ロケットニュース24

【後編】自作のキャラクターがフィギュアになる夢のようなサービス! 1万円で作られた実際のフィギュアがこちら

2021年3月12日

前回、自作のフィギュア「ロケットちゃん(仮)」を作るべく、3Dキャラメイカー「VRoid Studio」でデータを作成したところまでお伝えした。

当初pixivFACTORYから提示された必要日数は10営業日。サービス開始後、なかなかの反響があったようで「20営業日」に変更になっている。

しかし、かなり初期の注文だったと思われる筆者のもとには2週間後、商品発送のお知らせが。ついに、ついに完成品が届いた! 果たしてイメージどおりの仕上がりになっているのか、開封の儀を執り行いたい。


・開封の儀

宅配便のバッグの中にダンボールが入っていて、さらにフィギュア用の紙箱があった。かなり丁寧に、厳重に梱包されている。震える手で開封していく。

筆者のオーダー時には、キャンペーンで「VRoid Exclusive Stage」というオリジナル台座をプレゼント。さらにオビツ製作所のマルチスタンドも同梱されている。

はやる気持ちを抑え、まずはスタンドを組み立てる。オビツ製品は初めて使うが、パーツの組み合わせによってあらゆる身長やポーズに対応していて感動。よくできてる!

改めて、フィギュアの開封を再開する。ドキドキ……


「ロケットちゃん(仮)」誕生の瞬間……緊張がマックスに……!


おおおぉぉぉぉー!


小さっ! 筆者は10cmサイズを選んだので、手のひらサイズのミニフィギュア。可愛いぃぃぃ!


・完成品はこちら

シルエットはかなりの再現度! VRoid Studioで設定したポースが忠実に立体化されている。

手ざわりはちょっとザラッとしたプラスチックという感じだが、凸凹はなくなめらかである。

どことなく昭和感のただよう背番号24もきれいにプリントされている。ヘアゴムの色分けもちゃんと出た。

シリコン型でガレージキットを作るときには大変な「スカートの内側」部分もきれいに成形されている。スカート厚はわずか1mmだ。これが3Dプリンタの威力!

ちょっと痩せ型にしすぎたという反省もあるが、足のラインも理想的だ。


ただし市販の製品に比べると、やはり不十分なところもある。たとえば指先のような細かい部分の再現には限界があり、ずいぶんムッチリと太い。

また、画面上では白く着色されていたブーツ部分が透過して肌色になっていた。このパーツはほぼサンプルデータのままなので、原因はわからない。(素足の方が外側にあると認識されている?)

よ~く見ると3Dプリンタ特有の、積層跡のシマシマ模様も見られる。


表情のような微細な部分の再現性も今ひとつ。

自分用ならともかく、即売会などで人に販売する商品として考えると、クオリティが気になるかもしれない。サイズが大きくなると表現力も上がると思われるので、少なくとも12cm以上を選んだ方がいいだろう。

1例として、同じカプセルトイでも、緻密に色分けされた高価格帯の商品から、バリがあったり着色がズレている安価な商品まで、いろいろなレベルがある。

この10cmフィギュアは、「市販フィギュアほどの仕上がりではないが、中堅レベルのカプセルトイくらいはきれい」と考えると、そう遠くないと思う。

しかし、自作フィギュアとしては十分ではないだろうか。筆者はかなり感動した。世界でたった1人、オリジナルのキャラクターが立体になるということには特別の感慨がある。もはや家宝である。


・この感動は筆舌に尽くしがたい

デザインの段階ではセンスのなさが際立っていたが、こうして立体になると深い愛着が生まれる。まさに親バカ。

1日で作ったキャラクターでさえこうなのだから、長年あたためてきたオリジナルキャラなら、どれほどだろうと思う。まだまだ1体1体の制作費が高く、また市販品ほどのクオリティではないものの、「すべての絵描きに体験してほしい」サービスである。感動した!

pixivFACTORYでは3月16日までに3Dプリントフィギュアを注文した人全員に、上述の限定オリジナル台座をプレゼント中。気になっている人は急いでチェックだ。


参考リンク:pixivFACTORY
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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