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ガチで昭和レトロな「パリー食堂」で昭和な器に盛られた昔ながらのカツカレーを食べてきた! 埼玉県秩父市

2021年7月8日

埼玉県秩父市には、古き良き時代の面影を残すモダンレトロな建物が数多く残っている。なかでも秩父神社の参道になっている「番場通り」は石畳が整備され、まさに直球ド真ん中の “昭和レトロ” が満喫できる商店街だ。そんな街並みを眺めていれば当然……

レトロな食堂に入りたくなる。そこで今回は、商店街から1本入った路地にある『パリー食堂』に入ることにした。圧倒的なオーラを漂わせる外観は、昭和初期から昭和30年代にかけての秩父の賑わいを伝える「登録有形文化財」に指定されているという。すんげえレトロだ。

噂には聞いていたが、パリー食堂は軽いノリの「タイムスリップ気分が味わえるスポット」ではなく……「ガチでタイムマシーンに乗って行ってきました!」と言っても信じてもらえるレベルの佇まいだった。外観はもちろん、ノスタルジックな雰囲気がムンムンに漂う……


ショーケース。そして……


ドラゴンボール的な看板……


のれんのヨレ具合も絶妙にレトロ。


右から左に「ーリパ」読ませるのもさすがである。ちなみに戦前、横文字が右から左だったのは “縦書き” の影響らしい。縦書きが右から左に書くから同じ流れで……ってことなのだとか。

パリー食堂が建てられたのは1927(昭和2)年。近代洋風の外観は、関東大震災後に数多く建てられた「看板建築」と呼ばれるもの。正面を1枚の看板のように装飾した木造の商店建築だという。当時の賑わいが感じられるな〜。めちゃめちゃカッコイイ。


・オムライスとカツカレーが人気

店内はいわゆる昔ながらの食堂。人気メニューはオムライスとカツカレーで、オムライスはよく取材されるという。そんなこと言われたらオムライスが気になるが “カレー気分” だったので「カツカレー(850円)」を注文した。

約10分後……これまた昭和な器にどっさりと盛られたカツカレーが運ばれてきたぞ。

コップにささったスプーンも懐かしい。この “コップにスプーンを突っ込む” というのは「1960年代のCM」がきっかけという説が濃厚である。つまりこれも昭和から受け継がれる伝統だ。

それはさておき、ぼってりした茶色いカレーは粘度があって、見た目どおり、昔ながらの洋食屋の味。じっくり丁寧に煮込まれたコクのあるカレーだ。食べ応えがある。

また反対派もいるかもしれないが、私は揚げたてサクサクの分厚いカツにソースをかけて食べるのが好きだ。子供の頃から父の真似をしてソースをかけて食べている。

やはりうまい。とくに、ドロドロした高粘度のカレーに合うのだ。パリーのカレーもまさに、である。うむ、好きだな。本当においしかった。


・西武秩父駅から歩いて行ける

──最後に、パリー食堂は西武秩父駅から歩いて7〜8分。レトロな街並み散策をしていればあっという間にたどり着くだろう。人気のカレーやオムライスはもちろん、歴史的建築を眺めるだけでも価値があるので、機会があればぜひ足を運んでみてほしい。


・今回訪れた飲食店の詳細データ

店名 パリー食堂
住所 埼玉県秩父市番場町19-8
時間 11:30〜20:00
休日 不定休

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

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