ロケットニュース24

こんがり揚がったフライドチキンの入浴剤で風呂につかってみたら…二転三転する感動と落胆

2021年3月14日

おうち時間充実アイテムが人気のいま、バスフィズなんていかがだろうか?

バスボム、バスボールなどとも呼ばれ、発泡成分でシュワシュワと泡が出て、バラだったりハーブだったりの芳香が広がる。中からちょっとした「おまけ」が出てくる楽しいキャラクター商品も多数ある模様。

バスタイムが楽しくなる、ラブリーでガーリーなアイテム……と思っていたら違ったようだ。見つけてしまった。旨そうなフライドチキンを。


・お風呂でフライドチキン(税込495円)

当サイトでは過去に、ケンタッキーフライドチキンでダシを取った風呂に入るという冒険的企画もお伝えした。大量のガラを用意する必要があったわけだが、このバスフィズがあれば誰でも簡単にチキン風呂の気分を味わえるということだ。

ちょっと気になったのが、購入したのはおなじみの「遊べる本屋」だったのだが、ずいぶん在庫が残っていたなぁということ。パッケージも少々くたびれている。いつからあるんだろ、これ。

星条旗のように星がちりばめられた、どことなくアメリカンなパッケージに、「お風呂でいっちょ揚がり!?」などと上手いこと言った風のコピー。「揚げたての香り」だそうだ。

ふと裏面をみると、注意事項がめちゃくちゃ長い!

「本品に含まれるオイル成分は大変滑りやすくなっております」と書いてある……。オイルってあれでしょ、アロマオイルのエッセンス的な意味でしょ。まさか食用油じゃないでしょ。

使用後は早めに風呂を洗うことや、残り湯を洗濯に使わないこと、追い炊きしないことなどが念入りに書いてある。なるほど、たしかに配管に入るとまずい予感がする。自動保温機能は切っておこう。

開封してみると……おおっ!

これは意外! 完全なる「ネタ商品」だと判断し、中はありきたりな球体だろうと思いきや……。

フライドチキンの形に成形してあって、クリスマスパーティーで食べる七面鳥のような「持ち手」までついている。リボンみたいに飾り切りにしてあるアレだ。

色合いも完璧にチキン! これは侮っていた。

どこか芸術作品のような風格さえ漂っているじゃないか。遠目からみたら完全にチキンだ。「どうせ話題性だけだろ」なんて決めつけて、大変失礼しました! これは期待できる!!

素焼きの陶器のようなザラついた質感。ポロポロと粉が落ちるので早めに使用した方がよさそうだ。

なお、今のところフライドチキンの香りはまったくせず、ゴムというかプラスチックというか、とにかく工業製品の匂いがする。


・入浴してみる

それではお湯に投入してみる。そぅれ!


おおっ、シュワシュワと勢いよく泡が出てくる! みるみるうちに茶色く濁るお湯! そして肝心の匂いは……

……やっぱり工業製品の匂いーーー! 強いて例えるなら、ゴムのおもちゃ……?

いい匂いでも悪い匂いでもないのだが、少なくとも食べ物の匂いはまっっったくしない。店頭での長年の陳列によって香料が抜けてしまったのか!?

本体からなら匂いがはっきりするかと持ち上げてみたのだが……

※この先、集合体恐怖(小さな穴や斑点などが密集しているものに恐怖や嫌悪を感じる)の人には閲覧注意なので、回れ右してほしい。





まさに油で揚げているチキンのように、ジュワーッと豪快な音を立てながら見事に溶けていっている。だが、やはり匂いはしない。無念である。

なお公式動画によると、パッケージを破いたあとに改めて持ち手を本体につけて、少しずつ揚げていく……もとい溶かしていくと楽しい商品だったようだ。

これもあとから知ったのだが「湯は油色」をイメージしている模様。最終的には緑茶のような半透明の薄茶色に収まった。

お湯はヌルヌルしたりベタついたりすることもなく、ごく普通の手ざわりで、なにか効能があったかどうかはわからない。少なくとも油っぽくはないので安心してほしい。


・真相は闇の中

最初からこうだったのか、あるいは年月によって匂い成分が抜けてしまったのか、いまとなってはわからない。たぶん後者ではないかと思うのだが。

なお、購入はヴィレッジヴァンガードで。オンラインストアでは残念ながら品切れ中(2021年3月12日時点)だが、筆者が偶然の出会いを果たしたように、地域のお店にはまだ在庫があるかもしれない。


参考リンク:ヴィレッジヴァンガードオンラインストア
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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