いつの時代も無くならない永遠のテーマ「ゴミのポイ捨て問題」。各自治体の努力によりゴミが散乱している街の風景は昔に比べて見かけなくなったが、それでもマナーを守らない一部の人たちが当たり前とばかりにゴミをどこと構わず放置している。
そんな平気でポイ捨てをするモラルなき人たちに放置されたゴミを、華麗な太刀さばきで回収する集団がいる。その名も『ゴミ拾い侍』!
デニムの着物で颯爽と繁華街に現れ、刀に見立てたトングを使ってゴミ拾いしながら成敗する姿は圧巻! さらにその活動に対する想いを聞いて、私(耕平)は強く共感した。そんなわけで、彼らのパフォーマンスを とくとご覧あれ!!
・「ゴミ拾い侍」とは?
まず「ゴミ拾い侍」とは何者なのかを説明しよう。「ゴミ拾い侍」は後藤一機(ごとういっき)さん、KAZ KOBAYASHI(かず こばやし)さん、惠助(けいすけ)さんの3名からなる ”ゴミ拾いパフォーマンス集団” だ。
活動範囲は東京、神奈川、千葉の首都圏が中心。街のクリーン化に貢献しながらパフォーマンスを続けていて、海外でも人気が高い。
私の地元、千葉県船橋市でも週1回程度で活動していて、この日は後藤さんと惠助さんがJR船橋駅前に参上! 後藤さんは取材と同時配信しているTikTokライブのカメラマンを担当、パフォーマンスは惠助さんが担当する。
今回は船橋駅南口のエリアをパフォーマンスしながら、ゴミ拾い活動を行なう。
・華麗なゴミ拾いパフォーマンスを見よ!
ということで、ゴミ拾い活動スタート!
さっそく、ポイ捨てされているゴミを発見!
繁華街の方に歩いて行って……
細い路地に入ると、端っこにタバコの吸い殻が大量にポイ捨てされている。
そんなゴミも、華麗な太刀さばきで回収していく。
さらに歩いて行くと……
またまた、ポイ捨てゴミを発見!
途中で、TikTokライブ向けのリアクションも。
次に京成船橋駅前に向かうと……
ここでも、ポイ捨てゴミに目を光らせる。
そしてゴミを見つけると、颯爽(さっそう)と回収!
少し進んで細い路地に入ると、またしてもタバコの吸い殻が大量に放置されている。
こんな時は二刀流で成敗!
そしてこの通り、ゴミ拾い侍が通った後は、ゴミひとつも残さない。
思わず見入ってしまうパフォーマンス、クリーンな街づくりに貢献する活動には本当に頭が下がる。リスペクトって、こういう気持ちの時に使うんだろうな……と思った次第だ。
・インタビューしてみた
次に「ゴミ拾い侍」の活動について、それから将来の目標などをメンバーの惠助さんにインタビューしてみた。
耕平「よろしくお願いします。いや〜すごいパフォーマンスでした! それではまず、惠助さんがゴミ拾い侍に入ったきっかけから伺ってもいいですか?」
惠助さん「僕は後から入ったメンバーなんですが、渋谷でゴミ拾い侍が活動しているところを目の当たりにして、シンプルにカッコいいと思ったんですね。そこから殺陣(たて)などを習いつつ、ゴミ拾いにも興味を持ち始めたというのが、きっかけです」
耕平「なるほど……ちなみにゴミ拾い侍は、どんな経緯で誕生したんですか?」
惠助さん「それこそ今一緒にいる創設者の後藤さんが、ゴミ拾い侍の前に原宿の歩行者天国でパフォーマンスをしていたんです。で、歩行者天国が廃止になった理由の一つにゴミの問題があったんですよ」
耕平「あ、なんか聞いたことあります」
惠助さん「そのゴミ問題をずっと思いながら、他でパフォーマンスは続けていたんですね。それで札幌に行ったときに吹雪の中で、ボランティアでゴミ拾いをしている方を見て、その方が持っていたゴミ拾い用のトングが刀に見えたらしいんです。それを見た後藤さんがゴミ拾い侍を思いついて、パフォーマンスが始まりました。」
耕平「面白いですね。同じボランティアでも注目度が増すわけですし」
惠助さん「そんなわけで、1番最初は2007年で北海道から始まったんですよ。なので、活動が始まって15年ですね。そこから東京でも活動して8年、それから僕が加入して6年経ちました」
耕平「どのくらいの頻度で活動されているのですか?」
惠助さん「チームだと週6回です。チームというのは、ゴミ拾い侍の他に『ゴミ拾い乙女』というユニットがありまして、ゴミ拾い侍は月・水・日、ゴミ拾い乙女が火・木・土で活動していて、1日2〜3ヶ所でパフォーマンスしている感じですね」
耕平「積極的に活動されているのですね。最後になりますが、将来的に何を目指してますか?」
惠助さん「ズバリ……『全人類ゴミ拾い侍化計画』です!」
耕平「おぉぉ……と、いうのは?」
惠助さん「まずは『ゴミ拾い侍サークル』というのがありまして、ゴミ拾い侍の理念に共感して活動している方々が、北海道、静岡、福岡にあり、海外ではロサンゼルスなどにメンバーが行ったり来たりで普及しています。100年、200年先に文化として残したいというのが目標ですね」
耕平「なるほど! そうですよね。世界中のどこにもゴミというものが存在するわけで、それを拾う人たちもいるわけじゃないですか。その理念を拡げるといった活動……メチャメチャいいですね!」
惠助さん「ですから、ゴミ拾い侍を職業化したいということも目的としています。今、子供たちがユーチューバーになりたいというような感じで、世界中で「将来、ゴミ拾い侍になりたい!」という文化が広がれば……と思って活動してます」
耕平「本当に素晴らしい活動です。今日はありがとうございました!」
── いかがだっただろうか? ポイ捨てゴミがある限り、ゴミ拾い侍はあなたの街に現れるかもしれない。ゴミ拾い侍の活動は本当に素晴らしいと思うが、個人的にはゴミ拾い侍を必要としないくらい一人一人がマナーを守って、クリーンな街づくりを心がけてほしいと思った次第だ。
参考リンク:ゴミ拾い侍オフィシャルホームページ
執筆:耕平
Photo:RocketNews24.
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▼ゴミ拾い侍のPVがメチャカッコいい!!
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