ロケットニュース24

ダルビッシュに行ってみた

2021年7月19日

みなさんはダルビッシュにお出かけになったことはあるだろうか? つい先日のこと──。私、P.K.サンジュンは生まれて初めてダルビッシュへと足を運んだ。そこで待ち受けていたのは想像以上のダルビッシュ。ダルビッシュ以上でも以下でもない、ありのままのダルビッシュであった。

そして心の底からこう思った。「ダルビッシュを多くの人に知って欲しい」と──。そこでダルビッシュに許可を得て、ダルビッシュの記事を執筆させていただくことになった。さあ、みなさんもダルビッシュに思いを馳せ、ダルビッシュの扉を開いて欲しい。

・ダルビッシュとの出会い

私がダルビッシュを発見したのは偶然であった。いつものように娘を保育園に送り届けた後、大好きなポケモンGOを起動したところ、新しくできたポケストップを発見。そこには「ダルビッシュ」の文字が刻まれていた。

ダルビッシュの画像からは「ダルビッシュがどんな店なのか?」を窺い知ることは出来ない。また残念ながらダルビッシュに足を運んだところ「営業は12時から」とのことで、その日はあえなくNOダルビッシュ。結果的に初日はダルビッシュ未遂となってしまった。

日を改めて出かけたところ、どうやらダルビッシュは営業している……ようだ。とはいえ、お世辞にも活気がある雰囲気ではなかったため、初めての人は気軽にダルビッシュしにくいかもしれない。

それでも私は勇気を出してダルビッシュに飛び込んだ。そして目の前に広がっていたのは完全体のダルビッシュ──。鼻をくすぐる独特の香りもダルビッシュならば、見慣れぬ商品も全てダルビッシュ。そこは “ダルビッシュワールド” と申し上げても過言ではあるまい。

・ダルビッシュの正体

……と、ようやくここできちんと説明すると「ダルビッシュ」とは、東京都中央区にあるイランの食材を中心とした輸入販売店のこと。最寄り駅は東京メトロ「小伝馬町駅」で、都営新宿線「馬喰横山駅」からも徒歩圏内だ。

正直に申し上げて、私自身のこれまでの人生で「イラン食材」が登場する機会はほとんどなかった。それでも未知だからこそ試す価値があるハズ。私は店のおじさん(もちろんイランの方)に話しかけ、色々と教えを乞うことにした。


──こんにちはー。見たことが無い食材ばっかりで、どれを買ったらいいかわかりません。何かオススメはありますか? お菓子とかがいいかな?

「じゃあ、コレなんかドウ? イランのワタアメ」



──おお。英語が書いて無きゃ本当にわからない。ではそれを貰います。他にはありますか? できればイランの方が日常的に食べているお菓子がいいです。

「これも美味しいヨ。ヒヨコ豆のクッキー」

──おお。これは美味しそう。じゃあそれもいただきますね。あと、この辺はカレーですか?

「そう。でも電子レンジは使えないヨ。お湯で温めて食べてネ」

──OKです。じゃあカレーも1つ貰いますね。とりあえずお会計お願いします。

「はいー」



──ちなみになんですが、ダルビッシュってイランには多い名前なんですか?

「ソソソ。野球のダルビッシュ有知ってる? 彼のお父さんもダルビッシュ」

──ですよねぇ。もちろんダルビッシュ有選手のことは存じております。で、実際のところおじさんもダルビッシュさんなんですか?

「違う、私はハサン

──な、なな、なるほど!


ハサンさんは立派な白いあごヒゲを蓄えた男性で、一緒に出掛けた4歳の娘は後で「サンタさんだったね!」と興奮気味に話していた。メガネと温和な語り口調も、娘にとってはサンタクロースに見えたのかもしれない。

・イラン食材を食べてみた

で、購入した「ワタアメ」「ひよこ豆のクッキー」「カレー」は、どれも衝撃的な味わいであった。ウマい、まずいの話ではなく「かつて体験したことが無い味わい」というのが率直な感想だ。

例えば「ひよこ豆のクッキー」は尋常じゃないほどシナモンが効いている。例えるならスパイシーなチャイを極限まで凝縮させ、それを1粒のクッキーに閉じ込めた感じだろうか? また食感はサクサクではなく、きな粉のようにホロホロとしていた(なお、女性には大好評!

ワタアメもバニラとシナモンが盛大に主張しており、こちらも「食べたことが無い味」としか言いようがない。カレーだけは「後味の酸味が強いカレーかな?」という感じであったが、それでも日本では滅多に巡り合えない味である。

私の味覚に基づき正直に言うなら「美味しいからオススメ」とは言えない。ただし「本物がある」とは断言できる。ダルビッシュにあったイラン食材があなたに刺さる可能性はゼロではない。人生、何事も経験。ダルビッシュはあなたの人生を豊かにする可能性を秘めている。

というわけで、もし本物のイラン食材をお求めの際は、ぜひ小伝馬町の「ダルビッシュ」に足を運んでいただきたい。ほとんどの日本人が知らない世界がそこには広がっている。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 ダルビッシュショップ
住所 東京都中央区小伝馬町18-4上野ビル1階
時間 12:00 ~ 22:00
休日 月曜日

参考リンク:ダルビッシュショップ
執筆:P.K.サンジュン
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼ひよこ豆のクッキーは「ノホチ」という。女性3人に食べてもらったら全員「おいしい!」と絶賛していた。

▼なお、生きている人物なら「ダルビッシュ有」「新庄剛志」「橋下徹」の三氏を男として尊敬しています。

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