もう本当に正気を疑うくらい毎日暑いが、つい先日、この暑さが吹き飛ぶような事件が起きてしまった。おそらく皆さんの想像をはるかに下回る今年最低クラスの大事件である。
ただし、お近くにファミリーマートの店舗がある人にとっては、本件はきっと他人事ではないだろう。知らず知らずのうちに損をしないためにも、ぜひ以下の文章をご一読いただきたい。
・ある日の昼下がり
“それ” は何の前触れもなく、突然やって来た。私(あひるねこ)がいつものように編集部で仕事をしていると……
何だろうか……背後に人の気配がする。もうこの時点で嫌な予感しかしないというか、ぶっちゃけ誰なのか大体想像はつくのだが、念のため振り返ってみると……
やっぱり佐藤パイセンだった。
・知ってた
ちょうど今、ファミマから戻ってきたという当編集部の名物おじさん・佐藤英典パイセン。やけにニッコニコでご機嫌な様子である。マズいな、今にも「隣の部屋に来い」とか言い出しそうな……
パイセン「あひるねこ、お前はいつまで人生を無駄にするつもりだ。ちょっとこっちに来い」
ホントに言ったよ! ラジコンかよ!! 案の定パイセンは私を隣の部屋へと連れ出し、これは……うなぎだろうか? 何やらファミマのパンフレットのような冊子を取り出すと、嬉しそうに私に見せてきた。パイセンによる怒涛のうなトークの始まりである。
パイセン「お前も当然知っているだろうが、ファミマのうなぎは地球に生まれたことを感謝したくなるくらいウマい。どうしてこんなにウマいのか? その理由を教えてしんぜよう。まずは養殖へのこだわりだ
ファミマのうなぎは、指定養殖場でこだわって育てられた鹿児島県産。一年中安定した水温のきれいな地下水で1日以上、うなぎをかけ流すことで、泥臭さを抑えるよう工夫されている。
それだけではない。氷締めしたうなぎは、熟練の技術者が一つ一つ手作業で捌(さば)いているからな。ファミマのうなぎをナメたらアカンぞ」
──いや、別にナメていないですけど、すごいこだわりですね。
パイセン「そうだろう、そうだろう。じゃあもっと教えてやる。実はファミマは、うなぎの焼き工程にも非常にこだわりを持っているのだ。よ~く聞けよ。
本格的に焼く前に、まず一度、冷えたうなぎを軽く蒸して温度を一定にする。次にジャガード(剣山)を使用して皮に穴をあけることで焼きムラを防ぎ、『焼きの強い』うなぎを作り上げるワケだな。で、ここからようやく焼きの作業だ。
約700℃の強火で両面をじっくり焼いて、余計な脂を落とす。これは骨を炭化させて骨を感じにくくする効果もあるぞ。
さらに蒸し工程を加えることで、柔らかく、ふんわりとした蒲焼になるのだ(関東風のうなぎ蒲焼の考え方)。どうだ、すごいだろ?」
──へぇ、ファミマってそこまでやってるのか……。コンビニのうなぎとは思えない手間と時間ですね。
パイセン「うむ、お前もようやく分かってきたようだな。
4度のタレ付き焼きと、仕上げの炙り焼きで旨みをしっかり引き立たせることで、中はふっくら、外は香ばしいうなぎが完成するのだ。こんなウマいうなぎが、コンビニで手軽に買えるなんてありがたい話やでホンマ。で、あひるねこよ……」
「もちろんお前は食べたことあるよな?」
信じられないくらいニコやかな表情で問いかけてくるパイセン。この質問に、私は嘘偽りなく正直に答えることにした。それがパイセンへの礼儀であると考えたからだ。
「すいません、実はないんですよ……!」
恥を忍んで真実を告白する。今のパイセンなら、大海の如く広い心で許してくれるはず。と思ったら……
「ああん!? 今なんつったコラ!!!!」
全然許してくれなかった。
「ファミマのうなぎを食べたことねぇだ!?」
「この野郎……!」
「食べろやコラァァァァアアアア!!!!」
──数分後。
パイセン「いや~、すまんすまん。ドアを破壊しかけてしまった」
・意味不明
今まで生きてきて一度も聞いたことがない日本語である。なぜか仏のような表情をたたえるパイセンは、再び自慢のうなトークを繰り広げるのだった。
パイセン「言い忘れたが、ファミマではうなぎの予約を7月23日(日)午前 9:00まで、WEBもしくは店舗にて受付中だぞ。
ラインアップは、うなぎを贅沢に1尾盛り付けた『特上 鹿児島県産うなぎ蒲焼重』(税込3,580円)と……
うなぎを3/4尾盛り付けた『上 鹿児島県産うなぎ蒲焼重』(税込2,750円)。
他にも一口大にカットして食べやすくした『鹿児島県産うなぎめし』(税込1,880円)や……
北海道産小豆のこしあんを使用した『土用餅(6個入)』(税込470円)なんてのもある。
どういうワケか気分がスッキリしたから特別に教えるけどな、実はファミマのアプリ「ファミペイ」を提示して『特上 鹿児島県産うなぎ蒲焼重』または『上 鹿児島県産うなぎ蒲焼重』を購入すると、なんとファミペイボーナス200円相当が還元されるのだ。お得やないかい!
さらに教えるとだな、上記の「土用の丑の日」対象商品(『土用餅(6個入)』を除く)を購入すると、もれなく『サントリー 伊右衛門 600ml』『サントリー 伊右衛門 BLACK600ml』のいずれかに使える無料引換券がもらえるぞ。めちゃめちゃお得やないかーーーい!」
「もちろんお前は予約しているよな?」
「すいません、してないです……」
「うなァァァァァァァアアアアア!」
「早く予約しろやコラァァァアアアア!!!」
「受付終了するだろうがァァァァァアアアア!!!!」
うなァァァァァァァ~
パイセン「いや~、すまんすまん。今度はドアを背負い投げしかけてしまった」
パイセン「まあとにかくな。こんな素晴らしい情報を教えてやったんだから、お前が今すぐファミマに2人分予約しに行って、ワシの分の料金も払っといてくれ。7月23日(日)午前 9:00までだからな。この情報にはそれだけの価値がある。
おっと、ファミマとうなぎへの感謝の気持ちを忘れるなよ。当然、ワシへの感謝もな。じゃあの」
\ バタン /
– 終 –
参考リンク:ファミリーマート
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
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