日本全国に存在する郷土料理。
情報網が発達した現代ではインターネットを使えばレシピは簡単に検索できるけれど、その土地ならではの食材が使われていたり調理に時間がかかったりする。自分で作るのはちょっとハードルが高いと感じる方もいるのではないだろうか。
しかし、我が地元・新潟県には「いつでも」「どこでも」「誰にでも」簡単に作れちゃう郷土料理がある。その名も……「きりざい」だ。
・切って混ぜるだけ
名前だけだと一体どんな料理なのか想像がつきにくいと思う。筆者も給食の献立で初めてこの文字を見かけた時、「何が出てくるんだ……!?」とドキドキした覚えがある。
多分これは説明するより見てもらった方が早いので、さっそく調理を開始しよう。
用意するものは、食べたい分だけの納豆とお好きな漬物または野菜。筆者の家では野沢菜漬けのみで作ることが多いけれど、たくあんやにんじん、ゴマなどを入れてもおいしい。
納豆とたれを器に入れて……
野菜類を細かく切って器に入れたら……
混ぜる!!
完成!!
いかがだろうか? 切って混ぜるだけという、正直調理と言っていいのかすら怪しいレベルの超簡単作業だ。「きりざい」という名前の由来が「切った野菜」だということがよく分かる作り方である。
納豆が高級品だった時代に野菜や漬物を入れてかさ増ししたことから生まれたそうで、漬物のしょっぱさとコリコリした食感が追加されてより食べ応えがアップするぞ。
時間がない時にもパパっと作ることができるので、「あと一品何か欲しいな……」と思った時にも最適だ。
完成したきりざいは、そのまま食べてもおいしいし……
もちろんお米にかけてもおいしい! 米どころの新潟らしい郷土料理だ。
県内の飲食店や道の駅などではきりざいがたっぷり乗った「きりざい丼」が提供されているところもあるので、新潟に来た際には味わってみるのもいいかもしれない。
・お手軽すぎる新潟の味
記事を執筆するにあたり「似たようなレシピってないのかな?」と思って納豆を使ったレシピをさっと調べてみたのだが、納豆をトッピングにした料理はあってもきりざいのように納豆をメインにした料理は意外と少ないことに驚いた。
確かに納豆って、そのままだと一品にするには少ないもんなぁ……納豆好きの方には1度試していただきたい。
入れる具材によって結構味や食感の印象が異なるので、いろんな具材を試してみて自分のお気に入りの味を見つけるのも楽しいぞ。
特別な材料も火も使わない、超お手軽郷土料理「きりざい」。是非皆さんにも味わってみてほしい!
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.