2021年10月20日は、10月の満月の日。国立天文台によると、23時57分に満ちるそうだ。ちなみにネイティブアメリカンによる呼称はハンターズムーン!
「狩人の月」とは、なかなかに格好いい響きだが、実はこの名称は他より少しだけスペシャルだったりする。今回はハンターズムーンの知られざる特殊性を、名前の由来や各地の天気などと合わせてお伝えしよう!
・ハンターズムーン
いきなり結論から述べてしまおう。ハンターズムーンの特殊性とは……「何月になるか決まっていない」点だ。この特徴を持つのは、ハーベストムーンとハンターズムーンの2つだけ。
勘のいい方は、「ハーベストムーン」の名前が出てきたところでお気づきかもしれない。ハーベストムーンは「秋分の日に最も近い満月」というルールがある。そのため、年によって9月だったり10月だったりする。
そしてハンターズムーンは「ハーベストムーンの次の満月」というルールなため、ハーベストムーンの都合次第で10月だったり11月だったりするのだ。したがって、例えばハーベストムーンが10月になった時には11月の満月をハンターズムーンと呼んでもいいことになる。
……のだが、11月の満月にはビーバームーンという名前が定着しているのが現状。結果的に、年によっては10月がハーベストムーンで、11月はビーバームーンが広く紹介され、微妙にハンターズムーンの存在感が薄いまま終わる年というのが出てきてしまうのである。哀しみ。
・冬備え
名前の理由は、狩りのシーズンだから。現代ではともかく、昔のネイティブアメリカンたちは今のうちに厳しい冬に備えなければならなかった。前の月(ハーベストムーン)には農作物を収穫していたが、その翌月は狩りで肉を集めるというわけだ。
The Old Farmer’s Almanacによると、他の呼称としては「Drying rice moon(米乾燥ムーン)」や「Falling leaves moon(落ち葉ムーン)」、「Migrating moon」などがあったもよう。
米については乾燥させて保存食とするプロセスにちなんでおり、落ち葉は名前のまま。そしてMigrating moonについては、冬が来る前に暖かい南に飛んでいく渡り鳥にちなんでいるとのこと。ハンターな気分ではない方は、これらからお好きな名前をどうぞ。
・天気は
それでは最後に全国の天気を見ていこう。気象庁によると、20日から21日にかけて割と全国的に晴れるようだ。特に太平洋側は絶好調。ただし北海道や、青森から富山辺りにかけての日本海側は雨や曇りの予報が出ている。
沖縄も20日は曇りで、21日は雨の予報が出ているため、時間の経過とともに天気が悪化していくのかもしれない。まあ、毎度のことながら満月は多少曇っていても問題なく見えることが多い。今夜はとりあえず空を見上げてみてはいかがだろう。
参考リンク:国立天文台、気象庁、The Old Farmer’s Almanac
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.