2021年12月24日、映画「キングスマン」の最新作『キングスマン:ファースト・エージェント』が公開されます。2014年に第1作が公開されたキングスマンですが、いやー、完全に大人気映画シリーズになりましたね。
さて、私、P.K.サンジュンは一足先に『キングスマン:ファースト・エージェント』をマスコミ試写会で鑑賞してきました。ズバリ、キングスマンは今回も最高! ただし、1つだけ前作までとは明らかに異なる点がありました。
・キングスマン、エピソード0
どの国にも属さない秘密結社「キングスマン」──。映画「キングスマン」は、高貴なる英国紳士たちが巻き起こすスパイアクションシリーズです。これまで2作が公開され、総興行収入は900億円オーバー。文句なしの人気タイトルとなりました。
さて、ここで『キングスマン:ファースト・エージェント』の概要をざっと説明しておきましょう。本作は “エピソード0” の位置づけで「なぜ?」「どのように?」キングスマンが結成されたのかが描かれています。
時は1914年、第1次世界大戦が舞台となっており「スターリン」や「ニコライ皇帝」など、実在した人物もちらほら登場。史実の中に「キングスマン」を織り込んだストーリーは「さすが」といったところでしょうか。
もちろんアクションもキレキレで、キングスマンをご存じない方でも純粋なアクション映画として楽しめることでしょう。ことアクション映画に関しては「ハリウッド作品ならではの安定感」って確実にありますよね?
・鬼才、マシュー・ヴォーン監督
で、本作で監督・原案・脚本・製作を一手に引き受けたのは、前作までと同じマシュー・ヴォーン。マシュー・ヴォーン監督といえば「キック・アス」が有名ですが、実はキングスマンの監督でもあったんですね。
言われてみれば「キック・アス」と「キングスマン」には共通点が多く「コミックが原作」であることもそうですし、何より「アクションの描写がハード」な点が特徴的です。キック・アスでは首やら腕がズバズバと吹っ飛んでいました。
ただし、本来はただただグロい描写を、ポップかつ爽やか(?)に仕上げてしまうのがマシュー・ヴォーン監督のスゴイところ。この手の描写をさせたらマシュー・ヴォーン監督と、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの「ジェームズ・ガン監督」がニ大巨匠ではないでしょうか?
ただし──。
『キングスマン:ファースト・エージェント』は全くグロくありません。その手のシーンは「ゼロ」と言ってもいいでしょう。前作までの「キングスマン」及びに「キングスマン:ゴールデン・サークル」とは、そこだけが明らかに違いました。
・グロさZERO
前2作をご覧になった方はおわかりかと思いますが、特に「キングスマン:ゴールデン・サークル」は結構バイオレンスでしたよね? 敵の大ボスがヘマした部下をミンチ機にぶち込むシーンはなかなかショッキングでした。
本作でそういったシーンはほぼ皆無。よく言えば「家族で観られる作品」になり、悪く言えば「過激さが無くなった」とも言えるでしょう。もしかしたら、今回から配給がディズニーになったことも関係している……のかもしれません。
とはいえ先述の通り、個人的にはグロい描写が無かろうと『キングスマン:ファースト・エージェント』は十分に楽しめました。むしろその手のシーンが苦手な人も、安心して鑑賞できる作品となっています。
・裏切りのストーリー
もう1点、マシュー・ヴォーン監督はどの作品もいい意味で観客を裏切ってきますよね。『キングスマン:ファースト・エージェント』でも「ウソん!」という裏切りが随所に散りばめられていますので、そちらもどうぞお楽しみに。
というわけで、12月24日公開の『キングスマン:ファースト・エージェント』は、この冬の “鉄板アクション映画” となることでしょう。そうそう、キングスマン3も決まったらしいので、そちらも見逃せませんね。
参考リンク:キングスマン:ファースト・エージェント公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
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