訓練された “かつや者” ならば当然知っていると思うが、「かつや」が期間限定で発売する弁当メニューの多くは、容器のフタが閉まらないというアホな理由からご飯の大盛りが不可となっている。なら閉まるように調整せいやという話だが、改善の兆しはいまだ見られない。

それどころか今回、いよいよ「かつや」はご飯を置き去りにしようとしているのだ。というか、置き去りにした状態ですでに発進してしまった……! 茶色いおかずをブチ込みすぎるあまり、ご飯のスペース確保に失敗した無計画暴走特急『全力おかず盛り』、衝撃のデビューである。

・かつや新商品

昨日2021年7月21日より期間限定&テイクアウト限定で発売となった『全力おかず盛り(税込745円)』。この商品について俺たちの「かつや」は、たった一言以下のようにコメントしている。


「ごはん、入りませんでした」


・ナメとんか

入りませんでしたじゃないんだよ。入れろよ。大人なんだからちゃんと入れなさいよ。「しかし最善は尽くした」とでも言いたげな「かつや」を横目に、さっそく私(あひるねこ)は『全力おかず盛り』をテイクアウト。念のため、単品のご飯(税込172円)も一緒に注文した。

さて、「かつや」で持ち帰りというと、今年1月に復活した『全力飯弁当』が思い出されるが、あれも相当茶色かったよなぁ……って、


うわーーー!


わーーーーーー!


あわわわわ……!


ちゃいれェェェェェエエエエ!!

・ほぼ単色

中から出てきたのは、どうやら揚げ物と思しき茶色い塊の山、山、山……。「かつや」よ、お前んちのクーピーは全色茶色なんか? これと比べると過去の『全力飯弁当』などは七色の虹も同然。あまりにも茶色すぎて、近づくともう誰が誰やらよく分からないぞ。

・ラインナップ

それではここで『全力おかず盛り』の戦力を個別に紹介していこう。前衛を務めるのは、みんな大好きエビフライ。そして……


から揚げ。さらに……


メンチカツからなる揚げ物三銃士だ。

その後ろでズッシリ控える大将のロースカツは、当然まるっと1枚カツ。コイツに辿り着くにはまず前衛から片付ける必要がある。三銃士を突破しない限り、ラスボスの首は取れないのだ!


とは言ったものの……


なんつーか……


けっこうお腹いっぱいである。

・すでに満足

よく考えてみて欲しい。エビフライが1に、メンチカツが1、大から揚げが2だ。世間はそれを「ミックスフライ」と呼ぶのではないか? そう、前衛だと思ったら本陣だった。フェスの朝一発目にいきなりレッド・ツェッペリンが出てきたような感じである。絶対トリやん。

その結果、ロースカツがただの後日談みたいになってしまったのは予想外でしかないだろう。ウッドストックのジミヘンかよ、客ほとんど帰っとるやないか! だがしかし……。そこでのジミヘンのステージが伝説となったように、ロースカツもまた、奇跡を起こす──。


ただの後日談かと思いきや……


後日の談かと思いきや……


まさかの……


第2形態へ移行である。

・ドラクエで見た

マ、マジかよコイツ……! 単品ライスを取り込んで『ロースカツ弁当』にトランスフォームするとか、やってることが完全にラスボスではないか。そして同時に、『全力おかず盛り』のボリュームのバグり具合に改めて震えざるを得ない。一体何ちゅうもんを作ってくれたんだ……。

しかし本当に恐ろしいのは、この超ボリュームを正しく一人前と規定する「かつや」のガバガバ基準であることは言うまでもないだろう。「ご飯がないからカロリーゼロです」などと普通に言い出しかねないアホ寄りの狂気が、今の「かつや」には確かにあるのだ。

・一人で食べよう

いや、それはけっこう前からじゃね? というツッコミはさておき、“かつや者” ならば後先考えずに突撃すべき案件と私は考える。8月26日までの販売となっているので、皆さんにはふるって胃もたれしていただきたい。

参考リンク:かつや
執筆:かつや者・あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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▼茶色すぎて画像を選ぶ際も脳が混乱した。