〇〇離れと叫ばれて久しい。単純に時代が流れた、そう見るべきかもしれないが、できることならメーカーは頑なに自らの道を突き進んで欲しいと、私(佐藤)は思う。とくにエースコック! エースコックは何でもやりすぎるクセがついてしまったらしい。看板商品の1つ『わかめラーメン』に至っては、2020年4月に「麺なし」というあるまじき商品を販売していた。
つい最近になって、「EDGE × わかめラー油蕎麦 わかめ3.5倍」の販売を開始した。ラーメンはどうしたんだよ! 蕎麦を出すなんておかしいだろっ! ところがである。ブランドサイトを見て私は愕然とした。ラーメン離れを加速させているじゃないか……。
・ラーメン離れ
直近の6商品のラインナップを見ると、ラーメンは2商品だけ。あとは「そうめん」「麺なし」「油そば」「ラー油蕎麦」。
もうカップラーメンじゃねええええ! わかめの何かだ、ラーメン離れすぎだろ!
・わかめ増量は通常運転
でも食うよ。なんだかんだ言って食べますけどね。ルーツはラーメンであることを、忘れないでね。商品のフタを開けると、カップのなかに本当に蕎麦がいやがった。麺なしの時には何もなかったことを思い出すと、 “麺状” のものがあるだけ良いか……。
わかめが通常の3.5倍なのだが、もはや麺の方が気になってしまって、わかめへの関心が薄らいでいる。 わかめも大事な登場人物なのに……。とにかく熱湯を注ぐ。
3分後に液体スープを投入して完成。麺を確認できないほどのたっぷりのわかめ。完全にスープの液面を覆っている。初めて3.5倍を目撃した時のインパクトはすでにない、もはや通常運転のようにさえ感じられる。
・構成要素のハズレがない
食べてみよう。蕎麦にラーメンの代わりができるのか? やっぱりわかめラーメンは、わかめ “ラーメン” じゃなきゃダメなんじゃないのか?
ずるずるずるとススってみると……あれ? これイケるやん。結構イケるやん!
よく考えたら、構成要素のハズレがない。わかめ・ごま・ラー油、それに蕎麦。これを組み合わせて合わない訳がないのである。しかも程よくピリ辛で、これからの季節、額にほんのり汗をかきながら食いたい味なのである。ラーメンこそが至高だと思っていたが、蕎麦も悪くない。むしろ好きだ! う~ん……さすがエースコック、わかめに関しては、すべてを知り尽くしているようである。
とはいえ、わかめラーメンはわかめラーメンだ。今後もわかめラーメンにこだわったわかめラーメンを出して欲しい。出し続けて欲しい。あまり変化球ばかりだと、ストレートの球威が弱くなるぞ。