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【検証】話題の『かじるバターアイス』はどこまでバターなのか? ムニエルなどで使ってみたら…1つだけオススメできるものが

2021年2月25日

赤城乳業の『かじるバターアイス』が話題だ。なんでも、めちゃくちゃ美味いらしい。そして、味がめっちゃバターらしい。発売初日から、そんな声がSNSに溢れている。

世の中に美味いアイスは星の数ほどあるが、ここで気になるのは「味がバターそのもの」的な声。一体どこまでバターなのだろう? アイスの割にバター風味が強い的な感じなのだろうか? それとも、もはやバター扱いしても問題ないレベルでバターなのだろうか?

確かめるべく、実際に買ってみた。どうやら人気のあまり品切れの店舗が多いようだが、私は最寄りのコンビニで運良く発見。購入価格は税込み151円だった。さっそく開封し、かじりついたところ……


「こりゃ練乳とバターを足して2で割ったようなアイスだな」


というのが率直な感想。バター感はしっかりとあるものの、「バターそのもの」は言い過ぎな気がする。……が! そう感じたのは私の舌に問題があるからかもしれない。

つまり、多くのネットユーザーは『かじるバターアイス』の中から “私の探知できないバターっぽさ” を感じ取っている可能性だって否定できない。なんといっても、「味がバターそのもの」的な声が絶えないアイスである。もしかしたら……

このアイスをバターとして調理に使うと、出来上がった料理は違和感が一切ないものかもしれない。要はそのまま食べただけでは感じ取れなかったバターっぽさが、調理に使うことでクッキリして分かりやすくなるのではないだろうか?


アイスを食べれば食べるほどその点が気になったので、確かめてみることに。方法は単純に、『かじるバターアイス』をバター扱いして料理するだけ。作ったのは以下の4品だ。



・レーズンバターサンド
・バタートースト
・たらこスパゲッティ
・サーモンのムニエル


「料理を作る」と言うには申し訳ないほど簡単な料理がほとんどだが、どれも普通はバターを使うものばかり。なお、「たらこスパゲッティのどこにバターを使うんだ?」と思う人もいるかもしれないが、私はいつも上に乗せて食べる。

今回はその代わりとして、『かじるバターアイス』をちょこんと乗せてみる。レーズンバターサンドとバタートーストも同様だ。サーモンのムニエルは、『かじるバターアイス』をフライパンに落としてサーモンを焼き、バター醤油の代わりに「かじるバターアイス醤油」で味付けをする。

『かじるバターアイス』がほぼほぼバターならば、何も問題ないだろう。逆にバターじゃないなら、味のバランスが崩れるかもしれない。……果たして結果はどう出るのか?


・結論

で、食べ比べた結論をいきなり書くならば、4種のうち人にオススメできるものは「バタートースト」だけだった。鉄板かと思われた「レーズンバターサンド」は何かが微妙に違う。


たらこスパゲッティとサーモンのムニエルは、マズくないものの噛み合っている感もない。かじるバターアイスが「俺、ここにいていいの?」と言っているようだ。気合いの入った先輩社員に無理やり取引先まで連れて来られたインターン生みたいになっている。

まとめると、どうやら私はバターが担ってきた重責をナメていたようだ。いくら味がバターっぽいとはいえ、あの風味はバターにしか出せないもの。安易にバター代わりとして使わない方がいいかと思う。

そんな人がどれだけいるかは不明だが、最期に感想のメモを以下に記載しておく。参考にしていただきたい。


・レーズンバターサンド


「外側(今回はルヴァンを使用)の塩気と甘さのコントラストが絶妙。ただ、バターなら本来持っているハズのコクが足りない点がレーズンバターサンドとしては致命的か。おまけに、中身がアイスだから早く溶ける。

よりバター感を楽しみたいなら、バターでいいかも。甘くて美味しいけれど、あえて『かじるバターアイス』を使う意味もない気がする」


・「バタートースト」


「知ってたけど、甘くて美味い。普通のトーストが、一気にパセラのハニトーっぽくなった。バターの繊細さを無にするパワープレイ感は否めないが、手軽な味変では? 1度やってみる価値あり」


・「たらこスパゲッティ」


「たらこスパゲッティがお子様仕様になった感じ。良く言えば、“誰にでも食べやすくなった” といったところだろうが、悪く言えば、“たらこスパゲッティを たらこスパゲッティたらしめている独特の苦味が消えてしまった” となるだろう。

あの苦味こそ たらこスパゲッティの命であることを考えたら、良さを消すアレンジかもしれない」


・「サーモンのムニエル」


「思ったほど悪くはないが、バターの風味はナシ。コクもナシ。仕上げに醤油をかけたことが功を奏し ”そこそこ美味い” ものの、バター醤油のあの見事なハーモニーはどこへ消えたのか?

こうして味わうと、バターと『かじるバターアイス』は同じような軌道でも重さが全く違うパンチのようだ。バターの重さを『かじるバターアイス』に求めるのが そもそも間違いということだろう」


参考リンク:赤城乳業「かじるバターアイス」、Twitter #かじるバターアイス
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

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