2021年7月、ついにミスドこと「ミスタードーナツ」が禁断の扉を開いた。なんとお店で生地から焼き上げまでを手掛ける、その名も『ミスドピッツァ』の販売を開始したのだ。
冷凍ピザを焼くだけの “なんちゃってピザ” ではなく、どこまでも本格派のピザを追求したとのことだが、果たしてその実力はどれほどのものなのか? 場合によってはドミノピザを筆頭とするピザ業界に革命が起きる……かもしれない。
・店で作る本格派ピッツァ
デリバリーピザチェーン店とミスドを比較した場合、ミスドのアドバンテージは何と言っても店舗数の多さ。価格と美味しさが既存のピザ店と同等だとしたら、ミスドが一気にピザ業界のトップを取っても不思議ではない。
ミスドによれば『ミスドピッツァ』は「お店で生地から成型」「1枚1枚手づくりで焼き上げたピッツァ」「窯焼きすることで香ばしさが際立つ」……などなど、どこまでも本格派ピザを目指したことが伺える。
おそらく設備の問題なのだろう、ミスドピッツァは全国13店舗のみでの展開に留まっているが、これが好評なら対象店舗が増える可能性は十分。我々が気付かぬ間に「仁義なきピザ戦争」の火ぶたが切って落とされたのかもしれない。
で、まずは『ミスドピッツァ』の取り扱いがある13店舗をご紹介しておこう。あなたの近所のミスドはどうかな? ぜひチェックして欲しい。
・ イオン石狩緑苑台店(北海道)
・ 盛岡肴町店(岩手)
・ 福島駅前店(福島)
・ 郡山駅前店(福島)
・ 池袋スパイス2店(東京)
・ 有明ガーデン店(東京)
・ 箕面店(大阪)
・ 小野原店(大阪)
・ ららぽーとEXPOCITY店(大阪)
・ 堺三国ケ丘店(大阪)
・ 高松屋島店(香川)
・ 天草本渡店(熊本)
・ 石垣店(沖縄)
・完成度が気になる
さてさてさて──。どれだけミスドが本格派ピッツァを謳おうとも、大切なのは消費者がどう感じるか? 別の言い方をすれば「実際のところ味はどうなのか?」である。既存のピザチェーン店と比べると、キャリア的にはデビューしたてのルーキーに過ぎない。
また、現在のところミスドピッツァはデリバリーに対応していないため、アツアツの状態をいただくためには自分で買った直後に味わう必要がある。というわけで、ミスドピッツァ全5種類のうち3種類を購入し、なる早で食べてみることにした。ちなみに購入したのは以下の3種類、全てMサイズである。
マルゲリータ(テイクアウト価格: 937円)
炭火焼カルビ(テイクアウト価格: 1252円)
チーズ好きのピッツァ(テイクアウト価格: 1252円)
・食べてみた
んでもって実際に食べてみたところ、まず特徴的なのは生地のモチモチ感。いわゆるパンピザやクリスピーとは違う、むっちり系の生地に仕上がっていた。また、明確な耳がなかったこともミスドピッツァの特徴なのだろう。
またそれぞれのトッピングも既存のピザチェーン店に決してヒケを取っていない。マルゲリータはいい意味で普通で、特に違和感もない。炭火焼カルビにはしっかりと香ばしさがあり、食べ応えも十分だ。
最も好印象だったのは「チーズ好きのピッツァ」で、付属のハチミツをかけて食べると激ウマ! しょっぱい系の王道ピザではないものの、インパクトと味の両方を高いレベルで兼ね備えていたのは「チーズ好きのピッツァ」であった。
価格も高いということは無く、ピザとしてのクオリティも決して悪くない。ただし、だからこそ逆に「ミスドらしさ」をそこまで感じなかった。悪くはないが、わざわざ遠くまで買いに行く価値があるかは不明瞭だ。
ならばやはり「取り扱い店舗」を早急に増やすことが必要不可欠であるハズ。個人的には近所にミスドピッツァがあるなら利用してもイイ。特に「チーズ好きのピッツァ」はかなり気に入った。……でも遠出となると、うーむ。
というわけで、ミスドピッツァ自体は普通にアリなピザである。仮に近所で取り扱いがあったら1度利用してみてはいかがだろうか? 静かに始まった……かもしれない「仁義なきピザ戦争」に注目したい。
参照元:ミスタードーナツ 、 プレスリリース
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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