吉野家は2023年2月、10年ぶりに新業態のお店「かるびのとりこ」を埼玉県幸手市にオープンした。あの吉野家が10年ぶり! マジかよ!! と興奮したのだが、そのことを紹介したところ、読者からこんなコメントを頂いた。
「『焼きたてのかるび』に似てますね」と。ナニ!? 似たお店があるのか? 気になったので実際に行ってみると、ほとんど同じと言っていいくらいソックリじゃねえか!
・ソックリすぎる
まずはおさらいしておこう。吉野家が2023年2月23日に埼玉にオープンした「かるびのとりこ」はこちらだ。黒の外観に手書き風の文字で店舗名と看板メニューが記してあり、品書きの札が掲げられている。
「焼きたてのかるび」と「かるびのとりこ」、2つの店舗を並べると、こうだ。
ソックリだろ! 仲間のお店だと思ってしまうほど似てるぞ。ちなみに「焼きたてのかるび」は2021年8月、愛知券豊橋市に1号店が誕生し、現在は愛知県に4店舗、埼玉県ふじみ野市に1店舗出店している。間違いなく吉野家が後出しだ。なお、焼きたての運営元は「焼肉きんぐ」でお馴染みの物語コーポレーションである。
さて、焼きたてのお店に入ってみると、入口から既視感を覚える。入り口の雰囲気がとりこと一緒! 入り口すぐに券売機があって、その真上に大きなメニューが掲出されている。店内レイアウトもソックリだ。
焼きたての実際のメニューはこちら。熟成肉を使ったカルビ丼・上カルビ丼がメイン。そのほかにもユッケジャンスープや盛岡冷麺も提供している。
レイアウトこそ違うけど、メニュー構成はよく似ているな。
ついでにいうと券売機も一緒。まあ、この端末が優秀でたまたま2社が採用したってだけかもしれないけど……。
ピクトグラムまでソックリだ。
お店はフードコートスタイルで、食券番号が呼び出されたら自分で料理を取りに行く。とりこも同じ形式だった。
キッチンレイアウトもディスプレイに番号が表示されるところも同じ。
食後に食器を返却口に持っていくのもまったく同じ。もう仕組みは全部一緒!
・味は吉野家か……
で、今回注文したのは「ねぎ玉カルビ丼(大)」(税込830円)の「Bセット」(たっぷり野菜スープ小 +税込290円)に、「和風サラダ」(税込190円)を付けた。
同じような内容で注文してみたのだが、価格は若干とりこの方が安い。なお、カルビ丼並盛の価格は焼きたてが税込490円で、とりこが税込590円となっている。
主役のカルビ丼はこんな感じ。焼きたての方はスライス肉を使用している。
2社の牛丼を見比べてみると……。とりこの方が美味そうだな。
とりこの肉は分厚くて、食い甲斐があり肉感がとても強かった。炙り焼きの香りがしっかりと乗っていて、満足度が大変高い。主役の肉においては、焼きたての方が少し弱いかも……。スモーキーさでもとりこの方が上だ。
味では少しだけ吉野家に分(ぶ)があると言わざるを得ない。
だが、先に出店している焼きたてのかるびを、私は評価したい。なぜなら仕組みにムダがなく、美味いカルビ丼を提供しているからだ。
──てな感じで、ビビるほど「焼きたてのかるび」に似ていた「かるびのとりこ」。このソックリ具合、あなたはどう思う?
・今回訪問した店舗の情報
店名 焼きたてのかるび ふじみ野店
住所 埼玉県ふじみ野市ふじみ野1-1-34
時間 11:00~23:00(L.O. 22:45)
参考リンク:焼きたてのカルビ、食品産業新聞社
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24