今さら説明するまでもなく、「イケア(IKEA)」はスウェーデン発祥の家具ブランドだ。これまで郊外に大型店舗を展開していたのだが、2020年11月、東京・渋谷に都市型店舗をオープンし、現在は原宿・新宿にも店舗を構えている。その渋谷店には、都市型店舗初の「スウェーデンレストラン」が存在しているのだが、ご存知だろうか。
先程も述べたようにイケアはスウェーデンの企業である。にもかかわらず! ここで提供しているチャーハンがウマい! スウェーデンの食文化に欠くことのできない鮭を使った鮭チャーハンだ。あまりにウマさに本格中華の店かと思ってしまったでござるよ!
・4月にオープンしたばかり
スウェーデンレストランは2021年4月21日に渋谷店にオープンした。この店舗はイケア初となる7階建てで、7階のフロア全体がレストランになっている。
利用方法は他のイケアのフードコートと同じで、カウンターで好きなものを注文した後に、会計を行うオールセルフ形式である。メニューはサーモンや、プラントボールをはじめとするメイン料理。そして原宿店でお馴染みのフラットブレッドを使ったツンブロード。そのほかスイーツやパンなども用意されている。
プラントボールやツンブロードも食べてみたいと思ったんだけど、チャーハンが気になった。フードコートのあるお店では定番メニューらしいが、私のなかでイケアとチャーハンがどうしても結びつかない。これは食べてみるしかないだろう……。
・サーモンがデカい!
そうして私が選んだのはサーモンチャーハン(税込750円)、グリーンサラダ(税込190円)、アイスコーヒー(税込150円)。それにフォレストドーナツフルーツサンド(税込290円)である。
初めて目にするイケアのチャーハン。サーモンフィレがご飯の上にドン! と乗っかっている。豪快だな、イケアの洗練されたイメージとは真逆の印象を受ける。
街場の中華料理店でも、ここまでデカい鮭をチャーハンに乗っけて出すお店はなかなかないだろう。
・意外にもパラパラ
まずはサーモンの味から確かめよう。お店で提供しているサーモンはノルウェー産のアトランティックサーモンだ。ちなみにこのサーモンは、ASC(水産養殖管理協議会)の認証を受けた「サステナブル・シーフード」。環境負荷の少ない、地球に優しいサーモンという訳だ。味はほんのりと甘く、見た目通りに食い甲斐のある代物である。
続いてチャーハンを食べてみよう。私は内心、「スウェーデンレストランでチャーハンはおかしいでしょ。だって、中華じゃん。チャーハンって。それをスウェーデン流にアレンジしたってことか? せめてサーモンピラフにすれば良かったのに」、そう思っていた。
ところが、ひとくち食べてみると……
パラパラやん! これパラパラチャーハンやん! いい味してるぞ!
パラパラの米粒の間から、時々のぞくローストオニオンの食感もまたイイ。そういえば、イケア立川店では純和風の味付けの「かあちゃんのから揚げBOX」を販売していたな。イケアの飲食部門は、味をアレンジするのが上手なのかもしれない。このチャーハンもまた、日本人の舌によく馴染むものに仕上がっていた。
シメに奇抜な色彩のフルーツドーナツを食べて、初めてのスウェーデンレストラン体験は終了した。
イケアの飲食店、最大の魅力はなんといっても価格だろう。これだけ食べて1380円はやっぱり安い。そんな訳で、イケアでの買い物のついでに中華料理店顔負けのチャーハンを食べてみてはいかがだろうか?
・今回訪問した店舗の情報
店名 イケア渋谷店(スウェーデンレストラン)
住所 東京都渋谷区宇田川町24-1髙木ビルディング7階
時間 11:00~20:00(店舗は10:00~20:00)
参考リンク:イケア
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24