ロケットニュース24

【激カワ】コバエ対策に『ハエトリソウ』を購入したけど全然ハエ食べない … ただし愛情は大爆発した

2020年9月29日

我が家は決して、断じて不潔ではない。特に水回りは毎日丹念に掃除している……にも関わらず、なぜコバエは来るのだろう? 1匹だけならまだいいが、数匹が楽しげに飛び回っている日もある。自分が “汚部屋の住人” に思え、非常にみじめな気持ちだ。

退治したってまた別のが来るし、 “コバエ取りグッズ” も効いているんだかイマイチ分からない。あ〜ぁ、どこか遠い国に生えているという『食虫植物』が日本にもいればなァ……。

・いた

ところが、予想外にも『東急ハンズ』で食虫植物は売られていた。価格はたったの880円(税抜)。その名も『ハエトリソウ』とは私の望みにピッタリである。なんとなく食虫植物って、南国のアマゾンあたりでしか育たないような気がしていた。

調べてみるとハエトリソウ(別名ハエジゴク)は南国ではなく北アメリカ原産。いかにもレアっぽく思えるが、日本の気候でも全然育っちゃうお手軽植物だったようだ。アニメキャラクター等のモチーフになることも多いため、イメージが一人歩きしている部分があるのだろうか。

育て方は受け皿に水を張り、下から吸水させておくといいらしい。こまめに肥料を与える必要はなく、初心者も育てやすいという点は意外だ。見た目もすごくファンタジーである。

ところで本当にイメージ通り、パクッと口(のように見える葉)は閉じるのだろうか? 本来ならハエが飛んでくるのをジッと待ちたいところだが、試してみなくては気が済まないのが人情というもの。


ちょっと怖いが自分の指を差し込んでみるとしよう……ドキドキ…………



ハエトリソウ 「シュパッ!」


・衝撃の事実が判明


ウワーーーーーーッ!!!!!! 本当にパクッと閉じたァァァ!!! スゴォォォォイ!!!

想像以上のスピーディーな閉じっぷりに、思わず1人で大喜びしてしまった。ヤバイ、これは楽しい。そうなると当然残りの葉にも指を入れそうになるが、ハンズ店頭に「むやみに葉を閉じさせないで」という注意書きがあったのを思い出す。そこで「どれくらいの頻度なら葉を開閉させてよいか」をネットで調べてみたところ……

なんとハエトリソウの葉は、開閉を数回繰り返しただけで枯れてしまうこともあるのだという衝撃の記載が!

つまり彼は寿命が縮むくらいのパワーを使って、「パクッと口を閉じる動き」を行なっていたわけだ。なんか「魔封波」みたいだな……面白半分でやってる場合じゃなかったらしい。


・コバエ対策としては△

しかも残念なような幸いなような、ハエトリソウは別にハエを捕食しなくたって全然生きてゆけるのである。本人に積極的に捕獲しようという様子は見られず、あくまでも「ハエが偶然イイ感じの位置に止まった場合」のみ、おやつ感覚で食べているっぽい。

そのためコバエ対策としてのハエトリソウの効果は、正直ちょっと微妙なところ。たまに口を閉じている葉を見つけることもあり、全く捕食していないわけではないのかもしれないが……体感としては部屋のコバエが減った様子はない

・愛情爆発問題

しかしながら、ハエトリソウを育てて1週間もすれば、多くの人が「葉なんて閉じても閉じなくてもいい」という境地に至ることだろう。

なぜならハエトリソウを眺めていると、なんだかペットのようにドンドン情がわいてくるからだ。開いた葉のひとつひとつが、ツバメのヒナのようで非常に愛らしい。仕事に疲れて帰宅すると「おかえり!」と声が聞こえてきそうな気がする。

そして購入から2カ月が経過した現在、枯れてゆく葉がある反面、新しい葉が生えてくることも判明した。ペットが飼えなくて寂しい思いをしていたが、植物で心が満たされるってコトもあるんだなァ。コバエで悩んでいる人もそうでない人も、どうか一度ハエトリソウのいる暮らしを体験してみてほしい。

Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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