都市部でも地方でも、主要駅に行けば必ず見かけると言っても過言ではない国民的パン屋「ヴィ・ド・フランス(VIE DE FRANCE)」。駅カフェの例にもれず、同チェーンでも午前11時までお得なモーニングセットを提供している。
店頭にも同じパンが並ぶので、もしかしたら「外で食べるからいいや」とパンだけ購入して帰る人もいるかもしれない。しかしここに “イートインならではのメニュー” があるのをご存じだろうか。
・「ヴィ・ド・フランス」のモーニング
2023年9月現在、モーニングセットの基本はパン+ドリンク+ヨーグルト or ゆで卵 or バナナというパターン。
パンはクロックムッシュ・ウィンナーロール・ハムたまご&トマトサンド・塩バターフランス・輝絹のトースト・ブラン入り食パンのトースト、以上6種類が用意されている。
(※店舗別価格のため価格や値引率は店により異なる。以下同じ)
実のところ、駅ナカのフランスにもジワジワと値上げの波が訪れているようで、モーニングの価格帯は500円~600円。かつては400円以下のメニューも見かけたことを考えると、全体的に100円から200円ほどアップしている印象。
が、これはおそらくパン全体の価格が上がっているためで、喫茶店だとコーヒーだけで500円という店もたくさんあるからコスパはまだまだ十分。
分厚いパンにロースハムとチーズが挟まった定番「クロックムッシュ」は食べ応えのある一品。普段テイクアウトしている人も多いはず。
「ハムたまご&トマトサンド」はお上品なフィンガーサイズ。
筆者にはちょっと量が足りないけれど、たまごサラダ・ハム・レタス・トマトが贅沢にサンドされている。
……が、これらは単品でも同じものを販売しているので、わざわざモーニングセットにせずとも「テイクアウトしてコンビニでコーヒー足せばいいかな」と思うかもしれない。ここからが本題だ。
モーニングメニューのうち「輝絹(きぬのかがやき)のトースト」と「ブラン入り食パンのトースト」はイートインならでは。正確には店頭で1本または1斤で販売しているものを、カット&トーストして出してくれるのだ。
筆者がオーダーしたのは、名前からして高貴なオーラをまとう前者の「輝絹」。
厚切りの食パンに、ジュワリと溶けるバター。バター「後のせ」なのがジブリ飯や世界名作劇場のようで、もうこれだけで美味しそう。
口に含むと、パンそのものが甘い! はちみつと生クリームを使用しているそうで、デニッシュのようなグラマラスな甘さを感じる。
そして対象的にバターの塩気がかなり強い。甘さとしょっぱさの対比で、力強く印象的な味わいになっている。
コメダのトーストを誰からも愛されるオーソドックスな王道ヒーローとするならば、ヴィ・ド・フランスのトーストは個性派パワーファイター!
テイクアウトでは、この「輝絹」は1本650円(税込・テイクアウト参考価格)で販売されているワンランク上の食パン。スーパーでその日、一番安い食パンを吟味する筆者には後光が差して見える。
ちなみにコーヒーはクセがなく、あっさりと飲みやすい1杯。コーヒーが苦手ならジュースをチョイスしたり、追加料金でカフェオレにアップグレードできたりと、複数種類から選べる。
セットにできるサイドメニューは、ゆで卵か……
疲労感やストレスを軽減してくれる(!?)殺伐とした世をサバイブする現代人にぴったりのヨーグルトだった。店舗によってはバナナも選べる。
モーニングは店舗により、また時期により、たびたび価格や内容が改定されている。また、店内飲食はイートイン対応店舗限定だ。
ご紹介した「輝絹のトースト」も店舗により異なるが、筆者の立ち寄った店舗では税込520円で提供。通勤・通学で駅を訪れたなら、ぜひトーストをチョイスしてみて欲しい。朝から優雅な気分になれること請け合いだ。
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.