に足を運んだ。


・羽ばたく資さん

今福鶴見駅の3番口を出ると、大通り沿いにすぐソレらしき看板が見えた。この時なんとも言えない不思議な気持ちになったのだが、福岡出身の方ならばわかってくれることだろう。


まさか福岡県外で、しかも遠く離れた関西で堂々と看板を掲げる うどんチェーン店が出て来るとは。大げさではなく、これは結構な歴史的瞬間ではないかと思う。

上にも少し書いたが、これまで福岡のうどんはそのコシのなさから県外に出ていくことは難しいと考えられていたのだ。それがこんなにも立派な店を構えてと、簡単に言うと感動したのだ。

近付いて見ると、オープン前にもかかわらず長蛇の列が。記者のように福岡出身で関西住まいの人たちが懐かしくてやって来たのかなと思いきや、イントネーションは関西弁が多め。


お喋りの内容から、テレビニュースで放送されていたので楽しみに来てみたという人も少なからずいたようだ。どうやら関西人にも好意的に受け止められているようで、心の中でガッツポーズを決める。



入店すると、ここ最近増えてきている資さんの新店舗に漂う空気感そのもので、懐かしいようなこそばゆいような感覚。タッチパネルでお馴染みのメニューを注文し、店内の様子を眺めて待つ。

店員さんたちはやはり大阪の人が多いのか関西のイントネーションで、ちょっぴり淋しいような気持ちにもなる。資さんうどんは福岡のものだけではなくなってしまったんだなあと、しみじみしながらやって来たおでん5本セット(税込550円)をつまんだ。


その後、注文していたミニ丼セット(かしわごぼ天740円+ミニカツとじ丼400円)が登場。相変わらずの甘みと旨味たっぷりの出汁に、ようやく福岡らしさをたっぷり感じられてホッとひと息つく。


県外で食べるごぼう天うどんも、あまりにいつものごぼ天で、じわりと体に染みる。大阪の人の舌に寄せるのでなく、自信を持っていつもの味を提供しているところが良いではないか。

食べ終えたところで店内を見渡すと、ひっきりなしにお客さんがやって来ていた。店の外には相変わらず長い長い列ができている。

その様子を見て、福岡のうどんは福岡以外でも人気が出るとずっと信じてやまなかったが、それが証明されているようでちょっぴり泣きそうになった。福岡のうどん、美味しいんだよ。


きっと資さんうどんは、この大阪の店舗を皮切りに今後大きく各地へ羽ばたいていくのだろう。実際に2024年春には、兵庫県尼崎に新店舗ができるとのことだ。

どんどん大きくなっていくその姿にちょっぴり寂しさを感じつつ、でもやはり福岡の外でも資さんの味を楽しめるのは嬉しい。尼崎のお店がオープンしたら、そちらにもまたお邪魔しようと思いながら、ぼた餅を買って帰路についた。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 資さんうどん 今福鶴見店
住所 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目11−61
時間 24時間営業

参考リンク:資さんうどん 今福鶴見店
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼大阪の今福鶴見に資さんうどんができました。プレオープンの段階で大にぎわい

▼相変わらずのメニューと

▼相変わらずの味にほっこり。ミニ丼セットの、肉ごぼ天(770円)とミニカツカレー(+400円)

▼ぼた餅も忘れちゃいかん(ミニ 100円)

▼もちろん持ち帰りもしました(200円)

▼こちらは心斎橋の広告。大阪でももっと広まると良いな

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