
エコの観点からも、自分好みのドリンクを持ち歩くという観点からも、いまや定番となっているマイボトル。給湯室などの共有の飲み物が廃止されているオフィスも多いのではないだろうか。
小型軽量なタイプ、ワンタッチで開栓できるタイプなど各社が工夫をこらしているが、「ありそうでなかった」ボトルを発見。なんと2層になっていて、2種類のドリンクを持ち運べるというのだ。
クラウドファンディングから見事、一般販売に至ったようなので実際に使ってみよう!
・Multi-Bo マルチーボ(ブラック・ホワイト・シルバー)税込3850円
筆者が購入したのはホワイト。株式会社PM Worksの「MUGEGAWA」という新進ブランドで、カラーは店舗によって取り扱いが異なる可能性がある。
軟らかさを感じるようなマットな質感で、シンプルかつスタイリッシュなデザイン。スリムでコンパクト、すっぽりと手に馴染む形状が心地いい。
本体が中央部で分割されて、2つの水筒になる。
容量は160ml × 2ルームで合計320ml。ガブ飲みはできないが、職場でちょっと水分補給、という目的にはいいだろう。
そのままだと上ボトルがちょっと不安定だが、連結部の凸パーツも外せるので2つのタンブラーになるし……
フタは上下どちらにもぴったり合う汎用タイプなので
下ボトルだけを使って160mlのミニ水筒としても使える。
そしてこのボトルの最大の特徴は「真空構造なのでお互いの熱は干渉せず、上のボトルはホットコーヒー、下のボトルにはアイスコーヒーなど気分に合わせて楽しめます」という点。ホットとアイスを同時に持ち歩けるのだ!
ためしに飲みごろのホットコーヒー(70℃)、冷蔵庫から出したばかりのアイスコーヒー(8℃)を入れて、6時間後に計ってみたところ……
ホットコーヒーは42℃、アイスコーヒーは14℃だった。普通は6時間も待たずに飲むと思うので、より保温(保冷)できているはずだ。
たとえばサーモスの高機能モデル「山専用ボトル」でも、熱湯95℃の6時間後の温度は77℃(カタログ値)なので、マルチーボも善戦しているといえるだろう。
ホットコーヒーとアイスコーヒー、コーヒーと日本茶、スポーツドリンクと紅茶など組み合わせは無限大だ。かつてはNGとされていたスポドリは、技術の進化で「飲み終えた後すぐ本体の内側を洗うことで安全に使用ができるといわれています」(タイガー魔法瓶株式会社)だそう。
筆者もいまでこそ在宅ワークだが、給湯室のある職場に勤めていたときは、飲み物のリフレッシュ効果を実感していた。
仕事中はついつい席を立つ時間も惜しくなってしまうが、面倒でも「えいっ」と腰を上げてホットドリンクを淹れると気分が変わる。昼食の弁当でも、温かいみそ汁が1杯あるだけでホッとする人も多いだろう。
なによりホットとアイスでは、気分の変化がまったく違う。甘いドリンクと、そうでないドリンクでも違う。ペットセラピーならぬドリンクセラピーという分野があってもおかしくない。
そんな2種類の異なるドリンクを持ち歩ける、画期的な商品だと思う! 他社も追随しそうな予感!!
・推奨はしないがこんな例も
環境の整った室内で使うならともかく、屋外なら耐久性や利便性はどうだろう? 先日、別の企画でそうめんをゆでて食べたのだが、2種類のめんつゆを持って行ってみた。
1つは冷蔵庫で冷やしたもので、ひんやり9℃をキープ。ネギを入れて食べた。定番中の定番で、間違いなく美味しい。
もう1つは鍋で軽く温めたもの。現地で計ったら51℃だった。かつお節を足して、こちらも美味しくいただいた。うどん屋でいつも迷う「温かいのと冷たいの、どっちも選べない!」を解決してしまった。
なお、マルチーボのパッケージには注意書きが見当たらないのだが、一般的にステンレスボトルはスープやみそ汁など塩分の濃いものを入れるのはNGとされるのでご注意を。繰り返したり放置したりすると腐食するらしいので、真似しちゃダメだぞ。
・お手入れは……
食洗機は使用不可だが、一般的なボトルのように深さがなく、底まで容易に届くコンパクトサイズなので洗いやすい。
ただし、ホワイトは外側に傷や汚れが少々つきやすいのが気になった。少し持ち歩いただけで、なにかをこすったような黒い跡がついてしまった。
連結部のしまりがやや甘く、浮いたようになるのも気にかかるが、水漏れなどの機能面の問題はない。
筆者はとても気に入った。現在はブランドサイトのほか、ヴィレッジヴァンガード、NEW STYLEでも取り扱いがあるようだ。興味のある方はぜひご覧いただきたい。
参考リンク:株式会社PM Works「MUGEGAWA」(商品ページ)、タイガー魔法瓶株式会社「マイボトルのススメ」
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
▼雑貨ブランド「MUGEGAWA」のパッケージ
▼スペックはこちら
▼ねじってハメ込む連結部
▼連結部の凸パーツは外れるので、上ボトルも底がフラットになる
▼555ml「氷点下ボトル」と比較すると、かなりスリムでコンパクト
冨樫さや



















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