海外旅行に安心して行ける日はいつ訪れるのやら……。と思っている人は多いだろうが、インド食材専門店やラテンスーパーマーケット、中華料理のフードコートに行けば、国内にいながら本場の味を楽しめる。
東京・高田馬場の「沙県小吃(サーシェンシャオチー」も、本場中国の味を楽しめるお店のひとつ。看板メニューの「バンメン」は、麺とピーナッツバターを和えるというものだ。どんな味なのか、テイクアウトで確かめてみた!
・世界最大規模の外食チェーン
このお店は、中国に6万3000店舗もある世界最大規模の外食チェーンとのこと。2018年時点の数字のようだから現在の店舗数は定かではないが、メガチェーンであることは間違いないだろう。
参考までにお伝えしておくと、スターバックスは「世界83カ国で3万3000店以上」と発表している(2021年6月時点)。単純に比較すれば、スタバが世界中で展開している店舗数のほぼ倍だ。
そんな沙県小吃、日本1号店は高田馬場にあり、現在は神奈川・横浜中華街、江戸川区平井、そして埼玉・西川口市にそれぞれ店舗を展開している。いずれも中国人の多い地域に出店しているようだ。
・四大金剛
メニューを見ると、もっとも安いものは税込480円から。バンメンにワンタン、スペアリブのスープなど、中華の軽めの食事を中心に扱っている。
その場ですぐにでも食べたい気分だったが、どうしても自宅に戻らなければいけなかったので、テイクアウトで持ち帰ることにした。選んだのは「四大金剛選べるセット」(税込860円)だ。バンメン・ワンタン・蒸し餃子・蒸しスープから好みのものを2つ選ぶ。それにしても、めちゃくちゃ強そうな名前だなあ。
・飯大将って?
私(佐藤)が選んだのは、バンメンと蒸し餃子の2つ。ピーナッツバターと麺を合わせて食べる、バンメンの味がとても気になった。だってピーナッツバターって言ったら、食パンに塗るイメージが強い。麺に合うのかな?
麺と餃子、それに餃子のつけダレ。それからなんだこりゃ? 「飯大将」ってなんだ? 中には箸とスプーンが入っていたんだけど、この飯大将って?
この人が飯大将かな。違うのかな……。
調べたところ、飯大将は中華系フードデリバリーのアプリで、この袋はPRパッケージのようだ。中華専門のデリバリーまで誕生していたのか。知らない間に、中華料理はより進化しているようだな。
・一瞬脳がバグる
さて、食べるとしよう。まずは蒸し餃子から。
大きさは小ぶりでひと口サイズ。蒸したてを持ち帰ったので、餃子からほんのりと湯気が出ている。透き通った皮から、具材がかすかに見えているところが良いな。
食べるとモッチリぷるんとしていて、口当たりがとても良い。餡にはニンニクやショウガを使っていないので、品があって優しい味わいだ。このサイズなら5人前くらいならペロリといけてしまいそう。
そしてメインのバンメン。イートインならピーナッツバターを自分で混ぜ、テイクアウトは混ざった状態で持ち帰る。フタを開けたその瞬間からピーナッツの芳しい香りが広がる。焼き立てパンにピーナッツバターを塗った、あの香りだよ!
麺を食べるというのに、脳内は「パンを食う」モードになっている。若干脳がバグった感じになってしまうな。なんだか変な感じだ……。塊になった麺を適度にほぐして、箸で引っ張り出してズルズルとすすると……
甘い! これは「汁なし担々麺」の「坦々」がないバージョンと考えるとわかりやすい。甘すぎる訳でないけど、ラー油や豆板醤を加えると味が引き締まってもっと美味しく食べることができるかも。
料理のレビューはこんなところだが、とにかくチェーン自体は少しずつ店舗を拡大している。そのうち、日本でもスタバくらいメジャーになるかも。これからの展開が気になるところである。
・今回訪問した店舗の情報
店名 沙県小吃(サーシェンシャオチー)高田馬場店
住所 東京都新宿区高田馬場2-8-6
時間 11:00~21:00
定休日 不定休
参考リンク:沙県小吃、DigitalPR
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24