狂気。完全なる狂気。2020年11月20日の14時からバーガーキングが販売を開始した『エクストリーム超ワンパウンドビーフバーガー』である。このバーガーのどのあたりが狂気なのか……
バンズが無いのだ。
・1400円
バンズが無い時点でどう考えてもハンバーガーとしての定義から外れているように思うが、バーガーキングはあくまでバーガーで通すつもりらしい。
お値段は単品で1400円。セットだと1700円。各日14時以降の販売で、12月3日までの期間限定となっている。さっそく店舗にて注文。ハーフカットをお願いしたところ、「バンズが無いので上手く切れないかもしれない」「試してみますので、少しお時間を」とのこと。
やはり尋常ではないバーガーであるがゆえに、店員さんたちも手を持て余しているのかもしれない。注文から待つこと数分ほど……
バーガーの包みと
特典のステッカー。
・肉
ではいよいよ中身を見ていこう。
お願いした時は少し自信なさげにしていたが、店員さんはきっちりとハーフカットを成功させてくれたようだ。バンズが無いという仕様を聞いた時には狂っているとしか思わなかったが、現物を目にしてみると、意外と違和感がない。
あれ? もしかしてバーガーはバンズ無しでもそれはそれで問題ないんじゃないか? そんなふうに思い始めてくる。伝搬する狂気。構造は至ってシンプルだ。野菜やチーズを肉で挟んだ感じ。
あるいは、バンズの代用としてのビーフパティ2枚で、具としてのビーフパティ2枚と野菜を挟んだバーガー……と言えなくもない気もする。
・バンズは偉大だった
一口食べてみると、味はいつものバーガーキングのそれだ。が、食べにくい……ッ! パティ計4枚と野菜というボリュームゆえの分厚さもあるが、一口ごとに肉が崩れていく。そして肉で野菜を挟んでいるだけなので、肉が崩れれば野菜も崩れていく。
デフォルトで肉の量が多いため、滲み出る脂と肉汁も相当なもの。手と口の周りがヌラヌラでテッカテカになること不可避。いやぁ、バーガーのバンズって偉大だったんだなぁ。
デカいうちはまあいいのだが、残りが少なくなればなるほど食べる難易度は上がっていき、溢れ続ける汁。皿に盛って、ナイフとフォークで食べるのがベストな気がする。バーガーとは一体……。
いよいよ完全に崩壊し、もはやバーガー的に食べるのは不可能となったところで、フォークを召喚。
ぶっちゃけ最初からこうしておけば良かったかな。
こうして最後は普通に肉と野菜をフォークで食べるというスタイルでフィニッシュ。狂気の申し子的な『エクストリーム超ワンパウンドビーフバーガー』も、食べ終える頃には「ひき肉と生野菜プレート」的なそういう感じになっていた。
その狂ったコンセプトをネタにして楽しみたい人や、あるいは「バーガーにパンは不要」的な肉食原理主義者的な人……あるいは、無性にジャンキーな肉を大量にむさぼりたくなった人にとっては素晴らしい選択肢となるだろう。肉の量がそれなりに尋常ではないため満足度はとても高い。
ちなみに、バーガーにバンズは必要だと思う方には、同時に復活販売が開始された『マキシマム超ワンパウンドビーフバーガー(税込み1600円)』もあるぞ!
参照元:バーガーキング
Report:江川資具
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]