2019年の春、私は「マクドナルドのハンバーガーをワッフルメーカーで2分焼いたら革命的にウマくなる」という記事を読み、秒速でワッフルメーカーを購入した。たしかにサクサク新食感な “マッフル” は簡単かつ激ウマ。ハンバーガーの概念を見事にぶち壊していた。
しかーし! 我々は「ハンバーガー以上にワッフルメーカーとの相性が良い食材」を見逃している可能性はないだろうか……そう思った私は、最寄りのセブンイレブンへ急行。ポテンシャルを秘めている商品を買い集めてきたぞ。これから焼いて食べてみる!
・打倒マッフル
“打倒マッフル” を掲げて集まった商品は「ランチパック深煎りピーナッツ」「ふんわり生地の今川焼」「スパイス香るカレーパン」「特製チャーハンおむすび」「栗どら焼」「チーズ蒸しケーキ」「五目いなり」、以上のラインアップだ。
作り方はマッフル同様、ワッフルメーカーを両面熱してから、各食材を挟んで両面を中火で大体1分ずつ焼き上げるだけ。なお、誠に勝手ながら「焼く前の判断でバターのみ投入可能」という特別ルールを追加することにした。勝利のためには卑怯な手段も辞さない。
・ランチパック(138円)
トップバッターは、セブンイレブン限定のランチパック「深煎りピーナッツ(粒入り)」である。結論から言うと、最もポテンシャルを発揮したのがこいつだ。ふんわり生地が自慢のランチパックをワッフルメーカーでガッチリ挟み……
両面をジュージュー焼き上げてから、フタを開くと……生地がプクーッとふくらんでスッゲーウマそう! フワ~ッと放たれる香ばしいかおりも最高だ。
さあ、これまでのランチパックとは一味も二味も違う “ランチパッフル” が誕生したぞ。コクのあるピーナッツクリームがカリカリ食感の生地とめっちゃ合う。ってか、スイーツ系はもちろん総菜系もハマるはず。もっと色んな種類を試してみたい!
・今川焼(278円)
つづいて、北海道産あずきのつぶあんを使用した今川焼。電子レンジで熱々に加熱しても、ひんやり目で食べても美味しいと評判の商品だ。ってことで、ほんのりレンジで温めてからワッフルメーカーで焼き上げてみた。
“イマガワッフル” の完成である。語呂も香りも文句ナシだぜ。しかし……
ハンバーガーやランチパックの感動には勝らなかった。つまり「今川焼はふっくら柔らかな生地の方がウマい」ということだろう。
・カレーパン(120円)
個人的に優勝候補として期待していたカレーパンも、食べた直後に思わず「知ってた」とつぶやいてしまう味だった。カレーパンを焼いたらこーゆー味になるよね、と想像している通りの味。才能を引き出すことができず悔しい。もちろん熱いカレーパンは美味しいのだけども。
・チャーハンおむすび(125円)
そういった意味では、チャーハンおむすびも「いい選手」止まりだった。驚くほどの変化を望むのは無茶なのだろうか。ポテンシャルが十分なのは確かなのだが……ワッフルメーカーが「才能の墓場」となりつつある。いや、もう少し焦がせば良かったのかもしれない。
・栗どら焼(138円)
栗どら、お前もか。なんならお前は「挟まない方がウマい」レベルじゃねえか。ワッフルメーカーで焼いたら「四角い模様の温かいどら焼き」が完成するとはな……教科書通りすぎて引くぜ。ワッフルメーカーも万能ではないということか。
・チーズ蒸しケーキ(88円)
逆にあまり期待していなかった「チーズ蒸しケーキ」が、夜空に高々と特大ホームランをかっ飛ばした。88円のチーズケーキが完璧に化けたのだ。ジューッと焼いて……
フタを開けたら「おいいいいいいいいいいいいいい!」って叫ぶレベルのビジュアル。これこれ、こーゆーのを待ってたんだよ! 才能が開花する瞬間を目撃したぞおい!
ビジュアルの変化どおり、味も食感も激変……というか、まるで玉手箱。子供から大人に一瞬で成長してしまったような感覚。パクッと食べたら、凝縮された濃厚な味わいが口いっぱいに広がる。ハンバーガー、ランチパックと並ぶ衝撃度。感動してしまった。
・五目いなり(125円)
最後の五目いなりも合格。派手さはないけど自分らしさをしっかり表現していた。チャーハンおむすびの反省点 “焦げ” を重視してジューッと焼いた結果、なかなか美味しそうなのが現れたぞ。香ばしい焼き目が食欲をそそるじゃないか。さっそく食べてみると……
このパリッとした皮の食感がとても良い。そして噛んだ瞬間に、揚げにしみ込んだダシと酢飯のうま味がジュワッとあふれ出る……ホクホクでウッメェェ!
・ワッフルメーカーの可能性
ワッフルメーカーで焼くだけ……たった数分の調理で、食材がポテンシャル以上の実力を発揮する可能性がある。皆さんもワッフルメーカーの「底知れぬ魅力を引き出す能力」を活用してみてはいかがだろうか。むろんホットサンドメーカーでもOK、とにかく挟んで焼いてから食ってみてくれたまえ!
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.