先日、私(中澤)宛てに次のような問い合わせが届いた。「率直に言ってヒゲが非常に汚らしくて不快でした 直ちに剃る記事を書いてください」──。

言われてみたら髭が伸びてる。気づかなかった。しかし、剃ろうと思ったら手持ちのT字カミソリがひっかかる。痛い。なんとかこのまま清潔感を出す方法はないのだろうか。そこで髭の達人に聞いてみた

・ブッチさん

話を伺ったのはビッグウェーブさんこと、ブッチ(@SUPERSTAR_BUTCH)さんである。私が出会った7年前にはすでに髭ボーボーだったことはおろか、iPhone3Gの行列を報じるテレビのニュースで「乗るしかない、このビッグウェーブに」という名言を残した際も髭ボーボーなので、もはや髭の達人と言っても過言ではないだろう。

そのワイルドな髭はアメリカの田舎が似合いそう。しかし、ワイルドすぎて手入れをしているのかは分からない。そこで聞いてみた。ブッチさんって髭の手入れはしてるんですか


ブッチさん「もちろんしてるぜ。ブロウ」


──具体的にはどういう手入れをするんですか?


・ブッチさんの髭手入れ法

ブッチさん「そうだな、例えばもみあげ辺りは5mm、アゴは30mmで揃えてたりするな」


──長さが決まってるだけじゃなく、場所によって変えてるんですね。全然気づきませんでした。


ブッチさん「それがオシャレってもんさ。星児はちょっと整えた方がいいな。汚らしくなってるぞ」


──やっぱり汚らしくなってるんですね。長さを揃える電動髭剃りとか、バリカンを使ったことがなくて。整え方が分からないんですよね。


ブッチさん「それならまずはハサミでいいから、上唇の上を1mmくらい開ける感じで整えるといい。それだけでも清潔感が出るぜ。デュード」

──とのこと。なんてこった。そんなに簡単な話だったのか。しかも、整えるのはハサミでチョキチョキするだけでOKなのだそうだ。電動髭剃りやバリカンを操る自信がない私でもそれならできそうである。そこでさっそくやってみた。チョキチョキチョッキンな


いかがだろうか?

・パワーハグ

個人的な感想を述べると、髭が口に入らなくなったためスッキリした。当初、髭がここまで伸びていることには気づいてなかった私だが、切ってスッキリしたということは無意識に鬱陶しさを感じていたようだ。無くなって初めて分かる本当の気持ち。いつだって1番分からないのは自分の気持ちなのである

そんな自分の気持ちと向き合わせてくれたブッチさん。穏やかに語るその瞳には優しい光がともっていた

清潔感。言うのは簡単だが、なかなか難しい言葉である。単純にイケメンというのとは違うらしい。雰囲気やオーラの話。だからこそ、人によっていろんな答えがあるのかもしれない。それらすべてを受け止めて、ブッチさんは果てしない闇の向こうに手を伸ばす。


「パワーハグ」と──。


執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.