ロケットニュース24

【悲報】俺たちの「かつや」、猛暑で逆にまともになる / 新商品『ネギねぎラー油のロースカツ丼』は果たして失敗作なのか? 成功作なのか?

2023年8月18日

厳しい暑さが続く日本列島。気象庁によると、本日2023年8月18日の東京の最高気温は36度だそうだ。各自、熱中症にはくれぐれも注意していただきたいのだが……。

中でも特に気掛かりなのが「かつや」の体調である。本日発売の新商品『ネギねぎラー油のロースカツ丼』を食べた私(あひるねこ)は、思わず「かつや」のことが心配になってしまった。

もしかすると、もしかするとだが……俺たちの「かつや」は、この猛暑でおかしくなってしまったのではないか?

・「かつや」新商品

7月に出た『とんこつチキンカツ丼』に次ぐ待望の期間限定メニュー『ネギねぎラー油のロースカツ丼』。価格は『梅』(80gロース)が税込759円、『竹』(120gロース)が税込924円となっている。いつも通りテイクアウトも可能だ。

まず注目すべきは『ネギねぎラー油のロースカツ丼』という商品名だろう。『ねぎラー油のロースカツ丼』ではない。『ネギねぎラー油のロースカツ丼』である。野比のび太かお前は。ネギネギうっせぇんだよ。これは否が応でも期待が高まるが……


え?


な、なんか……


思ったよりもまともだな。


・どうした?

ロースカツの上に盛られた白髪ネギにはラー油がたっぷり絡んでおり、さらにその上からは、追い旨辛ラー油ソースがこれでもかとばかりにかけられている。

そのTHE 中華な山岳を軽く崩してやると、白髪ネギが一気にロースカツを覆い隠し、何やらネギだく丼のようなルックスに。

そこから命からがらロースカツを救出した私は、予想外の光景に衝撃を受けることとなった。バ、バカな……


一口大にカットされている……だと……?

・謎の親切

「かつや」とは思えぬ鬼の如き気遣いに驚愕する私。しかし「かつや」の猛攻はこれだけでは終わらない。

ロースカツをどけると、なんと下には白髪ネギとは別の刻みネギが! 大量のかつお節と共に、ご飯いっぱいに敷き詰められているではないか。

だし醬油ダレを纏(まと)ったロースカツと一緒に頬張ると、どこか “ひつまぶし” を思わせるような上品でいて力強い味わいが口の中を満たしてゆく。こ、これは……! マジかよ、至極真っ当にウマい……!! おかしいな、入る店を間違えたのか?



そして、忘れちゃいけないのが白髪ネギの存在だ。先述したようにこちらは、ラー油と追い旨辛ラー油ソースによって味付けされた思いっきり中華な仕上がり。このままカチ合えば日中ブレイキングダウンは必至である。これは一触即発なのかァァァァアアアア!?


と思いきや……


驚くべきことに両者は、絶妙に適度な距離を取りつつ、この丼における最適解を導き出した。そう、すごく和風なんだけど、少しピリ辛のシャキシャキネギだし醤油カツ丼が姿を現したのである。まさかの大人……ッ! 

何ならお互い、軽く会釈して場所を譲り合ってるぞ。サウナにいるおっさんかお前ら。一体いつそんなマナーを覚えたんだ? 

・たぶん夏のせい

味は大変結構だが「かつや」よ、これだけ言わせてくれ。急にまともになるな。つい先月までとんこつラーメンのコスプレをして暴れ回っていた奇丼が、こんな隙のないメニューを出してくるなんて……。この猛暑でおかしくなってしまったのだろうか?


ヴィジュアル面で言えば、私が当初想定していたのが2021年8月に発売された『塩カツ丼』だった。ロースカツの上にありえない量の野菜がそびえ立つ、超チョモランマ級のミラクルアホアホ丼である。

あれと比べると今回の『ネギねぎラー油のロースカツ丼』はかなり控えめであり、“かつや者” の中には物足りなさを感じる人もいるかもしれない。実は私もそうだった。しかし、冷静に『塩カツ丼』を振り返った結果、こう思い至ったのだ。


あんなに大根いらねぇと──。

・真理

そう、『塩カツ丼』はルックスのインパクトは極大だったが、よくよく考えるとただの大根丼だった。あのノリで白髪ネギを盛られようものなら、おそらく相当キツかったことだろう。おいしく食べることを考えたら、今回くらいの量がベストなんじゃないか。



・まとめ

『とんこつチキンカツ丼』と比較すると『ネギねぎラー油のロースカツ丼』は少々華に欠けるため、人によっては失敗作に映るかもしれないが、内容的にはむしろ今年最大の成功作と呼んでいいと私は思っている。なんというか、普通においしいのでぜひ食べてみてほしい。

連日の猛暑によって、逆にまともになってしまった俺たちの「かつや」。あれ? てことは……常に弱らせておけばいいんじゃね? そう、「かつや」はちょっと弱ってるくらいがちょうどいいのである。改めて、その奇妙な生態に笑いを禁じ得ない私であった。

参考リンク:かつや
執筆:かつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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